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(1年前の記事です) 掲載日:2023/06/25

4ヶ月前に最愛の妻が亡くなりました。今では無気力でずっとボーとしており、無気力、食力も減退、自分なりに頑張ったつもりですが、妻を追いかけ、もう死のうと思います。

真宗大谷派です。自ら命を絶ったとしても病気で亡くなった妻に会えますか?同じところにいけますか?とにかく寂しいんです。

※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

板橋区民ミカタお答えします
橋本 真人
板橋区民ミカタお答えします
私立高野山高等学校 校長 阿闍梨
橋本 真人

最愛の奥さまを亡くされたお気持ちは、たとえようもなくおつらいことでしょう。

仏教では、宗派を問わず「いのちの尊さ」を説いています。

なぜなら、いのちは一度きりのものです。「使命」ということばがそれを言いあらわしています。いのちを使えるのは一度、人生は一度きりという意味です。

その一度きりの人生の中で、果てしなく広い地球上の中から目には見えない不思議な力によって男女が出逢い、夫婦として結ばれたのです。

この不思議な出逢いを「縁起(えんぎ)」といいます。すべての物事は、ご縁つまり出逢いによって起こるということです。

無力感におそわれ、おつらいのは、あなたの心中にはご縁で結ばれた奥さまがいらっしゃるからです。人はいのちある限り生きなければなりません。人のいのちは神仏から授かった命だからです。

自分自身ではわからないかも知れませんが、生きるということは生きていること自体に意味があるのです。人生の終焉を言いあらわすときによく用いる「寿命(じゅみょう)」という言葉は、いのちをことほぐ、つまり「生きた人生をほめたたえる」と意味です。人間は、誰でも時が来れば死を迎えます。人生の終焉を迎えるその時に「あなたと出逢ってよかった」と

心の中の奥さまとよろこびを分かち合えるときが、来ることを私は確信しています。

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