まちの仕事人インタビュー
お花一つでいろんな可能性を
花を売らない花屋 代表 廣島 由佳 (ひろしま ゆか) さん インタビュー


大学卒業後、株式会社の保育園へ管理栄養士として入社。

24歳の時、個人事業主として独立。

現在は、レンタルサロン、脱毛サロン2店舗、お花屋さんをしている。

お花屋さんでどういったことをしていますか?

花で【感謝】を贈るサービスをしています

【感謝】を贈り、温かいココロとココロを繋ぐために、お花の使い道の企画を皆様にお届けしています。


主には、ひとりひとりお客様に対して企画しますし、法人向けBtoBの事業ももちろんしています。

お花を使って、法人様・個人様の想いや感謝をより伝えていくためにどうしたらいいかといったことを打ち合わせをしながら決めていっています。



花を使って感謝を伝えていこうと思ったきっかけはなんですか?

私は20歳の時からずっと、自分の誕生日は母に感謝を伝える日と考えていて、ケーキもプレゼントも花束も全部、母に「生んでくれてありがとう」というメッセージをつけて贈っていました。このことを、毎年SNSで投稿していた時に、私がどんな花を贈ったのかということよりも、”感謝を伝える”という企画に対して皆さんが共感してくださっているんだと気が付きました。


元々プライベートで当たり前にやっていたことを、もっと法人様や個人の方々に広げていけば、もっと皆さんが笑顔になってくれると思い、企画型の花を売らない花屋をやろうと思ったのがきっかけです。


具体的にどんな企画提案をしていますか??

園と保護者の距離がより近くなるように

今一番特化しているのが、保育園や幼稚園です。


保育園・幼稚園では、毎月毎月子供たちの誕生日会をやっていると思います。

ただ、子どもが1歳の誕生日の日は、ママも1歳おめでとうの日だと思っていますし、一年前にママが出産で頑張った日でもあるんです。ママにとってもとても大切な記念日ということで、保育園からママに対しても、”ママも一歳おめでとう”、”ママも本当によく頑張っていますね”といったメッセージとともに花束をお渡しするといったことを提案しています。


今の時代は核家族ということもあり、子育てがきついことへのはけ口があまりないです。

保護者の不安、ストレスを軽減するのにお花を贈ることによって、ただ子供を預ける場所ではなくて、ママが弱音を吐ける場所という意味でも、より家族と園の関係値を近くする。そのツールで花を贈りませんかということだったり、関係値を近くしたその先に、保護者との関係がよくなれば、そこに対して影響を受けていた保育士さんのストレスが軽減につながると思っています。保育士さんの離職率が、1年で10%、3年で50%ありますが、そこも減らしていける可能性がありますよ、といったような提案をさせてもらっています。

園長から保育士さんへ

人間関係といったところで、離職率がかなり高くなってしまっています。

そこに対して園長先生から保育士さんの誕生日に、保育士さんのご両親あてに手紙と花束を贈ったり、結婚されている保育士さんであれば、結婚記念日に旦那様も含めてお二人にお花を贈ったり、社内の人間関係をよくするためにも使えませんかといったことも提案しています。


日本ではあまり知られていませんが、10月5日は教師の日なんです。

先生ありがとうと言われる日なので、サプライズや、先生たちの承認、「がんばってるよね、ありがとう」を贈るような企画も提案しています。


装飾をお花にしませんか

教室などにある、切り絵などの装飾をお花にして、業務負担を減らしませんかという提案もしています。

お花を生けることは、保育士さんの準備は必要なく、全部こちらがレンタルで準備するという形になっています。


どういった特徴がありますか?

