まちの仕事人インタビュー
悩みや不安は自分で解消できる
TIELEC(ティーレック) 代表 隆 祐人 (たかし ゆうと) さん インタビュー

1989年生まれ。神奈川県出身。大学卒業後、ITエンジニアとして就職。マネジメントを任された際に、心労が重なり鬱を発症。休職中に自分と向き合う“内省”の大切さに気づき、研究を重ねた結果、独自のフレームワーク(内省方法)を構築。自身の理論を用いた内省により、メンタル不調を克服し、復職を果たす。復職後、“内省”を広く世の中に知ってもらいたいと考えるようになり独立。TIELECを立ち上げ、“内省”を促すオンラインサービス『リフクラ』を開始する。『TOKYO STARTUP GATEWAY 2022』ファイナリスト。

自分の心と向き合う

この仕事を始められたきっかけを教えてください。

ITエンジニアとして、目の前の仕事に没頭する日々を送っていたある日、チームリーダーを任されました。しかし、初めてのマネジメントに心労が重なり“鬱”を発症し、休職することに。そのタイミングで自分と向き合う“内省”の大切さに目覚め、研究を重ねたことが、この仕事を始めたきっかけです。“内省”の大切さは、ベストセラーになったビジネス書『ティール組織』(フレデリック・ラルー 著)の中でも紹介されていますが、具体的な実践方法については、実はあまり書かれていません。そこで、“内省”に関する書籍や論文を読み漁り、“内省”に関するセミナーや研修に参加しました。1回15万円の講座もありましたね。そこから、『インテグラル理論』や『U理論』、『経営学習理論』、『カナダ発のORID』など、さまざまな理論や考え方を学び、それぞれの概念については非常に魅力を感じつつも、具体的に実践をするためには何かが足りない感じがしていました。



どうすれば、自然に深い内省ができるのかということについて考えていたところ「リフレクションカード®」というカードを使った内省のやり方に出会います。カードを使って適切なタイミングで、適切な問いを自分に向けることができれば、自分の中にある言語化されていない思いに気が付くことができる。この発見は本当に衝撃的でした。そして今度は、適切な問いを適切なタイミングで自分に向けるためには何が必要なのかについて考えていた時に『問い作りの講座』を紹介していただきました。その講座で学んだ内容を踏まえてノートに内省のやり方を整理していたとき、今まで学んできた理論が一気に統合されていき、瞬く間に新しい“内省”のフレームワーク「ORIMD(オリンド)」が構築されていきました。自分自身で考えたこのフレームワークの理論と手順に沿った“内省”をすることで、「悩みや不安を解消することができる」、「心の奥底にある本当の気持ちに出会える」このようなことを何度も経験してきました。

その後は、自身が開発したフレームワークの効果を確認するため知人を集めてワークショップを行ったり、コーチングやカウンセリングのセッション動画と見比べたりしながら妥当性を確認していきました。そして、実際の対人支援の現場でどのような会話が行われているのかという点に関しても理解を深めるべく、キャリアコンサルタントの資格取得にも取り組み、内省の支援方法についてより専門的に学びを深めてきました。




このような探求を重ねた結果、独自のフレームワークである『ORIMD(オリンド)』を用いることで、「悩みや不安を確実に解消できる!」と確信を持つことができ、“内省”の実践的な方法を広く伝えるべく独立。現在はTIELECの代表として“内省”のウェブサービス『リフクラ』を提供しています。

仕事の特徴はどのような点にありますか?

“内省”は、経済産業省が提唱している『人生100年時代の社会人基礎力』の中で、リフレクション(振り返り)として、人生におけるバランスを取るために必要な能力として解説されています。ビル・ゲイツ氏が年2回の『内省の旅』に出ることや、松下幸之助氏や稲盛和夫氏がその重要性を度々話していることでも有名です。私が開発した独自のフレームワーク『ORIMD』を使って自分と対話をすると、多くの悩みや不安を取り除くことができます。ほかにも、“内省”を促すためのツールやフレームワークなどはいくつかありますが、理論や考え方には基づいているものの“内省”に大切な問いかけの『順番』と『種類』をここまでうまく扱えているものはないように感じます。



開発したウェブサービス『リフクラ』では、AIを活用することで自分の考えをより深めていくことができます。また、自分だけでなく、マネジメントに関わる人が、部下やメンバーのことをより深く知るためのツールとしても活用することができます。『リフクラ』を使いながら話すことで、自然に傾聴が進み、最適なコーチングができるようになりますよ。


自分で自分の人生に意味を与える

どんなお客さまが多いですか?

『リフクラ』の利用者は20代~30代で、仕事の悩みを抱えがちの人の利用が多いです。誰かに相談したいなぁと思っている人や、誰にも相談できない人が、サービスを利用してくれていますね。最近では、初めてマネジメントに関わる人や、転職エージェントなど、誰かに“内省”を促す人の利用が増えてきています。“内省”は慣れていれば15分、初めての人でも30分もあれば可能です。現在(2022年12月時点)では、すべての機能が無料で使える期間となっていますので、このタイミングで是非一度体験してもらいたいですね。“内省”の最大の効果は、自分で自分のことが分かり方向性が定まることで、自己コントロール感や、自己決定感が得られ、次のアクションに対して『前向きに動き出せる』ことです。『リフクラ』を活用することで、「キャリアについて悩みがある」「チャレンジできていない気がする」「なんとなくモヤモヤする」など、どんな悩みでも、必ず自分の力で解消の方向に一歩踏み出す勇気を持つことができるので、是非ご利用ください。

仕事をするうえで心がけていることはありますか?

“自分で自分の人生に意味を与えられる人から自由になっていく”と考えています。“内省”を知る前の私もそうでしたが、自分と向き合うことが苦手な人は、感情にフタをしがちです。自分を知らないことで自分が追い詰められてしまったり、他人や政治など世の中のせいにしてしまうこともあります。“内省”により自分を客観視することができれば、自分のメタ認知能力を高めることができます。それにより、自分が本当にやりたいことが見えてきますので、本当に“内省”はおススメです。ちなみに、自分のプレーを自分の言葉で説明のできる元メジャーリーガーのイチロー氏は、内省の達人です。「今まで気づかなかった自分を知れた」「自分の本当の気持ちが分かった」という声も多くもらっています。私のサービスを通して、一人でも多くの人の悩みや不安を解消できると嬉しいですね。どんな悩みや不安も解消できる『リフクラ』を是非お試しください!



インタビュー後記

忙しい現代において、自分と向き合う時間は、疎かにしがち。周りに合わせたり、振り回されているうちに、どんどん時間が過ぎていってしまう。しかし、それでは本当の自分の気持ちに沿った生き方が出来ているとは言えない。人生100年時代、自分の人生を生きるための道しるべは、誰かから得るものではなく、“内省”によって自分の力で手に入れるべきだ。

お問い合わせ

サービス名:リフクラ

ホームページ: https://reflectioncloud.achireth.onl/

*ご相談の際は、『新宿区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。