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手数料の高い銀行のサービスを利用せずに相続手続きすることはできるのでしょうか?
(2年前の記事です) 掲載日:2022/09/01
現在母が入院中です。お医者様にも余命はもう長くないと言われています。
母は某都市銀行に口座を持っておりますが、本人が死亡した場合、預貯金を相続という形で受け取ることはできると思うのですが、銀行の公式ホームページを見たところ相続手続き代行サービスに100万円以上かかると書いていました。
このサービスを利用せずに手続きすることはできるのでしょうか?また銀行の手続きサービス利用しない場合、手数料はどれほどなのでしょうか?誰に相談したらいいのか分かりません。
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。
お母様が入院中とのことで、看病も大変なことと思いますが、その先のことも心配ですよね。
ご質問ありがとうございます。私が回答させていただきます。
各金融機関も民間の会社ですので、当然自社の営業活動として相続手続きをうたっています。
大事なのはその内容で、どこまでお手伝いをしていただけるかというところです。
・金融機関の解約手続きだけなのか?
・戸籍取得までお手伝いをしてくれるのか?
・他の金融機関の財産調査は?
・産分割協議書の作成はどうなのか?
・相続人さんとの調整は?
・金融機関以外の手続きについては?
などなど、その内容をよくご確認いただきご判断をされた方が良いかと思います。
また、一般的には戸籍収集はご自身で、かつ、金融機関経由で各士業に依頼するとその費用は別途かかるというところが多いようです。
一方、士業は各々の法律で「業際」という守備範囲が定められており、それ以外の業務は業法違反となるため行うことができません。
例えば、私は行政書士なので、相続税の申告や不動産の登記についてはお手伝いができないので、提携している税理士や司法書士、あるいは弁護士と連携を図り対応をしております。
下記の表は一般的な各士業の役割を簡単に示したものです。
※△は可能だがやる方が少ない。
※弁護士はすべて対応可能だが、専門性が高い税申告や登記までされる先生は少ない。
※その他の手続き=日常生活の手続き
(例:マイレージ、ゴルフ会員権、友の会、刀剣類など)
前述のように各士業は業際を補完すべく、お互いに業務連携の体制を整えていることが多く、相続を専門にお仕事をされている方であれば安心かと思います。
そして、費用の面ですが、各士業にご依頼をした場合、当然ながら金融機関に支払う費用はありません。そのため費用面からすると、金融機関への手数料が無い分士業に依頼した方が抑えられることが一般的です。
目安としては、
行政書士・税理士=積極財産の1%前後
司法書士=10~20万円前後+不動産登録免許税(※該当不動産の固定資産税評価額により変動)となります。
いずれにせよ、相続手続きをご依頼する際には、
1. 相続を専門に行っているかどうか(経験豊富さ)
2. どこまでお手伝いをしてくれるのか(業務内容)
この2点いついてよくご質問されてからご判断をされた方が良いと思います。
ご不明な点がございましたらお気軽に弊所までご連絡ください。初回相談を無料で対応しております。
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