まちの仕事人インタビュー
大学生を即戦力人材にするビジネスコミュニティ『仕事塾』
good luck株式会社 代表取締役 高村 一光 (たかむら いっこう) さん インタビュー

1994年生福岡出身。good luck株式会社代表。

2017年に新卒でパーソルキャリア株式会社に入社。dodaを活用した中途採用支援の法人営業として勤務。2020年にベネッセホールディングスとパーソルキャリアによる合弁会社の株式会社ベネッセアイキャリアに出向。新卒採用ダイレクトリクルーティングサービスdodaキャンパスのフィールドセールスとして勤務。同年に複業として大学生のオンラインビジネスコミュニティ『仕事塾』を設立。大学生のキャリア自律を応援するためのキャリア形成支援活動を推進。2021年9月末でベネッセアイキャリアを退職し、仕事塾で独立。2022年3月に新卒採用支援のコンサルティングサービスをリリース。2023年2月、good luck株式会社を設立。

仕事塾とはどんな事業ですか?

働く大学生が集まるコミュニティ事業です。

学生が社会人になる前にビジネス経験を積むことができます。Slackというコミュニケーションツールを使って日々オンラインで活動しています。現在は全国から大学生が100名ほど在籍しているコミュニティです。



仕事塾を作った理由について教えてください

高校生が大学生になる時に『勉強』を学ぶための『予備校』があるように、大学生が社会人になる時に『仕事』を学ぶための『コミュニティ』があっても良いと思い事業を立ち上げました。

仕事塾を立ち上げた背景については、私の学生時代から就職するまでのキャリアに対しての気づきの連鎖で、事業化しました。また私自身が感じた事だけでなく100人以上の学生の声を聞き、キャリアについてリサーチをして気づいた事がきっかけで生まれました。キャリアに対するリアルな学生の意見を吸い上げて作りあげられたコミュニティです。

仕事塾ができるまでの背景を詳しく教えてください。

キャリアに対しての意識が変わったきっかけ

学生時代から遡ると私は出身は九州なんですけど、地域では有名だった私立大学に進みました。当時はキャリアにも意識がそんなに高くなく、就職活動においても積極的に情報収集などはしていなかったです。新卒で就職をした会社については大学の先輩が就職をしている会社でした。先輩から会社説明会に誘われて、説明会を受けてみたことがきっかけで就職。私は3人兄弟の長男なでキャリアの事に詳しくなったら、自分の身近な大事な人たちの人生を左右する仕事の相談を受けられる、人のために貢献できると思い、入社することを決めました。入社後は法人営業に配属されたのでテレアポからスタート。怖くてかけられないことが多かったです。そんな中同期は沢山電話をかけていて、アポも取り契約も取ってた。なんで怖くないのか聞いたら「大学生の時やってたから平気」とのこと。ここで"同じ同期でもキャリアに差がついてるんだ"とショックを受けた。この辺りから『キャリアを持つ可能性』に関心が行くようになりました。

働く事にネガティブ=学生時代の「社会との接点」が欠けている事が原因!?

入社半年ぐらいすると、大学の同期と飲みに行った時に、10名以上いてほとんどの人が「仕事楽しくない」とか「辞めたい」とか話しているのを聞きました。当時は就活を必死にやって泣いてまで喜んでいた人もいたのに、半年でなんでこうなったんだろうと思って辛かったですね。解決策を見出せない自分にも嫌気がさしました。だけど話を聞いてたら1つの共通点があると気づきました。それは『仕事(働くこと)の目的があるかどうか』でした。ネガティブな発言をする人は共通して「何のために働いているのか」が明確じゃなかったです。更に気づいた事があって、ネガティブな発言をしている人の大学時代の過ごし方として共通点がありました。「社会との接点」が欠けていたんです。就活を見据えて何か行動していたわけでもなく、大学・バイト・家の往復。企業へのインターンや社会人と話す経験がなく、『時期が来たから就活をした』と言っていました。これが課題だと思いました。

楽しく働く社会人との繋がるきっかけの場を作ること

「社会との接点」が欠けていたことを課題と仮説しましたが、実際どうなのか確かめるために大学生の方にインタビューを毎月20名を1年間かけて実施しました。

社会人になることをネガティブに思う人と、ポジティブになる人の違いについてインタビューをしてみて明確にわかりました。その違いは、「楽しく働く大人との接点があるかないか」だと気づきました。社会人になることに対してポジティブな人は『企業でのインターン経験』や『楽しく働く大人との接点』があることが共通点でした。社会人になる事に対してネガティブな人に「楽しく働く社会人との接点を増やす」「社会人のリアルを伝える」機会を増やすこと。

自分が人と話すことが好きだったことから『コミュニティ』が良いと思い、そうして『仕事塾』が出来上がりました。


事業を始めた当時のキャリアの状態について教えてください。

社会人2年目から市場調査を初めて、社会人3年目で仕事塾を複業から始めました。

社会人3年目のキャリアの状態としては、仕事にも慣れてきて成果も出てきて、楽しくなってきたタイミングでしたね。だからこそ学生に対してのキャリア支援に注力できたんだと思います。仕事塾を始めた当初は1年間学生のキャリア相談の面談を受けていました。キャリア相談の面談を受けた学生が「一光さんと話していると、社会人になる事が楽しみになってきました」と話すのをみて、やっぱり仕事をすることを楽しんでいる大人の影響力は大きいと感じました。

本業✖️複業でスキルアップ

自身のキャリアについては仕事塾を複業から始めた事によってスキルアップにつながりました。なぜスキルアアップに繋がったのかというと、本職では法人の新卒採用に関して提案営業を行っていたので、学生の声を聞きたいというニーズが、複業の仕事塾での活動とマッチングしたからです。仕事塾では学生の就活に対してのリアルなニーズを聞けていたので双方の情報をうまく活用する事ができたのが大きかったです。成果は数字にも出てきましたし、仕事をする事がより楽しくなってきました。今の時代複業をする事が当たり前になっている時代かと思います。私は自身の経験から、ただの「副業」ではなく、会社員でしている仕事と一貫性のある「複業」をする事が、スキルアップにも繋がると感じました。

私にとって『複業』とは本業とのシナジーを生むことができるものと捉えています。

『副業』は本業とはかけ離れている業務で、例えば法人営業をやっている人がレジ打ちのアルバイトをすることは副業です。

ただ、むやみやたらに複業を始めれば良いのではなく、まずは本業で成果を出すくらいまで努力して『どんな業務をすれば本業にシナジーを生むことができるかが分かるようになる状態』になってからスタートすべきだと思います。



仕事塾の今後の展望について教えてください。

仕事塾を『日本一のビジネスコミュニティ』に


『職歴を作るなら仕事塾』というブランディングで、仕事塾を『日本一のビジネスコミュニティ』にしていきたいです。そのために現状やっていく必要があることは、『大学生数を増やす』事と、『職歴を持つ学生が有利になった事例』を増やすことが重要になってきます。有利になった事例というのは例としてあげると新卒でありながら初任給が高いポジションで就職をする実績などを作るなど。この構想が実現していけば、これから社会で働いていく学生たちが働く事に対して希望を持てますし、経済的にも精神的にも豊かになっていけると考えています。

お問い合わせ

【会社】good luck株式会社 

【instagram】高村一光 @ikkkko23

*インスタグラムのDMでお問い合わせする際には『渋谷区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。