《根ふかければ、枝しげし》
こんにちは、副住職です。
本日から「春のお彼岸」ですね。
春分の日を中日として、前後三日を合わせた一週間が春のお彼岸でございます。
今回は、どのような心持ちで春のお彼岸を迎えれば良いか、共に学んで参りましょう。
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「彼岸」とは「到彼岸」の略で、「かの岸に到る」ことを願うという意味です。
彼岸に対して私たちが生存している世界を「此岸」といいます。
「この岸」を仏教では「娑婆」とも呼びます。
私たちは怒りや苦しみの多い迷いの世界に生きています。
そうした苦悩を乗り越えて、安らぎの境地に一歩でも近づくための努力目標を立てることが大切です。
「お彼岸」という行事はインドや中国にはなく、日本独自のものです。
聖徳太子の時代に始まり、江戸時代以降に庶民の間で広く行われるようになり、今日まで続いているのです。
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春のお彼岸の頃となると、厳寒の冬から解放され、暖かい太陽の光が木々の緑を蘇らせ、地面には新しい芽が萌え始めますね。
春のお彼岸は、芽吹き花開く「動」に向かうもの。
私たちの生活にも新たな活力と喜びをもたらします。
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日蓮聖人の御遺文『報恩抄』の中に「根ふかければ枝しげし。源遠ければ流れ長しということこれなり」と説かれています。
また、相田みつをさんの詩には、「花を支える枝、枝を支える幹、幹を支える根。根は見えねんだなあ…」とあります。
芽吹き花開く春のお彼岸。
綺麗な花、植物や農作物にとって一番大事なのは、目に見えない根っこの部分です。
目に見えることばかりが重要視される世の中ですが、見えない部分を大事にしなければ、見える部分は成長しないのです。
私たちの見えない根っこの部分というのは、命のルーツです。
ご先祖様があって今の自分があるのです。
普段は見えていないところにも手を合わせて感謝し、今をしっかりと生きることが、「彼岸に到る」ための第一歩なのです。
合掌

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25 いいね! ('25/03/17 16:37 時点)