まちの仕事人インタビュー
マメに働き続けるしかないよねぇ(笑)
BEENS. 美容師 五十嵐 俊彦 (いがらし としひこ) さん インタビュー

8月8日生まれ。宮城県仙台市生まれ。港北区在住。高校卒業後、美容専門学校で技術を学び、上京。東京と横浜の複数の美容室に所属の後、1997年に港北区日吉本町にて美容室『BEENS.』を開業。趣味はルアーフィッシング。

カッコイイ大人になりたかったんだよ

なぜ美容師になろうと思ったのですか?

高校1年生の時に、初めて美容室に行ったことがきっかけだね。今思えばかなり自由なお店で、みんな生き生き働いてた。僕は「大人なのに背広も着てないし、ネクタイをしなくても良くて、こんな自由な仕事があるんだな」って驚いたよ。自分もあんな風に自由に働きたいって思って、地元仙台の美容専門学校に進んで、卒業後は、都会への憧れとご縁もあって東京の美容室で美容師としてスタートしたんだよね。当時の美容業界は原宿の勢いが一番凄かったなぁ、僕が19歳の時だね。

独立されるまでの経緯を教えてください。

しばらくは雇われて働いていたんだよ。東京で働いていたときに、美容師の仲間から「横浜にそごうができて、その中にお店を出すから一緒に働かないか?」って声をかけられて、そのご縁から横浜周辺の美容室でも働いた。独立のきっかけは、息子が産まれた時だな。父親として、“雇われている人”と“経営者”、どっちの立場が息子にとってカッコいいだろうって考えて、独立することを決めた。日吉という場所を選んだのは、今までお世話になったお店に迷惑をかけないように、できるだけ商圏が被らないように考えた結果、東京と横浜の中間だったのが理由。もちろん、独立後も来てくれるお客さまにとっては、あまり遠くにならないようにしないといけなかったから、決まるまで場所は色々と悩んだよ。ちなみに屋号の『BEENS.』は“豆”から。子どももいるし、これからはマメに働こうって誓いを立てたんだよね。

自分一人で全ての責任を持つ

お客さまはどんな方が多いですか?

女性が7割、男性が3割だね。小さい子どもも来るし、一番上は96歳の方が来てるかな、本当にありがたいよね。新しいお客さんは、昔に比べると紹介が多いかな。

仕事へのこだわりを教えてください。

こだわりは2つ。まずは、“全部ひとりで責任をもってやる”ってこと。ウチはスタッフがいないから同時に複数人は対応できない。その代わり、目の前のお客さんに対して、カットからシャンプーまで責任を持って全力で向き合えているよ。2つ目は、“自分でも整えられる、極力手間のかからない髪型にする”ということだね。よく女性が美容室に行って綺麗にセットしてもらったのに、翌日以降に髪を洗うとセットが再現できないって話を聞くんだけど、せっかくウチに来てくれるんだったら、カットの翌日も翌週も洗って乾かしたら希望通りのセットになってて欲しいからね。普段からその辺は意識してカットしてるかな。これからもこだわりを持ち続けて、長く仕事を続けていきたいね。

インタビュー後記

カットの間、いつも心地よい話の聞き役になってくれる五十嵐さん。実は、私が15年、妻に至っては25年以上カットをお願いしている美容師だ。彼が全部ひとりで責任を持って、お客さまと向き合うと決めた広すぎない空間は、とても居心地が良い。人気になりすぎて予約が取りにくくなるのは私が困るので、こっそりとお薦めしたい。

お問い合わせ

名称:BEENS.(ビーンズ)

所在地:神奈川県横浜市港北区日吉本町1-5-39

連絡先:045-565-0427

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。