
代表の岸隆子さんは関西を拠点に舞台・人物写真を専門とするフォトグラファーとしてキャリアをスタート。『婦人公論』における宝塚歌劇団の撮影をはじめ、約20年にわたり多様な業種・企業との取材・制作に携わってきた。2006年に個人事業主として創業し、2024年に法人化。現在は株式会社Elenishの代表取締役として、東京都足立区を拠点にWeb・広告制作、写真撮影、ブランディング、ディレクションまでを一貫して提供。企業や団体の「想いをカタチにする」トータルプロデュースを行っている。
包括的にクリエイティブを手がけられる体制を作りたい

今の仕事を始めたきっかけを教えてください
もともとはフリーのフォトグラファーとして活動を始めました。仕事を続ける中で、「パンフレットもお願いできないか」「ホームページのデザインも頼みたい」といった相談を受けるようになり、次第に撮影だけでなく、ディレクションやデザインも任されるようになりました。その経験を通じて、「写真を軸に、もっと包括的にクリエイティブを手がけられる体制を作りたい」と思うようになったのが、今の仕事の原点です。
会社設立までの経緯を教えてください
長年、個人事業主として活動していましたが、2023年に東京へ拠点を移したことを契機に、翌2024年に法人化しました。理由は大きく二つあります。一つは、写真だけでなくWebやデザインなど業務領域が広がり、関わる人や案件の規模も大きくなったこと。もう一つは、「カメラマン岸隆子」という個人の肩書きではなく、組織として信頼される体制を整えたいと考えたからです。社名の「エレニッシュ」は“エレガント”と“マニッシュ”を掛け合わせた造語で、「枠にとらわれず、自由な発想で想いをカタチにする」という意味を込めています。
会社の特徴を教えてください
最大の特徴は、「写真に強いデザイン会社」であることです。デザインに強い会社やWebに特化した会社は多くありますが、私たちはビジュアル表現を原点としており、写真の力を最大限に活かしたクリエイティブにこだわっています。クライアントからは「全体のイメージまで安心して任せられる」「言葉にしづらい想いまで汲み取ってくれる」といった声をいただいており、ディレクションから撮影、デザイン、納品まで一貫して対応できる点が大きな強みです。
お仕事で大切にしていることは何ですか?
「依頼主だけでなく、その周囲の人々も幸せにすること」です。たとえば写真撮影では、撮られる本人だけでなく、従業員やご家族、写真を見るお客様にまでポジティブな印象を届けられるよう心がけています。そのためにも丁寧な対話を大切にし、「何に困っていて、どうなりたいのか」といった“想い”を引き出すことを重視しています。ただ見た目が美しいものを作るのではなく、本質的な課題解決につながる表現を目指しています。
この仕事は好きですか?
とても好きです。感謝の言葉をいただける瞬間が、何よりのやりがいです。「写真を撮ってもらってよかった」「このデザインにしてから反応が良くなった」といった声をいただくと、この仕事をしていて本当に良かったと心から感じます。自分の得意なことを活かして、人の役に立てることが、私にとって一番の幸せです。
「Point! ADACHI!」足立区の魅力を発信

今後の見通しを教えてください
今後は、よりトータルなプロデュースができる会社として成長していきたいと考えています。ロゴ、名刺、Web、パッケージデザインなど、ブランドづくりを一貫して支援し、企業や店舗の想いを丁寧にカタチにしていきたいです。また、足立区を拠点としていることから、地域の企業やお店とのつながりも大切にし、地元の魅力をクリエイティブの力で発信していくことにも力を入れています。最近では、Instagramアカウント「Point! ADACHI!」を通じて、足立区の魅力をビジュアルで発信する取り組みも始めました。
インタビュー後記
「写真を通じて、人の心を動かしたい」――岸隆子さんの言葉には、表現の枠を超え、人や地域に真摯に向き合う強い想いが込められている。
自身の原体験をもとに、目の前の誰かを幸せにするために、写真・デザイン・言葉といった多様な手段を用い、想いをカタチにしていく。その姿はまさに「共に考え、共に創る」クリエイティブのパートナーといえる。「人の想いを、どうすればより良く届けられるか?」――この問いに向き合い続ける岸さんの姿勢は、地域に根ざし、自分らしく伝えたいと願う人々にとって、確かな力となるに違いない。
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