【都史資料集成2第6巻が刊行されました!】

 「細菌汚染がひどいから泳がないで」――東京都の衛生局がたびたび呼びかけるほど、昭和30年代の東京の河川や内湾の汚濁はひどいものでした。
 この度当館が刊行した資料集、都史資料集成2第6巻は、「都市公害の時代」をテーマに、水質汚濁対策に関する資料を中心に収録しています。
 昭和42年(1967)、国は初めて公害対策に関する法律(公害対策基本法)を制定しますが、実は東京都では、そのずっと前から、全国に先駆けて条例を制定するなどして、公害対策を講じていました。
 とくに昭和30年代に高度経済成長期を迎えると、騒音・大気汚染・水質汚濁などが進行し、都の環境は悪化の一途をたどります。特に河川等の汚染は、下水道整備の遅れも手伝って、都民の生活や産業に影響を与え、いち早く社会問題となりました。
 しかも昭和34年(1959)には、第18回オリンピック大会の東京開催が決定します。臭くて汚い東京の河川を、5年後のオリンピック大会までにどうにかしなければ、首都東京の面目にかかわります。東京都にとっては、頭の痛い問題となりました。
 都市の過大化と大規模開発が進み、公害をはじめとする都市問題が、次々と立ち現れる時代。東京都は、水質汚濁などの環境悪化に、どう向き合ったのでしょうか。本書に収録した資料から、その一端を読み取っていただければ幸いです。

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【購入方法】
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/01soumu-johokokaika/room/bunya/basho

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13 いいね! ('25/02/26 02:00 時点)