まちの仕事人インタビュー
香りと食で、人を幸せにする仕事
コーケン フード&フレーバー株式会社 代表取締役社長 中島 愼弥 (なかじましんや) さん インタビュー



食品原材料と香料を扱うコーケン フード&フレーバー株式会社を経営している中島愼弥さん。神奈川県横浜市港北区新羽町に本社工場を構え、香りと味の両面から食品づくりを支えている。天然素材を生かしたものづくりと、社員一人ひとりが楽しんで働ける会社づくりを大切にしながら、日本全国の食品メーカーや菓子メーカーと向き合っている。

今の仕事を始めたきっかけを教えてください

正直に申し上げますと、最初からこの仕事に就こうと思っていたわけではありませんでした。大学時代に1年間一人暮らしを経験し、限られたお金の中で工夫して料理をすることが多く、食品の裏面表示を見ながら「これはどういう材料でできているのだろう」と考えるのが好きでした。振り返ると、作ることや組み立てること自体が性に合っていたのだと思います。結果として香料や食品原材料の世界に入り、気がつけば「香りや味で人を喜ばせる仕事」に深く関わるようになっていました。


会社の特徴を教えてください

当社の特徴は、香料だけでなく、五千種類以上の食品原材料を扱っている点にあります。お客様から「こういう商品を作りたい」とご相談をいただいた際、香りだけでなく、原材料の組み合わせまで含めて、最終商品に近い形でご提案できるのが強みです。小麦粉やでんぷん、油、砂糖など、同じ素材でも組み合わせ次第で香りの立ち方は大きく変わります。そうした知見を生かし、お客様の研究や商品開発のヒントになる提案ができることが、当社ならではの価値だと考えています。

仕事は楽しく、追求するほど面白くなるもの

お仕事で大切にしていることを教えてください

私が大切にしているのは、「仕事は楽しいものである」という考え方です。うまくいかない時期もありましたが、振り返ると原因は自分自身にありました。学びを重ねる中で、考え方や向き合い方を変えることで、会社の雰囲気も少しずつ良くなっていきました。今は、社員が「やってみたい」と手を挙げたことをできる限り応援するようにしています。人が前向きに、楽しく働ける環境があってこそ、良い香りやおいしい商品が生まれると信じています。

この仕事のどんなところが好きですか?

自分たちが関わった商品が、全国のお店に並び、誰かの「おいしい」という一言につながる瞬間が何よりの喜びです。コンビニやお店で商品を手に取る人の姿を見ると、「ああ、この仕事をしていて良かったな」と心から思います。港北区の一角にある会社ですが、実際には全国規模、誰もが知る大手企業の商品づくりにも数多く関わっています。目の前の人を喜ばせるのは簡単ではありませんが、この仕事は直接関わりのない多くの方を美味しさで喜ばすことができます。

今後やりたいこと等、展望を教えてください

今後は海外の販路拡大を図りながら、将来的には海外での製造体制を作ることも視野に入れています。ただ、それ以上に大切にしたいのは、社員一人ひとりの発想や強みを生かすことです。失敗しても笑って次に進める、そんな会社でありたいと思っています。当社には「これは世界一だ」と胸を張れる技術がいくつもあります。それらをさらに磨き、仕事は楽しく、追求するほど面白くなるものだと、社員全員が実感できる会社を目指しています。

成功哲学を教えてください

特別な成功哲学があるわけではありませんが、どんな状況からでも「良くなりたい」と思えば、人も会社も変わることができると信じています。苦しい時期があったからこそ、今の考え方にたどり着きました。仕事は人生の大きな時間を占めるものですから、どうせなら前向きに、楽しみながら取り組んだ方が良い。その積み重ねが、結果として信頼や成果につながるのではないでしょうか。

インタビュー後記

取材中、中島さんの言葉の端々から「仕事を楽しむこと」への強い思いが伝わってきました。決して平坦ではなかった道のりを、率直に、そして前向きに語る姿が印象的でした。香りや味という目に見えない分野で、人の記憶や感情に寄り添う仕事。その背景には、社員や仲間への深い信頼があるのだと感じました。港北区から全国、そして世界へ。これからコーケン フード&フレーバーが生み出す「おいしい未来」が楽しみでなりません。

お問い合わせ

コーケン フード&フレーバー株式会社

〒223-0057

神奈川県横浜市港北区新羽町916

TEL:045-543-0048

公式サイト:https://kohken-flavor.com/

*お問い合わせの際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。