まちの仕事人インタビュー
患者様に寄り添って人生を伴走させて頂く。
銀座内科・神経内科クリニック 院長 霜田 里絵 (しもだ さとえ) さん インタビュー

【医師になられたきっかけを教えてください】

元々読書好きで学生時代よく心理学や精神医学に関する本を読んでいたので「心」に興味を持ったことがきっかけでした。

また父の女性でも一生続けられる仕事に就きなさいという教えもあったので国家資格である医師という面と、興味のある事柄という色々な要素が交わり医師になることを決めました。

後に順天堂大学に進学をし、脳に深く興味を持ち、大学の医局がパーキンソン病の研究に力を入れていたということもあり結果的には精神科医ではなく脳神経内科医になりました。

 

【クリニックの特徴を教えてください】

当クリニックではパーキンソン病の治療について非常に力を入れています。

この高齢化社会の中でパーキンソン病の患者様が増えているのが現状です。

診療については独自性や専門性がある為、常に新しい知識や豊富な経験が必要となっております。私自身が今までに得てきた知識・経験をこれからの社会に貢献していきたいという強い気持ちがあります。

クリニックとしては順天堂大学の医局との連携が非常にスムーズにできる点、また患者様は日中お仕事をされている方も非常に多いのでお仕事終わりの時間帯に治療に来て頂けるという点もクリニックとしては強みになります。

 

銀座という土地を選んだのは当初は周辺で働く女性の力になりたいという思いや日米のアンチエイジングの資格を取得していた為、女性に多く需要があるのではという考えがありました。しかし現在ではご家族で治療にいらっしゃり、治療ついでに銀座でのショッピングやランチなどを楽しんで頂けるという土地柄の付加価値もあります。

 

【仕事を通じて喜びを感じる瞬間はどんな時ですか】

患者様と人生を一緒に歩んでいくという実感を得る際に非常に喜びを感じます。

パーキンソン病は発症してしまうと人生の中でどうしても寄り添って行かなければならない病です。患者様の中で例えば「子供が大学を卒業するまでは働ける状態でいたい」という思いで治療をされていたり、目標に対してパーキンソン病と共に人生を歩んでいくという方がいらっしゃいます。その目標を一緒に成し遂げる時、僭越ながら私自身が患者様の人生を併走させて頂いている感覚があり、非常に喜びを感じます。

またパーキンソン病の方が主役である映画を私の患者様が企画をされたということもありそれも大変嬉しい出来事でした。

患者様は非常にたくさんの苦労や努力をされており、とても頭が上がらないと感じることがありますが、そんな皆様のお力に少しでもなれることがこの仕事において願いでありこの上ない喜びだと思っています。

これから人生100年時代、さらにはそれ以上の時代にもなっていく中で残念ながら長生きがリスクになっていまうという事もあります。心と脳の十分な準備が老後に向けて

必要になってきます。そんな中で人生を楽しく生き抜くためにどうしていくべきか、私が診療を通じて出来ることを還元していけたら嬉しく思います。

 

 

【著書について】

冒頭にお話ししたとおり読書がとても好きです。

自身の経験や知識について、診療という形ですとどうしても私自身が1日に診ることの出来る患者様は限られてしまいます。

しかし本という形であれば読んで頂ける皆様に情報をお届けすることが出来ますし、読んで頂くことによって少しでも多くの方を励ましたい。

そんな気持ちをもって著書に励んでおります。

少し著書の紹介をさせて頂きます。

 

1、 一流の画家はなぜ長寿なのか

「画家には大変長寿な方が多いです。そしてずっと世界中で愛されている画家たちは、ただ寿命が長かっただけでなく、晩年まで精力的に、情熱的に創作活動を続けました。その秘訣は「心のあり方」「脳の使い方」「基本的な生活習慣」にあります。どうすれば健康的に長寿でいられるか?どうすれば脳や感性を活発に働かせられるのか?「長寿」という人類の永遠のテーマに迫ります」

 

2、100歳まで絶対ボケない不老脳

近年急増中の認知症を防ぐため、第一線で活躍する32人の医師・専門家が一生ボケない生活習慣の秘訣やトレーニング法を公開しています。

脳血管性認知症を患い、言葉を話せず無表情だった86歳の女性がある食品を毎日小さじ1杯とったところ、表情に喜怒哀楽が戻り、散歩に出かけるまでに活動的になった―。

また認知症が2年間で急激に進行していた77歳の女性は、あるトレーニングを毎日行ったところ、なんと2週間後にはボケる前の状態に戻り、普通に生活できるようになった―。

など認知症が劇的に改善を遂げた症例も数多く紹介した1冊です。


 

他にも計4冊著書、そして1冊監修しております。

是非本を読んで頂き多くの方が知識を得て、そして互いに励ましあって頂けたらと思います。