感謝を伝えられるものは、”お花”だと思っています

【感謝】を伝える時の贈り物は「花」しかないと思っています。

お礼として花以外のモノを贈ることもあります。しかし、”贈られたモノ”に意識がいってしまい、感謝の想いが伝わりにくいものが多いように感じます。

花屋が扱っている花は、切られている花がほとんどです。


花は、人と人を繋ぐときにしか切られません。


花の威力は本当に大きいもので、一輪でも、大きな花束でも、受け取ったら ”ありがとう” という気持ちになります。どんな花を贈っても "ありがとう" しか伝わらないモノ・商材は花以外ないんです。

そのため花じゃないと感謝を伝えられないと思っています。



花屋、花農家を元気にしていけることです

全国のお花屋とチームを組んでいます。

そのため、花の制作と配送はその地域の花屋に担当していただいているため、全国の花屋さんの売り上げも上げていけます。

年間の発注リストを花屋さんからいただいているので、花屋さんは年間売り上げ見込みが立ちますし、そのことによって、花のロス率も減らしていけます。


また、切り花の花農家さんが減少し、日本で流通している切り花の7~8割は海外産です。そこで、全国の法人様・個人様から花屋さんへ、年間の売り上げや受注が安定していった先に、花農業へも参入していきたいと考えています。

さらに、私は人種も性別も関係なく、障がいを持たれている方も含め、すべての方々に笑顔になっていただきたいと思っています。

現在日本が抱えている、高齢者・障がい者の雇用問題に対して、花農業で雇用をつくり、社会にも様々な形でたくさん貢献できる花屋を目指しています。


そして、日本を【感謝】【笑顔】であふれる、明るい国にしていきたいです。


花一本で、色々な方面への可能性を広げられると思っています。


仕事で大事にしていることを教えてください

「感謝」です。

独立してから今まで、ご紹介でしか成り立ってきていません。みなさまのおかげでしかないんだなということを本当に改めて知りました。

立ち止まって、ゆっくり振り返ると見えることがたくさんあります。しかし、普段は前を向いて走らないといけないなかだからこそ、お花が立ち止まるきっかけになるんだということを改めて感じました。


人は、一人では生きていけないし、一人で事業はできないということに着地しました。

 このことに気が付いてから感謝の深みがより深くなりました。



最近取り組んでいることはありますか?

魅力的な人になることです

魅力的な人は人間力が高く、笑顔な方が多いなと感じています。

笑顔にも、作り笑顔と自分が一番楽しんでいるから笑顔になっている人といくつか種類があると思っています。

今まで私が、見てきた、出会ってきた人たちの中で、人間力が高いなと感じた人たちは皆さん、自分が楽しめているから自然と笑顔になっている方が多かったです。

私の中で、やってみたいという気持ちが1%でもあったら、楽しみながら様々なことに挑戦させてもらっています。


今後の展望を教えてください

笑顔を増やしていきたい

目の前の人を笑顔にすること、一番最初の経営ビジョンです。

みんなが、目の前の人を笑顔にすることを連鎖させることができれば、より多くの人たちを笑顔にできると思っています。

そのためにも、全国の47都道府県すべてにおいて企画ができる企画屋になり、全国の花屋と提携していきたいです。



海外展開をしたい

感謝の気持ちをお花で届けるようなことは、日本人の気遣いやおもてなし精神があるからこそできることだと思っています。

こういったおもてなしというブランディングを企画を海外の企業様にも導入していただけるのではないかと考えています。例えば、アメリカに企画を持っていくのであれば、アメリカのお花屋さんと提携して、日本でやっていることと同様のことをしていきたいと思っています。


生きていくうえで、尊敬している方はいらっしゃいますか?

「言葉と行動が一致している」社長の方々です。

人間関係が、あまり深くない方でもこの人素敵だなと思う人は、共通して言葉と行動が一致している方々だなと思います。


インタビュー後記

今回は、廣島由佳さんをインタビューさせていただきました。

花一つでいろんな人の笑顔を作れる、本当にすてきなお仕事だと感じました。

さまざまなお話を聞かせていただきましたが、”楽しむ”ということを体現されて笑顔が本当に素敵な方です!

お問い合わせ

花を売らない花屋


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*お電話相談の際、『渋谷区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。