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私が孤独死した場合についてご相談です。
(1年前の記事です) 掲載日:2023/12/21
孤独死についてお尋ねします。家族はなく、私一人です。疎遠な親戚は長野にいるのですが、いざとなった時私から頼む事はないと思います。
私が万が一自宅で孤独死した場合、疎遠な親戚に連絡が行くのでしょうか?それとも、親戚にまでは連絡が行かず、行政が片付けて下さいますか?また、親戚への連絡を望まない場合、何か今のうちにやっておける段取りはありますか?宜しくお願いします。
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

孤独死と疎遠の親族
最近では様々なメディアで孤独死に関して色々な角度から取り上げられる事が多くなりましたね。それだけ近年では孤独死が多く見られるようになってしまいました。
孤独死とは誰にも看取られず一人で亡くなっていく事を指しますが、この「誰にも」が一つのポイントで、家族・親族は誰もいない状況で病院に入院。赤の他人の看護師に看取られながら旅立っていく。
これは孤独死か?家族・親戚縁者に看取られて旅立たなければ孤独死なのか?家族・親戚縁者はいるが、住居に一人で住んでいて突然倒れてしまい、そのまま旅立たれてしまう。はたまた、本当に家族・親戚縁者が誰一人いない状況で住居で一人旅立たれてしまう事が孤独死なのか?様々な意見、様々な見方があると思います。
あくまで私の個人的な見解ですが、私の中では一人暮らしで突然亡くなり数日間発見されなかったケースを孤独死とみています。仲の良い家族、親戚縁者、場合によっては仲の悪い家族、疎遠になっている親戚縁者の方々が居てもいなくても孤独死に該当してしまうと考えます。もちろんこの他にも様々な見解があると思います。
O様のご質問の件ですが、今のうちにどのような手続きを行っておけば良いか。何も手続きをしなければ、相談者の方の場合、行政の方が疎遠になっている長野のご親戚の方に連絡を入れ、その後の様々な手続き、葬儀、埋葬、相続、住居売却・解約等の手続きを行う事になります。そこで今できる行動として後見人制度利用し弁護士や司法書士、行政書士の方にお願いし遺言書の作成や死後事務委任契約、財産管理などの手続きを法的に済ませておく事が重要です。併せて見守りサービス等のシステムを活用すると更に安心できるかと思います。
このサービス会社により様々特徴はありますが基本的には住居内の生活圏にセンサーを取り付けセンサーの反応により住居者の生存を確認し、契約により12時間もしくは24時間または2日間等一定の時間センサーに反応がない場合、本人もしくは後見人に連絡が入り安否確認を行うものや、3日程度に一度生存確認の連絡を入れさせていただき、決められた方法で生存の返信を行うなどのサービスがあります。しかしこれらの契約をしっかりと締結していてもどこでどのような事が起こるかわからないのが人生です。これらの契約があっても突然の他界から発見まで1~3日程度かかってしまう場合もありますが何も手続きを行っていないと発見まで数週間から数か月かかるケースも多々あります。
そうなってしまうと後のことが本当に大変になってしまいます。そうならない為にもしっかりとした手続きを行いましょう。
葬儀社で生前予約の対応をしている所もありますが、この場合、万が一が起こった場合、しっかりと葬儀社に連絡が行く状況を整える必要があります。生前予約で前払い金を支払っておいても万が一の時に別の葬儀社にお願いされてしまっては前払い金の存在が双方であやふやになってしまい払ったお金は無駄になってしまいます。
葬儀社と生前予約を締結すると時はその辺りの事もしっかりと対応できる葬儀社に依頼しましょう。
最後に、O様の長野県のご親戚の方への連絡ですが、弁護士の方としっかりと手続きを行っておけば葬儀・埋葬・住居・各契約の解約等に関しては弁護士の方が全て手続きを行ってくれますが、最後に財産の相続だけは弁護士が全て勝手に処理できるわけではないので相続人となる長野県のご親戚の方には連絡がその段階で入るかと思われます。相談者が遺言書で「全財産を○○団体に包括遺贈する。」と明記しても団体がその遺贈をスムーズに受け取らないケースもあります。これは後日相続人が遺留分侵害額の請求を起こすことも考えられ後のトラブルに巻き込まれるのを敬遠するからです。
そのようなトラブルや事故を無くすためにも元気な内に然るべき法律家に相談し、安心な老後を充実して送れるように手続きを進めておきたいものですね。
ご質問を多く頂いています。回答には時間がかかる場合があります。