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15年の感謝の手紙

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2010年4月4日 開店
2025年2月23日 閉店

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15年続けてきたパン屋を閉店しました。
長い間、本当にありがとうございました。

閉店した2月23日は
父の9回目の命日でした。

9年前 父の他界後に
一番の年長者のお客さんからいただいた言葉です。

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ぼくらはみんな
安心しないと死ねないんだよ。

立派なパン屋さんになったから

お父さん、安心して天国に行ったんだよ。

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この15年は、いのちと心の勉強でした。


小麦
動植物

彼らは、互いを支え合って生きていて
私も彼らに生かしてもらっていることを
パンづくりの中で学びました。

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機器には、命があるのかもしれない
そう感じることがありました。

パンという目標に向かって
共に働いてくれた仲間でした。

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酵母は、自分の心そのものでした。

私の向き合う姿勢によって
酵母の反応は変わり

自分の心の温度を見直すよう伝えてくれました。

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お客さんは、私のパンづくりの土台でした。

商品とお代の交換だけでなく
心を通い合わせてくださる方がたくさんいました。

お客さんと会話をする中で
他者の気持ちを自分の心の内に入れることを
教わりました。

そして、その心を持ってつくることが
私のパンづくりの基礎になりました。

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パンを通して
多くの生命と繋がり、大切なことを学びました。

この小さなパン屋で出会い
共に過ごすことができたこの縁に

心から感謝をしています。

こんなにもすばらしい15年を
本当にありがとうございました。

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もう一度、一から勉強し直します。

そして、また出会えることを願って
どこかの土地で再開します。

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感謝と希望を込めて

2025年 3月20日
Wild Oven 石井さくら

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222 いいね! ('25/04/19 14:01 時点)