まちの仕事人インタビュー
ひとりひとりに向き合うドレスづくり
ドレスデザイナーHaruka ウェディングトータルプロデューサー 鈴木 遥香 (すずき はるか) さん インタビュー

1998年生まれ。

埼玉県本庄市出身。神奈川県横浜市在住。

東京都内をメインに全国を飛び回りスタイリストをしている。

スタイリストのアシスタントに2年間従事、その後はドレスショップで技術を磨き、独立。


すべての制作に携わるデザイナー

どのようなお仕事をされているのですか?

デザイナーとして、活動しています。


着物ドレスkimono結とウェディングドレスをメインに扱っており、デザイン・製作を行なっております。


オーダーメイド、リメイク、小物製作等幅広く活動しています。




今までの職歴を教えてください

20歳のとき、スタイリストアシスタントとして働いていました。


ハードな業界なので若いうちに経験を積みたい!  と考えこの業界に飛び込み、2年間の経験を経て、特別な時に着るドレスに関わりたい!  と憧れを持ちウェディングドレスショップで技術を学びました。


雑誌にも掲載されました



今の業界に入ったきっかけがあったら教えてください

スタイリストアシスタントをしていたときの師匠にご紹介していただき、ウェディング業界に入りました。




どのようなサービスを求めているお客様が多いですか?

オーダーメイドのウェディングドレスをご希望の方、コンテストに出場するので、他の人と差別化をしたいという方にご依頼いただくことが多いですね。


世界のオーディションに出場するために、日本文化を取り入れた衣装を着たいというモデルさんや、和文化に興味のある方に着用体験できる撮影会も行っております。


また、帯をリメイクした小物も人気ですね。


浅草の劇場に置かせていただき、海外の方に見ていただける機会を増やすことができました。


日本から世界に出る方を応援したいという気持ちから、留学生のホストファミリーに向けたお土産として、留学会社様に協賛させていただく活動もしています。



お客様の人生を一生サポート

サービスの特徴を教えてください

特別な衣装やウェディングドレスは人生で一回のものが多いと思うのですが、一瞬を綺麗にし、その人の魅力を引き出すのはもちろんのことですが、お客様の人生を一生サポートしたいという想いがあります。


例えば背中がばっくり開いてるのを大胆に着たいけれど、背中にニキビがあって自信がないという方がいたら、背中のニキビも綺麗にできるようなサポートもさせていただきます。


お肌は一生ものなので、一生関係が続くようになるなと思ったのがきっかけで美肌の勉強もしています。


また、kimono結ではお客様の着物や、呉服屋さんから無償で頂いた帯をアップサイクルするなど、SDGsへの取り組みに力を入れています。




お仕事をする上で大事にしていることは何ですか?

一番は自分が作ったもので誰かを幸せにしたり、喜ばせたいという想いです。


全力で目の前の人を喜ばせるために努力して取り組むと、必ず良い結果が生まれ、人生の充実感にも繋がるからです。




オーダーメイドで、“あなたらしさ”を形に

お客様から言われて嬉しかったエピソードはありますか?

結婚記念日が1月6日のお客様がいて、お花の意味を調べたら誕生花が胡蝶蘭だったんです。


花言葉を調べたら、“幸福がやってくる”で清楚で上品な感じがお二人に合っているなと思い、ご提案をしたらとても感動してくださいました。


オーダーメイドだからこそ、細かなこだわりを全部詰め込むことができます。


実際のお写真





逆にこだわりがなくて何が似合うかわからないから丸投げしたい!   みたいな方もいらっしゃいますが、そういう方が私がデザインしたドレスを着たら周りの人から“今までで一番とても似合っている”と言われました!  と、ご満足いただけたことがとても嬉しかったです。


実際のお写真

(音大生の卒業コンサートの衣装を制作)



記憶に残るお仕事があったら教えてください

たくさんありますが、初めて自分が独立するきっかけになった撮影は忘れません。


男性の仕事の先輩が結婚するってなったとき、奥様のドレスを製作したのが私のスタートでした。


アシスタント時代は、パンツの裾をまつるとか、長いところを少し縫う、などの作業はやっていたのですが、最初から衣装を作ったことはなく。


専門学校で洋服の製作をしたことはあったけど、ドレスの製作は初めてでした。


でもそれが夢でもありました。


先輩が快く「夢だったら、遥香にお願いするよ」と言ってくださって。


チャンスを与えてくださいました。


最初は一人ではできなかったので専門学校の先輩に協力してもらい、人脈となかったので撮影スタッフも友人のカメラマンやヘアメイクをお願いして、たくさんの方に助けてもらいました。


