【ホワイトニングで歯を強く美しく】〜ＴＥＥＴＨＡＲＴ 代表 歯科医師・歯学博士 椿 知之さん〜

日本初のホワイトニングサロン

今の仕事をはじめられたきっかけを教えてください。

祖父も父も歯科医院をやっており、その中で育ったため、自然と「いつかは、父の仕事を継ぐ」と考えるようになっていました。しかし、大学を卒業した頃は、世の中的に歯医者が多いと言われ始めたタイミングで、保険診療だけでは経営が厳しいという見通しがありました。そこで、当時流行っていたエステやネイルサロンなどの美容にヒントを受けて、誰もやっていなかった歯の美容であるホワイトニングを扱うことを決意。アメリカへ行き、最先端の技術を学んだ後、銀座で自由診療のホワイトニングのみを行う『ティースアートサロン』をオープンしました。日本初ということもあり、最初はなかなかお客さまが集まりませんでしたね。それどころか、同業者から「何をやっているんだ！？」と、よく声をかけられていました。そんなスタートでしたが、1999年にお台場のヴィーナスフォートへ2店舗目を出店した際に、多くの関心を持っていただき取材が殺到。一気にホワイトニングの知名度が上がり、店舗の誘致も数多くのオファーをいただきました。各方面の歯科医院がホワイトニングを扱うようになったのも、この頃からですね。現在では、直営店を4店舗と、フランチャイズを8店舗運営しています。

仕事の特徴はどのような点にありますか？

日本で唯一、当日で完了するホワイトニング『ブライトホワイト』を扱っています。一般的にホワイトニングは、4～6回の通院が必要となるため、お客さまにとって時間の拘束がネックになります。それを解消したのが『ブライトホワイト』です。ＮＡＳＡの科学者でハッブル宇宙望遠鏡やレーシックを開発したジョン・ワーナー博士が手掛けたこの機器を使うことにより、たった1回の施術で一般のホワイトニングの4～6回分の効果を得ることができます。施術には、問診や治療の説明などもあり約100分かかりますが、「一度で終わり、効果がしっかり出るので良い」と、多くの人に支持いただいています。コロナ禍で、一度は利用が落ち込みましたが、マスクが必須ではなくなることを受けて、施術を受けたいという人からのお問い合わせは増えており、おかげさまで、現在は1週間程度お待ちいただいております。ホワイトニングを詳しく知らない人の中には、「なんだかよく分からないから怖い」と思うことがあるかもしれません。しかし、どうぞご安心ください。ブライトホワイトの効果は、特許を取得した技術によって得られたものであり、世界中で認められているのです。

日本唯一のブライトホワイト

どんなお客さまが多いですか？

開院当初は、モデルや芸能人、キャビンアテンダントの方に多くご利用いただていました。現在は一般の方に多くご利用いただいています。お客さまの8割以上は女性で、年齢としては20代後半から40代前半の人が多いですね。男性は幅広い年齢の方にご利用いただいています。ＩＴ関係の会社にお勤めの方や、経営者の方が多い印象です。最近は男性の美容も注目されており、お問い合わせは多くなりました。ホワイトニングは、すべての人に一定の効果がありますが、特に「若い人」と「歯が薄い黄色系の人」は歯が白くなりやすい傾向があります。また、一度ホワイトニングをしたとしても、およそ半年で“色戻り”といって、元の歯の色に戻り始めます。一般的には何もしないと2年～3年で元に戻ると言われており、先の『ブライトホワイト』を活用した場合でも、4年～5年くらいで元に戻る傾向にあります。そのため、半年に1回程度のホワイトニングのメンテナンスをおススメしており、約半数の方がその周期で来院されています。

仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。

歯科医を目指して学んでいた学生時代には、「日本人の虫歯を減らしたい」と強く想っていました。アメリカには健康保険制度による支援が少ないため、虫歯予防は積極的に各自が行っています。一方、日本は健康保険制度による支援が手厚いこともあり、予防については後回しにしがちです。そのため、虫歯になる人が多いのです。食べていくためとはいえ、審美方面に舵を切ったことで、当初の志に少し目を背けた形になっていたのですが、ここ数年『ホワイトニングにより、歯が虫歯になりにくくなる』という学会の発表があり、ホワイトニングが虫歯予防につながることが分かってきました。これは、ホワイトニングにより、歯の耐酸性が大きくなり、歯が強くなるという研究結果に基づくものです。自分のやってきたことが、結果的に当初の志につながったことで、思い残すことなく仕事に全力で打ち込むことができています。一人でも多くの人が、ホワイトニングによる虫歯予防と美容の両方の効果を得てもらえると嬉しい限りです。日本人の虫歯を減らすため、これからも頑張ります。

インタビュー後記

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