まちの仕事人インタビュー
ネイルを通して成功を後押しする
株式会社Viandu 代表取締役 渡邊 愛子 (わたなべ あいこ) さん インタビュー

1984年生まれ。千葉県出身。短大を卒業後、大手銀行へ入行。仕事終わりの時間を利用して、ネイルスクールへ通い、その後ネイルサロンへ転職。2015年に独立し、中央区銀座にて『ネイル&アイラッシュサロン  エアフォルク銀座』をオープン。趣味は、ゴルフと大河ドラマ鑑賞。

爪を健康に保ちながら、爪を楽しむ

この仕事を始められたきっかけを教えてください。

短大を卒業後、銀行へ入行したのですが、そのうち「あまり面白くないな」「このままで良いのかな」と考えるようになりました。残業なども特になく、決まった時間に仕事が終わる毎日を送る中で、自分も利用していたネイルに興味を持ち、スクールへ通うことに。始めてすぐに「面白い!」と感じてのめり込み、2年間スクールへ通った後、同僚や親の反対を押し切り、ネイルサロンへ転職。自分なりに技術を身に着け、自信を持った転職だったため、すぐに仕事が出来ると考えていたのですが、そんなに甘くはありませんでした。スクールで学んだ技術だけでは、実践で対応しきれなかったのです。追加でいくつもの技術を習得することとなり、接客に入ることを許可されるまでは少し時間がかかりました。お客さまを担当できるようになってからは、指名が増えると共に、仕事の充実度も増加。その後、ネイルサロンの経営者が変わった時に、独立を決意しました。現在のネイルサロンの名前である『Erfolg(エアフォルク)』は、ドイツ語で“成功する”という意味があります。ネイルを通して、お客さまそれぞれの成功を掴んでもらいたいという想いを込めました。


仕事の特徴はどのような点にありますか?

最大の特徴は『オーダーメイド型のネイルサロン』ということです。現在、ネイルサロンの多くは、カタログの中から、お客さまが選んだものをネイリストが仕上げるスタイルです。しかし、それではお客さま一人ひとりのリクエストに本当の意味では応えられていないと考えています。そのため、当サロンではネイリストがお客さまへ「好み」「ライフスタイル」「コンプレックス」などをヒアリングしたうえで、オンリーワンのデザインを考え、提供しています。担当はほぼ指名制ですが、長くご利用いただいているお客さまの中には、前回とは違うネイリストにお願いすることで、常に新しいセンスに出逢えるといった楽しみをお持ちの方もいらっしゃいます。また、ジェルネイルで爪を削らないものを使うことも特徴の一つです。冠婚葬祭などで、急遽ネイルを外さないといけない場合など、爪を削るタイプのジェルネイルをつけていた人は、爪にダメージが残ってしまいます。当サロンでは、『爪を健康に保ちながら、爪を楽しむ』ということを考えており、健康に気を使った仕上げを行っています。


明日への活力を提供する

どんなお客さまからのご相談が多いですか?

20代~50代の女性が9割、男性も1割いらっしゃいます。銀座周辺で、お仕事をバリバリされている方が多いですね。みなさん「ネイルをして明日も頑張ろう!」  と前向きな人ばかりです。オーダーメイドのネイルは、ヒアリングなど仕上げまでの工程が多いため、1回あたり2時間程お時間をいただいており、3週間から1ヶ月ごとにいらっしゃる方が最も多いです。社会人になると、友人であってもなかなかこの頻度では会わないため、当然、お客さまと仲良くなることも多くなります。「美容」「占い」「彼氏」「旦那さん」と言ったガールズトークはもちろん、サロンでネイリストに話しても、他に話の広がりようがないとの安心感からか、「職場の愚痴」「キャリアやジェンダーに関する悩み」「相続の話」など、色々なお話をお聞きします。中でも、会社で辛いことが続き、鬱になり、家に引きこもってしまった方が、「ここに来るのは楽しみだから」とサロンに継続して来ていただいていたことは非常に印象的でした。その後、無事に社会復帰され、私もとても嬉しかったです。お陰さまで、土日は終日ご予約で埋まるようになってきました。また、ここ数年は、テレワークが普及したことで、平日の日中に時間を作って、来ていただくお客さまが増えており、平日もご予約で埋まりつつあります。


仕事をするうえで心がけていることはありますか?

いつもスタッフに伝えているのですが、「私たちが売っているのはネイル、お客さまに持ち帰ってもらうものは、明日への活力」という意識は必ず持つようにしています。これまでに18,000人以上を接客してきましたが、お客さまがネイルを見て喜ばれる姿を、見飽きることはありません。また、ネイリストとお客さまは、常に対面した状態でその時間を過ごすことになりますが、美容系のお仕事で、ここまでずっとお客さまと向き合う仕事は無いと思います。お客さまに向き合い、お客さまに自分ができることを常に考えることを、私はとても大切にしています。また最近、オーダーメイドのネイルサロンを“新しい”と言っていただくことがあるのですが、私からすると“古い”働き方を続けているだけです。自分が興味を持ち「楽しそう!」と感じたネイリストという仕事は、本来お客さまのリクエストに、技術とデザインで応えるといったクリエイティブなものでした。数年前よりカタログから選んで短時間で仕上げる低価格帯のネイルサロンが増えてきましたが、やはり私は今のスタイルが好きですね。少し前から、ネイリストを育てるスクールも始めています。基本的な技術はもちろん、どこのネイルサロンに行っても即戦力で仕事ができるよう、現場に合わせた技術を身に着けられる内容です。座学の部分はオンラインで対応するなど、子育て中の方などでも受講していただきやすい内容となっています。自分の大好きなネイリストの仕事を、一緒にできる仲間をもっともっと増やしたいですね。現在は若い女性スタッフばかりなので、今後は結婚や出産など、働き方に変化が起こることが予想されます。これからは多店舗展開を進め、スタッフを守れる環境を作っていきたいと考えています。これからもお客さまに、明日への活力を持ち帰ってもらえるように頑張ります!


インタビュー後記

「ネイルは、活力を引き出す手段の一つに過ぎません」と話してくださった渡邊さん。広い視野を持ち、お客さまのためにできることを考えるオーダーメイドスタイルで、質の高いサービスを提供し続けている。根底にあるものは、プロとしての確かな技術であることは言うまでもない。これからも、活力に加え、成功のその先に向かう力を、引き出してくれる場所であり続ける『Erfolg(エアフォルク)』は、すべての頑張る人におススメのネイルサロンだ。

お問い合わせ

名称:株式会社Viandu

店舗:ネイル&アイリッシュサロン『エアフォルク銀座』

連絡先:03-3524-8857

HP:http://nailsalonerfolg.com

*ご相談の際は、『中央区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。