
1977年、秋田県生まれ。大学を卒業後、旧司法試験に合格。法律事務所での勤務を経て、2014年に『法律事務所FORWARD』を開設。趣味は、旅行とゴルフ。
貢献できていることを実感できる仕事

この仕事を始められたきっかけを教えてください。
司法試験の受験を決意したのは、大学3年生の冬です。就職活動時期で、周りが慌ただしく活動する中「たった一度の人生。価値のある人生にしたい。世の中の人に貢献できていることを実感できる仕事をしたい」と考えるようになりました。当時、世間を賑わしていた木村拓哉扮する検事を描くドラマ『HERO』にも魅せられ、背中を押されましたね。2007年、5回目の挑戦で旧司法試験に合格。2009年に弁護士登録が完了し、都内の法律事務所で勤務弁護士としてキャリアをスタートしました。最初の法律事務所では、債務整理と離婚・男女トラブルを数多く経験。2件目の法律事務所では、会社関連の裁判事案(調停・提訴)と交渉事案の処理を数多く経験しました。このころには、依頼者から「交渉に強い弁護士」として信頼いただけるようになりましたね。企業の顧問契約数も順調に伸びてきたため、2014年に独立し『法律事務所FORWARD』を開設しました。依頼者の方が“より前向きな人生を送れるようにサポート”することを目指し、FORWARDという名称をつけました。

仕事の特徴はどのような点にありますか?
『債務整理』や『企業顧問』をメインで扱っています。『債務整理』は、企業や個人の任意整理が多いですね。任意整理とは、依頼者の代理人として金融機関と話し合い、裁判所を介すことなく和解を目指すものです。『企業顧問』では「リーガルチェック」「債権回収」「労務問題」を中心に対応しています。特に取り扱いが増えているのが「労務問題」。社員を解雇する際の、辞めさせ方についてもアドバイスしています。ポイントは、段階を踏んで進めていくことと、後で揚げ足を取られないように日々の言動を積み重ねること。最近は労働者側が録音していることも多いため、丁寧な対応が求められています。また『認知症』に関するご相談も増えています。任意後見や、成年後見の話もありますが、それよりも深刻なのが、悪徳商法や詐欺被害。被害にあって資産を失うことで、債務整理が必要になるなどの悪循環にもつながるため、騙されないようにするためのアドバイスも行っています。また、日本プロ野球選手会の公認代理人の資格も持っています。球団と年俸やFAの交渉を行い、リスクマネジメントを担当する仕事です。
依頼者を満足させる

どんなお客さまが多いですか?
企業は幅広く、個人であれば40代~50代の方が多いですね。最近の『債務整理』では、事業資金として借りたお金の返済が難しくなってきた法人や、親の介護費用を用意するために、金融業者から借りたお金を返せなくなった個人の方を対応しましたね。また「ライバーへの課金のしすぎ」などは、世の中の新サービスに合わせて、ここ数年で出てきた問題です。お問い合わせは、ありがたいことに、ご紹介がほとんどですね。企業は、会計士、経営コンサルタントなどが多く、債務整理については、140万円以上の事案を取り扱うことのできない司法書士からのご紹介が多いです。私が心理カウンセラーの資格を持っていることもあり「話しやすく、よく聞いてもらえる」と、ご紹介いただけています。現在までに、1500件以上の訴訟、調停、交渉案件などを解決に導いています。私の経験が、お困りごとをお持ちの方のお役に立てると考えていますので、お気軽にご相談ください。

仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。
“依頼者を満足させる”ことを、常に心掛けています。関わっていただいたからには、私に頼んで良かったと思ってもらいたいですね。また、これまでの経験の中で「正論で相手を打ち負かすよりも、相手の心理を理解し、丸く収めたほうが交渉を有利に進めることができる」ことを実感しています。心理学から学んだ知識や知恵を弁護士業務に活かすことで、「交渉の場で戦わず、丸く収める」技術を独自に身に着けました。このノウハウは、著書『心理カウンセラー弁護士が教える 気弱さん・口下手さんの交渉術』(日本実業出版社)にも書いています。これからも、穏やかに企業や個人のお悩みを解決していきます。
インタビュー後記
弁護士は、敷居が高くて相談しにくいという声もあるが、いつも穏やかな保坂さんには一切当てはまらない。心理カウンセラーの知識を活かした、依頼者の言葉に耳を傾けることで、なるべく戦わずして丸く収めるスキルが素晴らしい。相談するならイチ押しの弁護士だ。
お問い合わせ
名称:法律事務所FORWARD
住所:東京都渋谷区円山町5‐3MIEUX渋谷ビル3F
電話:03-5225-0815
公式HP:https://forward-law.jp
*ご相談の際は、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。