まちの仕事人インタビュー
クリエイティブで向かうべき道を照らす映像を軸としたデザイン会社
株式会社ライト・ザ・ウェイ 代表 西澤 岳彦 (にしざわ たけひこ) さん インタビュー

1984年生まれ。埼玉県出身。多摩美術大学にて情報デザインを学ぶ。広告映像制作会社、WEB制作会社、事業会社のウェブ事業部を経て、2012年にフリーランスとなりデザイン会社『ライト・ザ・ウェイ』を創業し、2016年に法人化。受賞歴はカンヌライオンズ、ワンショー、ニューヨークフェスティバル、アドフェスト、スパイクスアジア、アドスター、メディア芸術祭  など。

心と身体を動かすクリエイティブを生みだす

この仕事を始めたきっかけを教えてください。

高校の頃に「デザイナーって、言葉の響きも、やっていることもカッコいい!」と漠然と思ったことが一番最初にクリエイティブ業界を意識したきっかけです。当時から面白いCMや、カッコいいミュージックビデオがたくさんあって、それらを見ては「自分も作りたい!」と考えるようになりました。大学生活では、インターンやアルバイトを積極的に行い、映像の合成やグラフィックについてリアルな現場でのやり取りを数多く体験しました。大学卒業後は、広告映像制作会社で働き、映像制作に関する一通りの技術と広告の知識を学び、その後、ウェブ制作会社、事業会社のウェブ事業部と渡り歩き、ウェブ制作の技術・SEOの知識を身に付けました。『映像』と『ウェブ』の両方の制作スキルと知見を持つことを自分の強みとして独立することを決意し、フリーランスになりました。


会社の特徴はどのような点にありますか?

クライアントの課題解決や未来を見据えた新しい価値創造のため、さまざまな領域を横断して広告やクリエイティブを提供しているところが弊社の特徴です。映像、ウェブ、グラフィックデザインなど、個々の領域の制作だけではなく、ブランドデザインというかたちでトータルにご提案できることを強みとしています。その中でも特に強みとしているのは映像制作領域です。私たちは、実写、写真、イラスト、テキストなどに動きを加えて組み合わせる、『モーショングラフィックス』という表現を得意分野の一つとしています。一般的に動きを加える作業は、ディレクターから指示を受けたエディターが請け負う形が通例とされていますが、弊社では、クリエイティブに精通したディレクターが、クライアントのヒアリングから、企画・演出、制作作業までを、一気通貫して担当します。これにより、コミュニケーションコストの削減と、クライアントの想いの熱量を制作工程の最終アウトプットまで、しっかりと届けることを可能にしています。また、データや情報などを分かりやすく視覚的に表現した『インフォグラフィック』を絡めた映像制作も得意としています。データの魅せ方ひとつを取っても、視聴者の感情に訴えかけるクリエイティブ表現を取り入れることが成果につながると私たちは信じています。人の“心”を揺さぶり、そして行動を促すような未来につながるためのクリエイティブ表現を常に意識して制作を行っています


どんな依頼を受けることが多いですか?

ありがたいことに、最近では大手企業からスタートアップの企業様まで幅広くご依頼をいただいています。プロジェクトの上流から参加することも多く、単発のプロモーション制作案件のご依頼だけにとどまらず、中長期的に伴走する形で、ブランディングなどのクリエイティブに横断して関わる機会が増えてきている傾向です。もちろん他にも、外部の広告代理店や制作プロダクションから、映像制作やWEB制作に特化して制作協力を依頼されることもあります。


思想を形にし、「つながり」をつくる

仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。

2つあります。

1つ目はクリエイティブの定義です。

私たちはクリエイティブという言葉を、「装飾的な成果物」だけに限って定義していません。クライアントの視点に立ち、期待する成果に対して、そこにある障壁や課題を探り当て、現状で選択する最良の方法は何であるべきか、そのゴールへ向かう指針を導き出し、一連のプロセスや現象を作り出すことまでが『クリエイティブ』であると定義しています。少し堅苦しい言い回しになってしまいましたが、これはいつも心掛けているとても大切なことです。



2つ目は常に目の前の仕事に全力を尽くすことです。

現場では自社メンバーに「常にクライアントの社員の1人になった気持ちで、仕事に全力を尽くすように」と伝えています。映像を作るのって本当に時間がかかるので、90秒の映像に制作期間2~3ヶ月を要することはザラにあります。そう考えるとクライアントと共に過ごす時間は決して短くはありません。ですので、クライアントとの関係性の構築は大変重要だと考えています。大げさにいえば「プロジェクト期間が長い=年間の映像制作の本数には限りがある」といえるので、一つのクリエイティブ制作をとおして人生の時間を共に共有し一緒にお仕事させて頂いたクライアントには、絶対に成果を出してもらいたいですし、一緒に喜びを分かち合いたいと心から思っています。


今後の抱負を教えてください。

クライアントの持つ課題は年々変化し、求められることが複雑化していることを実感しています。そんな流れの中で、私たちは「時代に合わせて、柔軟に最適解を導き出すことのできる存在」でありたいと思っています。そのために、日々アップデートされるクリエイティブの専門スキルやノウハウの修得に加え、多角的な目線で世の中の情報にアンテナを張ることを怠りません。また、指示されたものをそのままアウトプットするだけでなく、クライアントと一緒に未来のビジョンを描き共創していくパートナープロダクションとして、存在意義を高めていきたいと考えています。声をかけていただいた瞬間から、クライアントと自分たちが同じ目線でスタートを切れるように、これからも知見を積み上げ、クライアントの期待を上回るクリエイティブを作り続けてまいります。今後の弊社の成長にぜひご期待ください。


インタビュー後記

クリエイティブと聞いて、センスや感覚的な話を想定していたが、西澤さんの話には、必ず論理的な背景があり、それらが伝わりやすいよう言葉を選んでくれていた。疑問や曖昧な部分を一切残さず、成果物については、何に対しても必ず目的と理由があり説明ができるというスタンスは、“デザイン”という一見素人目には抽象的で正解が判断しにくい領域に依頼をかける企業側にとっては非常にありがたい。ライト・ザ・ウェイは、その名の通り、クライアントの向かうべき道を、クリエイティブの力で照らし続けることのできる『最高のパートナー』だと思う。

お問い合わせ

名称:株式会社ライト・ザ・ウェイ

所在地:東京都渋谷区神宮前1-1-8

連絡先:03-6434-0273

HP:https://light-the-way.jp

自社コラム「私達の声」:https://light-the-way.jp/column

*ご相談の際は、『渋谷区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。