まちの仕事人インタビュー
料理がつなぐ絆
和創作 太 代表取締役 柴 太一 (しば たいち) さん インタビュー

1973年、千葉県生まれ。料理専門学校を卒業後、フランス料理店などで修業を積む。

2006年9月に「和創作 太」を開店。

2012年に現在の場所に移転したことを機に元のお店を「すし 太」に業態変更。

2015年には「食楽 太太太」をオープン。

近日、4店目をオープン予定。

これまでの経歴を教えてください。

21歳の時にフレンチレストランに入りました。そこで修行を積んで、28歳の時に居酒屋を経験し、32歳で開店しました。フレンチから居酒屋に移ったのは、最終的には居酒屋や和食など、みんなが行き易いご飯屋さんをやりたいと考えていたからです。今はビストロとかがあるけど、昔はフランクに楽しめるお店が少なかったんです。そこで、日本酒に合うツマミを作っていたら、知らない間に和食屋さんになっていたという経緯です。

お店をやられてからはいかがですか?

独立してみて、最初はお客さんが全然来なかったんですよね。けれどもいろんな人に助けられて、宣伝してもらってここまで来られました。口コミで広がっていったというのもあり、開店から半年ほどで、毎日満席になるくらいまでに成長しました。その時は正直、俺ってすげえって思いましたよ(笑)


―それは正直すごいですよ!開店半年から今に至るまで大繁盛というのはなかなかできないんじゃないですか?コロナの影響とかはなかったのでしょうか?


コロナの際も、しっかりとルールを守ったうえで出来るだけこれまでと変わらないように営業してきたので正直ダメージは少なかったです。

 

お店の理想像なんてあったりしますか?

手間を惜しまない自慢の料理の数々



お店の理想としては、従業員が名前を呼んでもらえるようなお店を作りたいと考えていますし、実際に実現できていると思います。お客様から名前で呼んでもらえるような関係性になれば、見られているという意識が芽生えますし、それにふさわしい言動が出てくると考えています。もともと職人ですからね、良い食材を使っておいしいものを提供したいという気持ちはそれぞれが十分に持っています。その上で、提供する料理と同じように自分も愛してもらえるように心掛ければ、より一層そのお客様を愛してあげることができる。そんな循環がより深い人間関係を築いて店も人も成長していけるという考えを大事にしています。また、従業員も名前を覚えてもらえれば、独立もしやすくなると思います。今まで、半分以上の従業員が独立して行きましたが、みんな活躍しています!なので当たり前かもしれませんが、美味しいものを食べたい、それ以上のものを提供するといった相互関係をすごく大事にしています。(取材をしている和創作 太では)店長兼料理人としてやらせていただいていますが、ここ以外のお店で働いている料理人も含めてみんな職人なので、それぞれのお店のコンセプトは一緒に決めて営業はその店の店長に任せて運営しています。目黒駅周辺に全店舗があるので、営業後は5人全員ここに集まるようになっているんです。仕事終わりに、みんな顔見て少しでも多くのコミュニケーションを取ることを大事にしています。

最後にお店のコンセプトを教えてください。

どこに座っても厨房の作業が見える配置へのこだわり


元々、この業界には洋食で入ったので和食の師匠がいるわけではありません。なので、和の部分と洋の部分を合わせた和洋折衷という形でやっています。コンセプトは高級料理屋さんで提供されるような料理を良心的な価格で提供することです。食材、手入れ、料理への手間は高級料理屋さんに負けないくらい力を入れています。そういった料理をリーズナブルな価格で提供することがコンセプトです。配置などにも気を配っていて、テーブルは必ず厨房に背を向けることなく、作業が見えるようにしています。支店である『太太太』も雰囲気が良いので、4、5人での宴会などにもお使いいただければと思います!


インタビュー後記

インタビューの中盤までに感じたのはとにかく料理へのこだわりが強い職人気質な想いでした。高級食材を使えば、美味しい料理が食べられるのは勿論ですが、確りと食材にこだわり、手間を惜しまず高級料亭と同質の料理をリーズナブルに提供したい。その想いに触れ、繁盛店の本質が垣間見えた気がします。そして同じ熱量を共に働く料理人の方々にも注がれていたのがインタビュー全体を通じて非常に印象的でした。仲間というより家族なんだ!お店に関わる全ての人が、家族のように関わり合えるお店作りがしたいという想いが伝わってきました。職人気質のオーナーが見せる人へのやさしさと愛情がさらに料理をおいしく感じさせる最後の調味料なのでしょう。目黒にお越しの際は是非お立ち寄りください。

お問い合わせ

和創作 太

東京都品川区上大崎2-26-5-B1

TEL:0337790002

HP:インスタグラム

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。