「和の中にいる人になれ」―名前に込められた生き方-
鹿児島県霧島市溝辺町。
空港があり、山もあり、空も広い。そんな土地で、ひとりの男が静かに、しかし確かに町を動かしている。
野村和人さん。
その名前には、「和の中にいる人になれ」という願いが込められているという。
争いを避ける。誰かを立てる。自分が前に出るより、全体がうまく回ることを優先する。
その価値観は、幼い頃から一貫していた。
実は彼、小学生の頃にいじめを経験している。
だが、その後の出来事が彼の人生を象徴していた。
「一番いじめてたやつが、児童会長選挙で応援演説をしてくれたんよ」
結果、彼は児童会長に当選。
しかもその相手とは、今でも連絡を取り合う関係だという。
敵を作らないのではない。
敵だった人間さえ、味方に変えてしまう。まるでONE PIECEのルフィのように。
“和の中にいる人”という名前は、偶然ではない。

名 前:野村 和人(のむら かずひと)
居住地:鹿児島県霧島市 溝辺町
家族構成:妻・娘2人
職 業:霧島市議会議員(議会運営委員会 委員長)
経 歴:弓道で全国優勝(インターハイ・国体)、大阪で会社員経験後、家業を継ぎ建設業の社長へ
「稼ぐ喜び」を知った少年は、世界の見方を変えた
裕福ではなかった家庭。
欲しいものは、自分で手に入れるしかなかった。
新聞配達。現場の手伝い。親が大工だった影響もあり、ものづくりの現場は日常だった。
「初めての新聞配達で買ったのはラジカセでしたね」
その一言が、妙に重い。
“稼ぐ”という行為が、単なるお金の話ではないことを、彼は早くから知っていた。
そしてもうひとつの軸が、弓道だった。
中学、高校と続け、インターハイ優勝、国体優勝。
団体戦とはいえ、全国の頂点を経験している。だが彼は、その話を誇らしげには語らない。
「まあ、みんなと一緒に頑張れたからそうなっただけ」
どこまでも控えめだ。
しかし、その裏には“やり切る力”が確実にある。

「戻らないつもりだった」――人生を変えた一本の電話
高校卒業後、大阪へ。サラリーマンとして働きながら夜間大学へ通う。
苦労はしたが、これから!の時だった。むしろ、このまま大阪で生きていくつもりだった。
だが、一本の電話がすべてを変える。
「決め手は親父じゃなくて、弟からの電話だったんですよ」
珍しく長電話だった。
その瞬間、直感的に感じたという。
「これ、マジでやばいな」
父が議員となり、母が会社を支えていた。しかし、その母が精神的にも限界に近づいていた。
戻るしかない。そう思った。
帰郷後、彼はすぐに会社を背負う。
営業、設計、現場管理、すべてを担い、やがて社長へ。
自分の意思というより、“必要とされたからやる”。
このスタンスは、後の人生にも通じていく。

「本当は出ないタイプ」――議員という選択の裏側
現在、霧島市議会議員。だが本人はこう言い切る。
「本当は議員なんて出ないタイプ」
元々は、支える側の人間。2番手、3番手で全体を整える役割が性に合っていた。
ではなぜ前に出たのか。きっかけは、地域の先輩との会話だった。
誰も決断しない状況。
「誰かがやらなきゃいけない!・・・なら、やるか」
それだけだ。
しかし、その選択は簡単ではなかった。家族、とくに妻や娘からの反対。
一度の落選。それでも再挑戦。
そして今、議員として活動している。だが彼は、今でも迷いがあるという。
選挙の結果。数字として突きつけられる評価。
「認められてるのか、認められてないのか」
それでも彼は、ひとつの姿勢を崩さない。
“自分より全体”
選挙直前でさえ、他の候補者のことも考える。
選挙ではありえない行動だ。
「議員としては失格かもしれないね」
そう言いながらも、その思いに後押しされた人がいる。その思いに勇気づけられた人が沢山いる。
それが、彼の答えだ。

「少なくても幸せであればいい」――溝辺という町への想い
霧島の魅力を聞くと、彼は迷わず語る。
空港、桜島、霧島連山。そして、ゆっくり流れる時間。
だが同時に、現実も見ている。
人口減少。若者の流出。どの地域も同じ課題を抱えている。
「結局、日本全体で人口を取り合ってるだけ」
だから彼は、違う視点を持つ。
人口を増やすことだけではなく、 “今いる人が幸せを感じられるか”それが大事だと。
そしてもう一つ。
「若者が“好き”って言えるものを見つけてほしい」
やりたいことがわからない。そう感じるのは、無理もない時代だと思う。
でも、ひとつだけ確かなことがある。
好きじゃないものは、続かない。
だからこそ、小さくてもいいから、“好き”を見つけてほしい。
そして、一度やり切ってみてほしい。
それが、自分の軸になる。
誰かの正解じゃない、“自分の未来”をつくっていくために。


インタビュー後記
不思議な気持ちになった。
野村和人は、決して器用な人間じゃない。議員の中でも、自分を売り込むのが上手いタイプではないだろう。
口が達者なわけでもない。前に出て人を引っ張るタイプでもない。
むしろ――
できることなら、後ろに回っていたい人間だ。
自分よりも、全体を優先する。だからこそ、気づくのに時間がかかる。
この人がいないと、回らない。そんな存在だということに。
「走り抜けたな、って思うかもね」
照れくさそうに、5年後の自分へそう言った。
でもきっと、この人は止まらない。
この町の、名前も知らない誰かの背中を支えることしか考えていない人間だからだ。
派手な一歩じゃない。でも確実に、一歩ずつ。その積み重ねで、まちは変わっていく。
鹿児島県霧島市。
ああ、そうか。
このまちは、野村和人みたいな人がいなきゃ、だめなんだ。
さて、この気持ちは誰に託そうか。
“前に出たくないのに出ちゃった男”は、どんな人を選ぶのか楽しみだ。
お問い合わせ
野村かずひと後援会
鹿児島県霧島市溝辺町
TEL:0995-73-3256
H P:http://k-nomura.com
Instagram:@kazuhito_nomura
Facebook:@kazunomurakouenkai
*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。