板橋区 > 区民のミカタ > 仏教 > 橋本 真人 > 詳細
最近自殺願望が湧いてきてしまいました。
(1年前の記事です) 掲載日:2023/06/25
仕事をやめてずっと引きこもっています。何をしても上手く行かないし、勇気を持って新しい仕事にチャレンジするのも恐くて何もできずにいます。
父は数年前に亡くなっており老母と2人で暮らしているのですが、口喧嘩が絶えず家にずっといることが多いので居場所がない気がしてきて、とても苦しいです。
自殺するのは恐いのですが、生きている価値もなくこのまま生きているのも辛いのでもうそれしかないのかなぁと思ってしまっています。
とても苦しいです。助けてください。私はどうすればいいのでしょうか?
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。
苦しく、つらい中にありながら、よく相談をもちかてけてくださいました。ありがとうございます。
仏教の教えは「苦」から始まります。苦とは、一般的に苦しみと解釈しますが、仏教では、「思い通りにならない」と解釈します。
つまり、私たちは、思い通りにならない人生を生きているのです。思い通りにならないのが当たりまえ、と言っても過言ではないでしょう。
しかし、仏教では、思い通りにならない人生を生き抜くことの大切さを説いています。
なぜでしょうか。それは、先祖からつながるいのちを今のあなたが生きているからです。
あなたのいのちの根本である先祖は、宇宙の始まりまでさかのぼることができます。生きていることは、ただ事ではありません。
あなたの心身には、宇宙の始まりからさまざまな「苦」の体験を乗り越えてきた遺伝子が組み込まれています。つまり、何がおこっても乗り越える力が、すでにあなたの中に宿っているのです。
それに気づかれていないだけです。弘法大師空海のお言葉に「医王の目には途(みち)に触れて皆薬なり」とあります。
医薬に知識のある方は、道端の雑草を見て、この草は何に効く漢方薬であるか判断できるあろう、という意味です。
つまり人生も同じく、すでに苦を乗り越える力を心身に宿しながら、それに気づくか、気づかないかで、人生の明暗が決まることになると教えてくださっています。
あなたは、すでに相談を持ちかけてくださった時点ですでに今の「苦」を乗り越える道を歩み始めましたね。
先ずは、感謝から始めませんか。寝る前にふとんの上に座り、手をあわせて「ありがとう」と言いましょう。
次に、亡きお母様に「ありがとう」と感謝しましょう。これを続けてみてくださいきっと生きる勇気が湧いてきます。
ご質問を多く頂いています。回答には時間がかかる場合があります。