まちの仕事人インタビュー
2.5人称の視点
そらうみ法律事務所 在間 文康 (ざいま ふみやす) さん インタビュー



【出身】兵庫県西宮市

【経歴】京都大学法学部、東京大学法科大学院卒。2008年司法試験合格。2009年弁護士登録。2012年いわて三陸ひまわり基金法律事務所の初代所長として陸前高田市へ赴任。2016年弁護士法人空と海開設。

【趣味】ペット(犬)と散歩。ラグビー観戦。日本酒

弁護士を目指されたきっかけを教えてください

父が弁護士ですので、それも目指した理由の一つではあるかと思います。しかし、父は幼少期の頃より「将来は弁護士だけにはならない方がいい」と言っていたことも記憶に残っています(笑)。過去に父のサポートを受けた方が、私にまでお礼を言ってくださったことがあり、大変な仕事ではあるけれども、人の役に立てる仕事だということはイメージが出来ました。他にも、漫画やドラマの影響もあり、法学部への道を進みました。

裁判官や検察官も選択肢の一つではあったのですが、直接的に人に関わり、身近でその人の役に立てる存在であるということから最終的に弁護士を選択しました。



弁護士過疎地での活動を行うようになったきっかけを教えてください

司法試験を通ってすぐのガイダンスの際に、過疎地に赴任経験のある弁護士のパネルディスカッションを聞いたことがきっかけです。その方々の話は、人との距離が本当に近いという事が際立っていて、物凄い忙しいながらもやりがいのある仕事に感じました。当時は、過疎地での弁護士業に関しては全く知らなかったので、大きい衝撃を受けたことを今でも覚えています。

その後、研修を重ねながら地方を目指し、弁護士になってから2年後に岩手県の陸前高田市へ赴任しました。

東日本大震災直後の赴任、不安はありませんでしたか?

元々、岩手県への赴任を希望しており、ちょうど赴任先を決めるタイミングが2011年の年明け頃でした。その後、2011年3月に東日本大震災が発生してしまいました。当時、岩手県の沿岸部は相当な被害を受けていたのですが、特に被害の大きかった陸前高田には法律事務所がありませんでした。2011年の5月頃に弁護士会が公設の事務所を作るからと募集がかかり、本当に悩みましたが赴任することを決意しました。

自分自身は16歳の頃、兵庫県の西宮で阪神淡路大震災に被災した経験がありました。倒壊した家も沢山ありましたし、亡くなられた方々もいらっしゃいました。当時、もっと役に立てることはあったのでは?という心残りはずっと心の中に残っていました。3年目の弁護士が果たして役に立てるのかという不安も大きく、迷いはありましたが、5月に現地に行った際、被災者の方々が阪神淡路大震災の時の姿に重なり、ここで手を上げなかったら一生後悔すると思い、赴任を決意しました。


特に大切にしていることはありますか?

その方の価値観に沿った解決したいなと思ってます。その方の考え方、その方が大切にしていることをいかに私自身も理解をして、共有をして、最適な解決が何なのかを考えることを意識しています。

その為には、お話を伺う事に尽きるかなと思っています。結論を押しつけるのではなく、その方にとっての最善策は何かを一緒に考えるということを、出来る限り意識して活動しています。

問題が解決して、ご相談いただいた方に、ホッと安心した笑顔を浮かべていただいたときが、私が弁護士として最もやりがいを感じる瞬間です。困ったことがあったら、『在間さん』のところに相談に行こうと思っていただけるような、地域の皆様に最も身近な存在でありたいと考えています。


インタビュー後記

阪神淡路大震災被災経験があるからこそ、自分に出来ることがあるのでは?と信念をもって東北の被災地へ赴任された在間先生。誰もが不安を抱えながら過ごしていた2011年に、【人の為に】と一歩踏み出された在間先生には尊敬しかありません。在間先生に出会えたことで笑顔になられた方は数えきれないのではないでしょうか。人として心の底から尊敬できる在間先生ですが、とても柔和な笑顔で真摯に話を聞いていただけます。まさに、「困ったことがあったら、在間さんに相談しよう」と思える方ですので、困られた際は是非ご相談ください。

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*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。