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一粒万倍(いちりゅうまんばい)とは、

一粒の籾が万倍にも実る稲穂になる

という意味。

何事を始めるにも良い日ともされ、

仕事始め、開店、出店、お金を出すことに

吉であるとされる。

一粒のヒントやアイデアが

あなたの運を万倍にする。

ビジネス評論家石塚 毅の

ビジネス系開運コラム。

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私の実家は新潟県柏崎市です。

大雪で国道8号線で車が20キロに

わたって立ち往生。自衛隊の災害派遣

となった、とのこと。

無事を願うばかりです。


1、年末年始の課題図書に

 

『ビジョナリー・カンパニーZERO

ゼロから事業を生み出し、偉大で永続的

な企業になる』

ジム・コリンズ、ビル・ラジアー著  

土方奈美・訳/日経BP


いよいよ今年も終わり。

もうすぐ年末年始休暇という方も多いのでは。

そんなあなたに冬休みの課題図書をご提案

させてください。


数多くの経営書の中でも傑作中の傑作は、

コリンズとポラスが書いた『ビジョナリー・カンパニー』。

繁栄を続ける世界企業には、どんな共通点がある

のかを膨大な調査に基づいて解明した本で

経営学の常識を根底から覆した、と言われてます。


従来、プロ経営者のカリスマ的なトップダウンで経営

をするのがあたりまえのアメリカで

『ビジョナリー・カンパニー』は


「経営者は時を告げてはならない。時を告げる時計

を作るべきだ」


としています。

経営者は理念や仕掛けを作ることに専念して実際の

仕事は思い切って現場に任せることが企業の永続的

成長には必要条件だ。

ものすごくザックリ言うと、こういう主張です。


2、今度はベンチャー・スタートアップが対象


その後『ビジョナリー・カンパニー』は5冊も続編が

出版されました。

しかし本書は続編ではなく『ビジョナリー・カンパニー』

が出版される前にコリンズが師匠のビル・ラジアー

と共に書いた第一作です。

『ビジョナリー・カンパニー』が大企業分析なのに対し

本書はベンチャー・スタートアップを対象にしています。

ベンチャー・スタートアップ企業にとって最も重要なこと。

それは、いかに優秀な人材を集めるか、

いかにその人材のモチベーションを刺激し続けるか。


そのために経営者はどんなビジネスをするよりも

経営者自身がどれだけ魅力的かが大切だと、

著者は強調しています。

社員と同じ目線でしっかりとしたコミュニケーションを

取り、慕われる存在になる。

細かい指示は出さず、仕事を任せる。

手取り足取り、いちいち指示されていたら仕事は

ぜんぜんおもしろくない。


この本を読むとなぜ新卒が有名大企業に入社した

のにあっさりと辞めたり、20代人材が転職してベン

チャー・スタートアップ企業に行く選択が増えたのか

がわかる気がします。


ビジネスだけではなく、地域コミュニティやNPO的な

人の集まりの中でリーダーシップを発揮される方が

このコラムの読者には多いと思われます。

ぜひこの機会にご一読を。



※1年間、ご愛読いただきましてありがとう

ございました。新年は1月10日(火)から

再開させていただきます



(了)



石塚 毅(いしづか たけし)

1970年生まれ。ビジネス評論家。担当実績7,000社、相談実績15,000人に

裏付けされた企業経営・ビジネスモデル・社風・人材の情報通で博覧強記。

話がおもしろい!と評判。

ご質問・ご相談などはこちらまで。

ishizuka@keiei-c.jp