これから迎える超高齢社会
今回は杉並区久我山に拠点を構える『セコム暮らしのパートナー久我山』https://www.secom.co.jp/personal/concierge/が独自に提供しているセコム・マイホームコンシェルジュというサービスについて話を伺ってきました。
核家族化が進むこの時代に高齢者の『かゆい所に手が届く』まごの手的サービスとは何か。
セコム暮らしのパートナー久我山とは
セコムと聞くとまず思いつくのが『緊急時の駆け付けサービス』。
セキュリティーの代名詞企業ともいえるセコムだが、実は『社会の困りごとを解決する』というミッションのもと、「病院・薬局・介護」事業も手掛けている。
そんなセコムが、超高齢社会に向けて何が提供できるのかを探るため、高齢者のニーズを直接見聞きしようと2015年にオープンしたのが『セコム暮らしのパートナー久我山』である。
この時点では提供するサービスは何も決まっていなかったが、高齢者の悩みを把握するため、寄せられた悩み事・困りごとにはすべて対応するという姿勢だけは定めていたそう。久我山の地が選ばれたのは、「セコム関連の医療・介護機関が揃っている」「『セコム・ホームセキュリティ』の契約者が多い」という理由からだった。
セコム・マイホームコンシェルジュ
高齢者の悩みを把握する、と言うのは簡単だが、初めはスタッフ自身も何をしていいのかわからず、ただひたすら既存の地域の高齢者宅を訪問して、「なにかお困りのことはありませんか?」と聞く毎日だったとのこと。
それでも、何度も訪問することにより、段々と打ち解けあい、相談が増えていった。
そしてその内容は「電球を替えて」「散歩に付き合って」「家具を移動して」など、暮らしに密接したものばかりだったという。
ここに大きな転機が訪れる。
高齢者は日々の暮らしの中にこそ困りごとがある、という確信を得た彼らは、2016年2月より、『セコム暮らしのパートナー久我山』のオリジナルサービス『セコム・マイホームコンシェルジュ』をスタートさせたのである。
このサービスは、月額18,000円~(税別)で24時間365日、暮らしに関するあらゆることを相談でき、対応もお願いできるというものである。
月々の作業内容は、スタッフが利用者の希望をもとに毎月コーディネートしているそうだ。
また、作業当日の「体調が悪いので別の日にしてほしい」や「やっぱりこれもお願いしてもいいかな!?」といった要望にも柔軟に対応をしているようで、とても安心ができる。ちなみに、対応エリアは久我山駅を中心に半径およそ5~6km圏内(杉並区・世田谷区・武蔵野市・三鷹市・調布市・練馬区の一部)とのこと。
*詳細は『セコム暮らしのパートナー久我山』にお問い合わせください。
住み慣れた我が家で出来るだけながく住み続けたい、という希望を持つ高齢者にとっては、まさにかゆい所に手が届く『まごの手的サービス』である。
また、家族にとっても、近隣に住んでいれば気軽に顔を出すこともできるかもしれないが、今の時代、仕事の都合などで、なかなかそうもいかないのが現状である。そのため、最近では高齢者本人からだけでなく、子や孫の世帯からの問い合せや申し込みが増えてきているという。
具体的なサービス内容
コンセプトは「ちょっといい、ちょうどいい」。
利用者が住み慣れた我が家で安心して暮らし続けられるよう、あらゆることをサポートしている。
また、セコムと業務外のことについては、スタッフが利用者に代わって調べ、安心して頼めると判断した業者だけを紹介するそうだ。
002「セコム・マイホームコンシェルジュ」の一番のメリットは「顔の見える相手に頼める!」ということにつきるだろう。
はじめは「家のことを人に頼むのは恥ずかしい」とか「こんな些細なことをお願いしたら申し訳ない」と考えていた利用者も、日ごろの信頼を積み重ねていく中で「●●さんだから気軽に頼めて、助かるよ!」と素直に頼ってくれるそうだ。
その一言はスタッフのモチベーションにもつながるだろう。
これこそ、セコムが超高齢社会に何ができるのかというテーマに対する一つの答えではないだろうか。
こんなこともありました!
昨今問題となっている、高齢者へ対する「なりすまし詐欺」や「アポ電」。
実際に、利用者の自宅にもかかってきたことがあったとのこと。
家族が仕事中で連絡がつかず、パニックになりかけた利用者が思い出したのが、普段から色々な相談を聞いてくれている「セコム暮らしのパートナー久我山」のスタッフ。
電話を受けたスタッフが、緊急性が高いと判断してすぐに利用者宅へ駆け付け、次に電話がかかってきたときに代わって対応した。
セコムの人間が電話にでたことで、その後同じような電話はかかってこなくなったという。
解決した後に、利用者から言われた「あなたに相談できてよかった!」という言葉と、安心した顔がとても印象的だったとのこと。
お互いに普段から気心が知れていたからこそ相談ができ、犯罪を未然に防ぐことに成功した、素晴らしい実例だと思う!
今後の展望
このサービスを提供して5年が経過し、すでに相談実績は10,000件を超えたそうだ。
ゼロから作り上げ、最高のサービスを提供しているという自負はスタッフ全員にあるものの、増加し続ける高齢者への対応をセコム1社で担っていくことは残念ながら難しいと感じているという。
そこで、今は各地域をよく知る地元企業や自治体と連携して、この知見やノウハウをより広く社会に還元していくことを考えているようだ。
「私たちの想いに共感してくれる仲間が増えていくことを切に望み、我々は久我山の地でしっかりとお客様をサポートしていきたい!」と力強く話をしてくれたのが、印象に残っている。
取材後記
超高齢社会といわれる中、「セコム・マイホームコンシェルジュ」はとても必要なサービスだと感じました。
やはり年齢問わず、年々やれることが少なくなっていることが現状です。
頼みたくても頼めない。
こんなことで人の手を煩わせたくない。
プライドが邪魔をすることもある。
そんな時にこのサービスに加入しているだけで、「良き相談相手」ができるというのが、このサービスの最大のメリットではないでしょうか。
最後に、24時間365日でサポートされているスタッフの方々へ最大級の敬意を払いたいと思います。