東京駅で前撮りをした時は、達成感と自分の周りには沢山協力してくれる方がいるという感謝、自分の作ったもので人を幸せにしたい!  っていう夢が叶った瞬間で色々な想いが込み上げてきました。


本当に一生忘れることのできない、大切な一日です。


今一緒に活動しているメンバー、協力してくださるすべての方への感謝を持ち、進んでいきます。


実際のお写真




最近取り組んでいることを教えてください

着物ドレスのブランド【kimono結-YUI-】に力を入れています。


日本の伝統文化と現代ファッションを結び、日本と世界を結ぶ架け橋となるをミッションに掲げ、SDGSや日本文化の価値向上を目指しています。






海外の方や若い年代の方にも着物に触れていただける機会を増やす撮影会を行なっております。






また、還暦の方向けに「還暦お祝いドレス 高齢者いきいきプロジェクト」をこれからスタートさせていこうと取り組んでいます。


還暦の方はもちろん、70代以上の方でも。


還暦のお祝いというと、ちゃんちゃんこだと思うのですが、馴染みのある着物のドレスを提供したいと思っています。


いつまでも綺麗でいたいという女性の潜在意識を引き出して、人生を楽しんでもらいたい。


遺影の写真を事前に撮影することもあると思うのですが、その際にもイキイキとした輝かしい姿を残しておけたら撮った後にもまだまだ綺麗でいられるなと、もっと綺麗でいようって思うことができたら未来への希望を持ってほしい!  と考えています。




生きていくうえで軸になっている方、尊敬している方はいますか?

両親です。


両親ともに公務員を退職し、現在は農家をやっているのですが、考え方や人への接し方を特に尊敬しています。


父は優しくて七福神の神様のような笑顔で、家族にとても愛情を注いでおり、仕事熱心です。


私の友人ともすぐに仲良くなるような人です。


私がやりたいことは、とりあえずやってみろ!  と背中を押してくれます。


家族が円満なのは父のおかげだと思います。


母は、ポジティブな考えを持っていて積極的に人とコミュニケーションをとり、細やかな気遣いのできる人です。


小学生の頃、一人で何かに挑戦するのが怖かった私に勇気を与えてくれた2つのできことがあります。


1つ目は、習い事では、バイオリンを一緒に習ってくれました。


2つ目は、英検を受けるときは、一緒に勉強し試験を受けてくれました。


このことがきっかけで、興味を持ったことや、新しいことに挑戦しよう!  と前向きになることができました!


他にも“情けは人の為ならず” という教えや、公共の化粧室の洗面台の飛び散った水を拭いたり(次使う人のために)そういうところが素敵だと思うし、自分も身につけることができたのでとても感謝しています。



家に眠っている着物を業者から引き取ることもあります。

将来どうしていきたいか、今後の展望はありますか?

これからのビジョンは2つあります。


1つ目は、国際的なファッションコレクションや祭典で著名人が着物ドレスを誇りを持って着ていただき、それをみた私たち日本人も伝統文化を誇れるようになる。


2つ目は、SDGSの取り組みを積極的に取り入れ、伝統の想いを紡ぐとともに、地球にも社会貢献をすること。


2週間で1トンもの着物が廃棄される現状があります。


大量にものが作られ、廃棄される時代を変えたいです。


オーダーメイドや、一点物の価値、大切にする人を増やし、結で1ヶ月100点の着物、帯をリメイクし新たな価値を生むことを目標にしています。


着物は、1つの柄にも想いが込められていて、日本人の人間性を表し、繊細な模様にはとても価値があると考えます。


若い世代や海外の方にも発信していきたいです。





インタビュー後記

着物ドレスやウェディングドレスを中心に、デザインから制作まで、着る人のことを第一に考えて取り組んでいるデザイナーの遥香さんにお話を伺いました。


インタビューを通して、やりたいと思うこと、夢を楽しそうに語られる姿がとても印象的で、彼女の情熱が伝わりました。

企画力にも優れており、ファッションを全力で楽しませてくれる彼女のお人柄が、多くの人々を動かし、周囲を幸せにしているのだろうと感じます。


そんな遥香さんが作るドレスを身に纏えば、誰もが笑顔になり、幸せな気持ちに包まれるのだろうなというイメージが自然と浮かびました。

お問い合わせ

Instagram:ドレスデザイナーHaruka👗(@harukagram_09)↗︎



Instagram:kimono結-YUI-(@kimono_dress.yui)↗︎


*お問い合わせの際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。