『葬儀一式〇〇円』『追加料金なし』という広告やCM、最近よく目にしませんか?

コラム第1話・3話でも書かせていただきましたが、そんなはず絶対ありません!

ないと思うのレベルの話ではなく、絶対に絶対にないのです。


消費者庁より昨年の3月27日に『〇〇そうお葬式』に、今年7月2日には『●●なお葬式』に景品表示法違反で課徴金の納付命令が出ました。

内容はどちらもほぼ同じでご遺体搬送に使われる寝台車や霊柩車、また火葬までの安置期間によって追加料金が発生したとのこと。

考えてみてください。そりゃそうですよね。亡くなった方が同じ病院で、同じ施設で安置するなんてことないですから。


タクシーを思い浮かべてください。


距離によって料金上がりますよね?22時以降は深夜割増になりますよね?

同じ距離を乗ったとしても日中と深夜では料金違うと思います。

認可の内容は違えど、料金体系は同じなのです。

定額制でもないし、一定だなんてないのです。


安置期間もそうです。市が運営している1日1,000円という施設もあれば、民間業者の1日10,000円という施設だってありますし、火葬までの日程が1週間あいてしまうケースや3日で済んでしまうケースもある。

もしそれで安置料金が定額ならば、3日で済んだ方は1週間の方に比べて割高になってしまいますよね。

全てを悪く言うつもりはありません。


確かに価格を抑えて葬儀や火葬が出来た方もいらっしゃるかとも思います。

例え搬送料金や安置料金が追加請求されたとしても安かったなんてこともあるでしょう。

問題なのは『これ以上かかりません』『〇万円からのお葬式』なんて言うからなのです。

『〇万円からお葬式が出来ます』最低価格表示はお葬式ではなく、あくまでも『火葬のみ』であって、最近では『直葬』と呼ばれるスタイル。


また葬儀業界では一般的な話ですが、『火葬のみ・直葬』はお葬式という扱いをしていません。

お葬式というには、あくまでも『式』を行うものなのです。

なので『〇円からお葬式が出来ます』という宣伝を目にするたび、『その価格で出来るのはお葬式じゃなくて火葬のみだろ』とツッコミたくなるものです。

仮に1番価格を抑えた祭壇で、自分しか参列者がいなくて、料理も返礼品もなかったとしても、その最安値ではお葬式は出来ないと思います。


まぁこれも全国で統一した基準があるわけではないので、各葬儀社で取り扱い方は違いますけどね。


『火葬式』なんて言葉は『火葬』+『葬式』をかけて作った一般の方を迷わす言葉でしかないと思います。

確かにこの時代、インターネット集客は大事だと思いますが、地元で50年と100年とか長く続く老舗ってあるじゃないですか。

それだけ続くには必ず理由があると思うんですよね。

料金が高額過ぎていたり、スタッフの態度や内容が悪かったとしたら長続き出来ないと思うので。

個人的にはインターネットで情報を調べるのは大事だし必要だとは思いますが、そういう昔からある葬儀社っていうことも判断材料としてありではないかな?と思います。


今回のテーマは『葬儀一式〇〇円』『追加料金なし』は絶対にありえないので気をつけて!のお話でした。










著:一級葬祭ディレクター 小林大悟


ご葬儀に関するご相談は春光舎まで

電話番号:0120-933-068

Email:info@shunkou-sha.com