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認知症の父、妹(知的障害)がいます。
(2年前の記事です) 掲載日:2022/09/21
認知症の父、妹(知的障害)がいます。
父の介護生活に5年ほどで、認知症の進行も進んでおり今は施設暮らしです。
因みに知的障害の妹は子供の時から施設暮らしです。
父が施設に入る時に、家族の預金通帳、その他の書類、印鑑などを私に託されましたので、それぞれの資産などは把握しています。(大した額はありません。因みに妹の預金は母の残した貯金をそのまま妹の通帳に入れております)
父の施設入居費は父の銀行口座から私がお金を動かしていいという父から私宛の委任状を銀行に出してあります。
そこで相談なのですが、相続については、母がいない今父が亡くなった時子供たちが分けるということは知っていますが、家族の中で書類を書ける人は私しかいません。
妹は署名すら出来ませんが、こういう状況で、相続の手続きという事態になった時、相続の手続きは容易に出来るものでしょうか?
前もって、何かしておいたほうが良い事はありますか?
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。
ご相談いただきありがとうございます。
このようなケースも増えてきたように感じます。
お一人でご家族の面倒を見るというのは、さぞ大変なことでしょう。
さて、ご質問のようなケースの場合どうしたらよいでしょうか。
仮にお父様がご逝去された場合は当然遺産分割協議書の作成が必要となります。
しかし、妹様に障害がありご自身での判断ができない場合となると、家庭裁判所へ「特別代理人」の申し立てが必要となります。(※成年後見監督人がいれば、成年後見監督人が代理人となるため、特別代理人を申し立てる必要がありません。)そして、特別代理人が選任されると、この特別代理人の方が遺産分割協議書に署名をすることで手続きを進めることがでるようになります。
この場合、書類の準備など手間も時間もかかるため、専門家へのご相談をお勧めいたします。
さて、実はこの後も重要です。今回のように障害をお持ちの方の財産をどのように管理をしていくかは難しい内容ですが、状況によっては家族信託の活用を考えてみてはいかがでしょうか。
家族信託を使うことにより、妹様の財産についてもご相談者様が管理をできるようになるかもしれません。
詳しくは詳細を聞いてからいろいろな手段を考えることになりますが、最近はこの家族信託を利用するケースも増えてきております。
相続、あるいは生前の対策については当然ながら全く同じケースはありません。直接お話しをお伺いした中で、ご相談者様に何が最適かを一緒に考え、少しでもご負担が減るようお手伝いをさせて頂きます。
お困りごとがあれば、お気軽に弊所までご連絡ください。
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