
・出身地:石川県珠洲市
・出身校:日本体育大学女子短期大学
・生年月:1961 年 10 月
・趣味:散歩、犬と戯れること、音楽
・職歴:大学卒業後に正社員としてスポーツクラブインストラクター26年間
退職後も企業フィットネス指導に携わり続けた
その後、区民向け健康講座指導に従事するなど、フリーのパーソナルトレーナーとして活動
以前勤めていたスポーツクラブがJBBFに加盟しており、その繋がりからJBBFへ関わるようになった。
・今のお仕事を選んだ理由
元々このボディビル競技の選手だったことがきっかけです。
私は大学生の時にはトランポリン競技をしていて、ボディビルとは無縁でしたが、新卒で勤めていたスポーツクラブが当連盟(JBBF)に加盟していた事や、そこでインストラクターとして様々な競技を指導する事や、フロア指導で重いものを上げる事をおもしろいと思うようになりました。たまたま自宅の近くにボディビルのジムがあったことから、ボディビルにチャレンジするようになり、気が付いたらJBBFの理事として活動に参加するようになっていました。
当初は、スポットで大会運営の手伝いをしていましたが、私が24歳で東京選手権の、31歳で日本選手権のチャンピオンになった事がきっかけで、審査員の資格をとり、JBBFにより深いところまで関わるようになりました。
審査員の資格を取得した事をきっかけに、国際大会に帯同する機会にも恵まれ、海外のトレンドを知る機会が増えました。海外のトレンドを日本へ導入するために、海外から情報を入手したり、日本の選手や役員に共有したり、また日本の国内大会のルールを作る参考にしたりと、参加者側から競技を支える側にシフトしていきました。具体的には、大会運営、審査員の育成や大会運営マニュアルの作成、大会での人員手配、運営陣への競技ルール講習会、国際大会帯同、大会の日程調整など、多くを手がけていくなかで、私がJBBFでやりたいことが増えていきました。
そしてついに、2025年にJBBFとしては初の女性会長に就任しました。
・お仕事で大切にしている事は何ですか?
相手の気持ちを尊重する事です。ボディビルは色々な立場の方が関わっている競技です。選手はトップを目指している方だけでなく、生涯スポーツとして大会に出続けることを目的としている方や、健康のために競技を続けている方など、それぞれ目的が異なります。運営側としては、選手によって異なる目標に寄り添う事が大切だと考えています。たとえば競技を始めたばかりの選手には、ボディビルを楽しんで継続できるような言葉や、大会に出場して良かったと前向きな気持ちになれるような言葉をかけることも大切です。また、運営側のスタッフも、地域によって大会に関わる人数や経験が異なりますし、大会規模によって情報も変わるので、それぞれの状況に応じて関わり方を変えています。たとえば参加者が多い大会の運営陣には、選手をスムーズに動かすためのノウハウや、スピード感を持って大人数を動かす無駄のない動き方を伝えています。
大会は、運営陣と参加者全員で作り上げていくものだと考えています。運営陣と参加者、応援に来て下さった方々の間で一体感が生まれたら、大会そのものに活気が出てきます。運営陣には運営するためのルールを理解してもらうだけでなく、スタッフ同士や、参加者、応援に来る方々など、多くの人との繋がりを大切にしたり、役割分担をわかりやすくして混乱が起きないようにしたりすることで、出場選手に安心してもらえるような運営を心がけています。

・お仕事の中で記憶に残る出来事はありますか?
ボディビルは個人競技ではありますが、 大会の会場には選手を応援する家族やジムの仲間が応援に来られます。頑張る人・支える人・応援する人、さまざまな関わりが混ざり合うことで、大きな感動が生まれる競技だと思っています。
先日、ある大会で障がいのある方からパラ部門で出場したいという問い合わせがあり、出場していただきました。一般の方と同じルールで行い、見事に素晴らしいポージングを披露してくださいました。表彰式では多くの方から盛大な拍手が送られ、感動的な場面になったことを思い出します。それぞれの目的に向かって頑張れる場面を提供し、それをお手伝いできることにやりがいを感じました。
・選手から言われて嬉しかった一言
大会の運営陣として関わってくれた選手から「大会の裏で動いている方たちはこんなに大変なのですね。次、 私が大会に出るときはスタッフの方々にもっと感謝して出場します」 と声を掛けてもらったことです。様々な苦労があっても、そうやって評価をしてくださる方がいるので、私は今まで以上に、大会に関わる方々に喜んでもらえるような大会運営をしていきたいと思いました。大会自体のクオリティを上げていくのは当たり前で、出場選手には「またこの大会に出たい」と思ってもらえるよう、選手から要望があった時には、できる限り改善するようにしています。運営側から選手へ一方通行ではなく、「選手の話をちゃんと聞いてくれる団体なんだ」と思ってもらえる事が大切だと考えています。

・ここ最近新たに取り組んでいる事はありますか?
以前からもやっていることですが、身体づくりの大切さや競技の楽しさを、より多くの方にわかりやすく伝えることため、取材等を通じて発信したり、地域で行われる身体づくりのイベントに顔を出したりしています。
実は、ボディビルはトレーニングの方法だけでなく、食事と休養を全てしっかりと考えなければならないので、とても健康に良い競技だと私は思っています。ボディビルを通じて健康になる事で、何歳になってもカッコいい、あるいはキレイなスタイルを保てますし、内側から出てくるエネルギーも維持する事ができます。マスターズでは90歳の方や75歳の女性も活躍していますし、ジュニアは高校生から活躍している選手も多くいます。日々どんな事を発信すれば、競技の良さやと元気に年を取れる方法を伝えられるか、考えています。
・地域での活動をされていますか?
JBBFは全国組織をまとめる役割にありますが、その他にも都内各区民向けの健康づくりのお手伝いや、各地域での大会を開催して身体づくりの楽しさを伝える活動をしています。具体的には、区が主催する区民向け健康づくり講座に、JBBFに所属している選手が参加して交流の場を作ったり、区民大会にお誘いして、ボディビルが身近なものだとアピールしたり、区役所からの健康アプリの紹介に協力したりして、各区の地域貢献に関わっています。その他にも、ユニセフのチャリーティーイベントに参加してトレーニングやポージングなどのデモンストレーションをするなど、幅広く活動しています。
・今のお仕事は好きですか?
もちろん大好きです。このお仕事を通じて様々な方々と繋がれる事、自分の選手時代の経験を活かしたアドバイスで選手が成長する姿を見られる事がとても嬉しいですし、観客や選手の方々が「楽しかった」と言ってくれると喜びがこみ上げます。その他にも、選手時代の経験に、高齢者や運動をあまりしない人と関わっていたスポーツクラブに勤めていた頃のノウハウをミックスさせた指導が、トップ選手にも活かせる事を発見できたので、私自身の経験値を更に積んで、私と関わる方々みんなが健康で、笑顔でいられるように頑張っていきたいと思います。
インタビュー後記
運営の大変さだけでなく、ボディビルの裏話など、様々なお話をお伺いする事ができてとても有意義な時間でした。健康づくりを目的に幅広い世代の方々も大会に出ている事も知らなかったので、ボディビルの素晴らしさを僕も微力ではありますが広げられたらと思います。
