まちの仕事人インタビュー
100歳まで輝く
NPO法人 彩結び 共同代表 佐野 愛子 (さの あいこ) さん インタビュー

沖縄生まれ埼玉育ち。

2004年4月  (株)SSI 営業本部  入社

2005年12月  (有)エイゾン  入社

2007年8月  (有)エスジィ  入社

2011年4月  任意団体 彩結び活動開始

2011年11月  (有)エスジィ  退社

2015年4月  NPO法人 彩結び設立  コミュニティカフェ「いろむすびcafe」スタート

これまでの経歴を教えてください。

幼少からバレエを習っていたこともあり、お茶の水女子大学の舞踊学部を受験しました。入学を強く希望していましたが叶わず、千葉大学の教育学部に進学することになります。学生生活の中でNPO法人彩結び(いろむすび)の立ち上げメンバーの赤星と出会います。大学卒業後、営業会社に就職。過酷な環境で仕事も続かずに転職を重ね、美容業界で働くことに。そこで営業先で働いていた今の旦那さんと結婚しました。


結婚後離職。そのタイミングで赤星と、NPO法人彩結びのもう一人の共同創業者である渡邉と出逢い、共通の友人の勧めもあり、3人でよく話し合うことになります。井戸端会議が徐々にやりたいことを考えるミーティングになり、自分たちでも、社会に対して何かできるんじゃないかという漠然とした思いで任意団体を始めることになります。


実は過去に、赤星とは一度事業の失敗の経験があり、心が折れたことがありました。時が経ち渡邉とも出逢ったことをきっかけにまた社会に対して「何かをしたい」という想いが湧き上がり、もう一度赤星と渡辺と今度は三人で頑張ってみようと奮起したのが事業のきっかけです。





結婚・出産の後にそうした想いに駆られた原動力は何だったのですか?

子宝に恵まれ幸せな結婚生活でしたが、営業職だったためか、どこか生産性のない家事育児にストレスを抱えていました。「社会とつながりたい」「私にも何かできるはず」「子どもがいても何かやりたい、生み出したい」という葛藤を抱えていたからだと思います。子どもがいても何かやりたい...その思いが日々強くなってきました。子育てに孤独を感じ私の様な同じ想いの女性はたくさんいらっしゃると思います。


一番最初はどんな活動をされていましたか?

子どもゆめ基金という助成金を使って事業を始めました。本当に一番最初は絵本を読み聞かせるイベントをやっていたんですが、その一環で、畑のバスツアーを行ったのが最初の取組です。畑で一緒に収穫した野菜を食べたりするなど、子供向けのイベントからスタートしました。



苦労した話を教えてください。

子連れでの起業は本当に大変でした。今でもよく頑張ったと思いますし、旦那さんの理解と協力、そして共同経営という仲間がいたからこそできたと思っています。

お金の面でも任意団体時代はもちろん無給、NPO法人立ち上げ当初も月給4000円からスタートしましたので、彩結びの活動の傍ら、他に仕事をしながら事業に取り組んでいました。ビジネスモデルが強固じゃなかったこともあって、立ち上げから4,5年はずっと苦労の連続でした。

また、想いはあるものの中々目に見える形にはならず、やりたいことを周りに理解してもらうのに苦労しました。2015年にご縁あってコミュニティカフェオープンに至りますが、その際3人で1000万ほど借入を起こし、この時本当に肚を決めて活動が本格的にスタートしました。

事業が好転していくきっかけは何ですか?

2014年10月に孫育てで講演活動している棒田明子氏からのご縁でコミュニティカフェオープンの話を頂き、半年後の2015年の4月に東京北区赤羽に「いろむすびcafe」オープンと同時にNPO法人彩結び設立しました。棒田さんとの出会いが私たちの活動を大きく変化させるターニングポイントになったと思います。



彩結びの名前の由来を教えてください。

立ち上げた3人の個性がかなり異なっており、でもお互いを理解し活かしあいたいと思って活動をスタートしました。

実際に活動する中で、社会を豊かにしたい、その人個人の個性を生かしたいという想いが強かったので、「個性を彩(いろ=強みと課題)として捉えて、それが混ざり合うことで新しい価値観が生まれ社会が豊かになる」よねと3人で話し合って決めました。




最初のカフェのコンセプトは何ですか?

飲食とイベントを両輪に「0歳から100歳まで輝ける場所」をコンセプトに運営しています。

その後は順調に拡大していったのですか?

勿論苦労はたくさんありましたけど、2019年には1店舗目のいろむすびcafeの実績を認められ、実質2店舗目となる「リノア北赤羽」でのコミュニティ運営プロジェクトスタートしました。


2020年12月にリノア北赤羽 つながるば.をオープン。「give&share」をコンセプトに街と人を繋ぐコミュニティをスタートしました。入居者は147世帯です。


翌年2021年12月に東京北区王子 「ガーデンクロス東京王子」にて「 Learn&Grow」 をテーマにイベント運営スタート。入居者は300世帯です。


2023年4月から3年間 「創業・開業の芽を育てる」をテーマに北区協働政策提案事業を受託。3年かけて誰かの何かやってみたいを応援コミュニティ「いろどりチャレンジメンバー」をスタート。


2023年4月 東京北区志茂 「ザ・パークハウスオイコス」に4店舗目となる「発酵Kitchen MINE」をオープン。食を通じてコミュニティづくりへ。


思えば様々な人のご縁に支えられて、ここまでやってくることができました。

子育ての中で感じた想いや課題を解決するために行動を起こし続けたことで、仲間が増えて居場所ができました。彩を活かすとは《強み》では社会の役に立ち、《課題》と向き合うことで仲間ができることを経験させてもらいました。

読者メッセージをお願いします。

自分らしさとか一人一人に価値がある時代が来ると思っています。彩結びはその人の彩(いろ)を知る機会を提供したり、彩(いろ)を活かした活動の場所を一緒に作っていきたいという想いで活動をしています。何かやってみたい、私らしく生きたいという人が仲間になっていただければ嬉しいです。


私自身も、自分の彩(いろ)をもっと輝いたものにするために挑戦をしています。2022年に美と健康をより極めるため、牡羊座木星チャレンジとして「ASP」という【自信】をテーマにしたミセスコンテストにチャレンジし、日本大会でチャンピオンに輝き日本代表として世界大会へ。アンバサダー賞を頂きました。この経験を経てウォーキング講師としても活動しています。


自分の彩(いろ)を活かすことで一緒に社会を豊かにしていきませんか?





インタビュー後記

インタビューの待ち合わせに来られた時はドキッとするほどきれいな女性が入ってこられたのでびっくりしました。でも、お話をお伺いする中で外見の美しさもさることながら、何度も苦しい経験をしながらも、折れることなく立ち上がり続けてきたことで内面的な美しさが強く輝いていらっしゃるのだと感じました。まさに佐野さん自身の彩を磨き続けてきた結果なのでしょう。自分自身の彩を知ることで誰でも、いつからでも輝くことが出来るのなら今から一緒に活動してみませんか?

お問い合わせ

 NPO法人彩結び(特定非営利活動法人  彩結び)

〒114-0032 東京都北区中十条4-17-1 コトニア赤羽1F  いろむすびcafe

TEL:08047993171

HP:https://www.npo-iromusubi.com/

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。