【社会科教員より】
体験講座「美術館に行こう」サントリー美術館で開催されている「英一蝶 ー風流才子、浮世を写すー」を鑑賞しに行ってきました。市井の人々を活写した独自の風俗画をじっくり鑑賞し、生徒はいろいろなことを感じ、考えていたようです。以下、生徒の感想を紹介します。
・サントリー美術館にはじめて行きました。ミッドタウンの中にあるときいて小さな美術館を想像しましたが、とても広かったです。オブジェや季節のデザインが吹き抜けに飾られ、エントランスから素敵でした。入口にある季節のお菓子は、山種美術館もサントリー美術館も美味しそうです。
・山種美術館で日本画を鑑賞したので、日本画の雰囲気は全部同じと思っていましたが、違いました。
先生いわく、明治以降と江戸時代の日本画や屏風は全く異なること、誰がどこに飾るのか、また照明の違い(電気の照明と灯の炎)などを考えてみてと言われて、なんとなく想像できました。
確かにとても大きな全面金箔の屏風絵は、明治から昭和ではどんなに素敵でも、置くのに困るのかと思いました。金箔や銀箔、プラチナ箔の使い方をみると、時代の検討をつけやすいと教えてもらうと、確かに同じように使っていても、使い方が違います。今回の屏風絵を、炎の照明で鑑賞したいとおもいました。電気の照明では全面的に貼られた金箔は素敵に見えなくても、揺れる灯りのもとでは金箔が妖艶な輝きを放つようにみえるのでお勧めと先生は言っていました。電気の照明もLEDとそのほかでは違うようにみえるそうです。家でもチェックしてみたいです。
・社会批判の精神がある画家で、将軍を批判した罪で島流しの刑にあったそうです。島流し時代に書いた絵画を見ました。そのような目にあっても、自由な作品をたくさん書いていて、江戸に戻ってきてからも、さらに活躍した作品が並んでいました。島流しは食べ物も自由にならないのに、絵を描こうとする精神はすごいです。でも、有名な画家さんは、島でも注文を受けて収入が入ったのでしょうか。金箔をつかった絵も描いていました。(お金かどうかはわからないが、食料や衣服などと引き換えで島の有力者から注文を受けていた可能性は大と教えてもらいました)流刑のあいだに、仲良しの松尾芭蕉たちが亡くなっていて、悲しむ文を絵画に書き込んでいるのをみました。江戸時代も、有名な画家や作家は友達でコラボ作品をたくさん作っていて、皆で楽しんでいたのかもしれません。
・目つき?が普通ではなく、気になる絵画が多かったです。特に屏風の獅子の視線が良かったです。日本画は真面目なものだけと考えていましたが、明治期より前の絵画は、全部日本画なので、いろいろあるのは当然かもしれなかったです。今回の展示は、「滑稽」なポイントがわかるようにコメントがついていたので、展示を見ていて面白かったです。中学生にくれる特別資料も、謎ポイントがつぼにはまりました。
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