世界的にコロナウィルスが蔓延してから、連日、ニュースで報道されているコロナウィルスが原因による死亡者の人数は、結構若い方も亡くなっていると報道されております。また、ロシアとウクライナの報道でも罪のない若い方がお亡くなりになっていると耳に致します。このようにニュースから毎日聞こえてくるのは、「本来、お亡くなりになる予定ではない方々が理不尽に命を落としてしまう」という内容の報道です。

 

コロナウィルスに罹患して命を落としてしまうこともそうですが、事故で命を落とされる方なども、その方の寿命ではなく、本当は命を落としてしまう予定の方ではない人が「ふとしたことで」お亡くなりなってしまう事があるのではないかと考えるようになりました。

 

以前、若くしてお亡くなりになった方の葬儀中にお坊さんが「若くしてお亡くなりになった方は、徳が高いのです」と言っていたのを思い出しました。つまり、徳が高いので現世で修行しなくてもいいよという事で、あちらの世界に導かれたという事らしいのです。私はこのお坊さんのお話を聞くと、「なるほど!!」って思う反面、どうしても若い方の死は「早すぎる!!」と思ってしまうのが本音です。

 

また、葬儀業界に勤務していると、亡くなられた方が40代・50代・60代くらいまでは若くしてお亡くなりになった方と言われることが多いです。そして、死因を聞くと「本当は命を落としてしまう予定ではない方」だなって思ってしまいます。

 

そんな折に飛び込んできたダチョウ倶楽部上島竜兵さんがお亡くなりになったというニュース。年齢も61歳で若いです。私がコメントできるような立場ではないことは承知の上で書かせてもらうと、やっぱり、「早すぎる!!」と素直に思ってしまいます。

 

ニュースサイトには芸能人からの追悼の記事が数多く寄せられており、上島さんについて優しくて後輩の面倒見が良いというコメントが多く、また、芸人さんやタレントさんたちは芸のアドバイスなども頂いていたと上島さんとのエピソードを紹介されており、本当に慕われていたことがわかる内容でした。

 

上島さんは後輩の有吉弘行さんに「自身の葬儀プラン」を語っていたそうで、「俺の葬式の時には、俺の顔に熱湯をかけてくれよ!」に有吉さんは世間体もあるけどやってみるかと切り返しており、絆の強さを感じました。

 

また、「棺桶には豆絞りの褌とコンビニのパックのおでんを入れてほしい」とか「棺を運んでもらうとき、わざと1回落としてほしい。落とされて『なんだバカ野郎』と出てくれば笑えるし、そうでなかったら本当に死んでるんだと泣いてほしい」と言っていたそうで、最後まで笑ってほしいという気持ちがあったようです。また、葬儀の時には「面白い人だったと言われたい」とも語っていたようです。

 

こんな風に語っていたのだから、本当は上島さんもお亡くなりになる予定の方ではない方だったと思うのです。だから、ビートたけしさんの上島さんへの追悼コメントは「芸人は笑っていくのが理想であって、のたれ死ぬのが最高だと教えてきたのに、どんなことがあっても笑って死んで行かなきゃいけないのに  非常に悔しくて悲しい」とつづったそうです。私もこの形のお別れは遺された方々の心にしこりを残すと思っております。

 

先日近親者のみで上島さんの葬儀が執り行われたそうです。2013年に、有吉さんは「涙をこぼすのは上島さんの葬式の時だけ」とツイートしているそうです。

 

有吉さんのツイートからもわかるように多くの人に慕われていた方の「予定していなかった突然のお別れ」は、慕っている多くの方々の心にしこりを残さないように「ありがとうございました。」「お世話になりました。」と言える場所を設けることも大切なことだと考えます。それがお別れ会や偲ぶ会だと思います。

 

まだ、偲ぶ会を行うなどは未定だそうです。奥さまやメンバーたちからすれば、悲しみが深くてそのような心境ではないと思われますが、このような素敵な方だからこそ、慕っている方が多いからこそ、上島さんのためにも遺された方のためにも開催してほしいものです。

 

ご冥福をお祈りいたします。

 

 

こちらのブログをご覧のお葬式のご相談をご希望されている方は、メールにてお葬式の事前相談を実施しております。あなたがもしもの時に慌てない為にも是非ご活用ください。d.kobayashi.sousaidr1@gmail.com (1級葬祭ディレクター  小林大悟  相談メール)

 

 


著:一級葬祭ディレクター 小林大悟