第286回 氷川風土記 「特殊神事『大湯祭』」

数百年以上続く大宮の冬の風物詩「大湯祭」。
武蔵一宮氷川神社では、11月30日の前斎から特殊神事「大湯祭」が始まります。
大湯祭は11/30~12/11の12日間に亘る長い祭典で、神職は前斎(11/30~12/9)の間、10日の本祭に向け、神社に籠り潔斎をします。

その大湯祭は、釜で湯を沸かし、その湯により清めを行ったことから「大湯」とされると伝わります。
「武蔵州足立大宮氷川太明神縁起之書」によれば、至徳2年(1385)12月10日に干柴薪を焼いて炉壇のようにし、これを踏む火剣祭礼を行ったとあります。
このほか、延宝年間(1673~1681)の社記には既に「大湯祭」の文字が見えております。

江戸期の大湯祭はどのような姿だったか…といいますと、当時の本社裏には奥山と呼ばれる杜が広がっており、11月下旬に祭木といわれる大湯祭神事に使用する薪を奥山より採取するところから祭の準備が始まりました。
そして11月30日より毎晩、丑の刻(午前1時~3時頃)に神事を行い、12月7日から百味膳など神饌の調理を始め、本社、境内社とも注連を張り替えて祭の準備を整えたそうです。
12月10日の本祭は申の上刻(午後3時頃)に年番の神主が斎主を務め、太々神楽殿で神事を執り行ったそうです。
神事は火剣祭として行っていたものを、延宝4年(1676)に当時の社家の一つであった氷川内記の請願により清祓いの儀に改変され、今に伝わっています。

さて、時を現代に戻します。
この前斎期間中(11/30~12/9)毎夜午後7時半に、かつての火祭りを伝える篝火(かがりび)を境内に焚き上げ、神事を行います。

この篝火にあたると無病息災、火防の御神徳にあずかるといわれております。

この大湯祭は10日の本祭にあわせて酉の市がたつことから「十日市(とおかまち)」とも言われ、現在ではこちらの名称も有名です。
10日の本祭や十日市もさることながら、前斎の篝火にも是非、足をお運び下さい。

〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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