◆今月のレシピ◆
 田野畑村から、ご飯がすすむ一品をご紹介します。

岩手県食の匠 畠山久代さん(認定番号185田野畑村)の『かじかみそ』

○料理の紹介
 白いご飯の上にかじかみそ。それだけでご飯がすすむ漁家の母ちゃんの味です。
 かじかみその材料となる海のかじか※1は内陸部の魚屋の店頭に並ぶことはほとんどありませんが、三陸沿岸では、よく食卓に上がるなじみのある魚でした。
 ※1:地元では「ふくろかじか」といわれ、学術的には「ケムシカジカ」という。最近は漁獲量が減っている。

○材料(800g)
 身をほぐしたかじか:500g(生のかじか約5kg※2)、みそ:200g(身の30~40%)、砂糖:100g(身の20%)、酒:大さじ1
 ※2:かじかは1匹1kg

<作り方>
1 かじかは、腹の部分から内臓を切り取り、頭と身を切り離し(このとき皮は残しておく)、そのまま尾ひれに向かって皮を剝ぐ。身の部分を3枚におろし、時々身の中まで火が通っているか確認しながら10~15分ゆで、水気を切っておく。
2 水気が切れたら、骨を取り除き、身をほぐし鍋に入れる。
3 2を火にかけ、乾煎りし、さらに細かくほぐす。
4 よくほぐれてきたら、みそ、砂糖、酒を入れて、弱火で調味料がよく混ざるように煎る(焦がさないよう注意する)。
5 好みでみりん、山椒などを加える(分量外)。

〇ポイント
・みそ、砂糖の量を多くすることで保存性が増す。
・そのままご飯にかけて食べるほか、おにぎりの具やお茶漬けにしてもよい。また、野菜の上にかけたり、即席のお吸い物にするなど食べ方が工夫できる。

〇豆知識
 身が締まっていて、だしがよく出る魚で、旬の5~6月は価格的にも手頃となり、地元では「かじかみそ」などに加工され、常備食として食べられている。
 冬は高級魚として鍋料理などに使われることが多い。

(岩手県農林水産部農業普及技術課)

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7 いいね! ('25/05/07 00:01 時点)