まちの仕事人インタビュー
メンズ美容に特化した、予約が取れない眠れる理容室。駅から徒歩2分の理容フルサワ。散髪/鶴見/川崎
理容フルサワ~LIVINGROOM~ 室長 古澤達也 (ふるさわたつや) さん インタビュー

【理容  フルサワは、予約が取れない。】


理容フルサワは、予約をしなければならない。

しかも、なかなか予約ができない。

場所は、鶴見市場駅徒歩2分の場所。

各駅停車しか停まらないし

人でごった返した賑わった街!!というわけでもない。


世の中に「1000円カット」なるカット専門店がある事を考えれば、値段設定はだいぶ高い。


それでも予約は埋まっていく。


その理由を、探っていく。



【徒然なる理容師。】


新聞記者志望の理容師。

だから、書く。書く。書く。


徒然なるままに、20年。


新聞記者志望だった事もあり

20年前から、ブログで日常のあれこれや、お店の事、お客様のビジネスの事、などを綴り続けている。


でも、

「自分のお店の事を書くのは苦手なんですよね」

とはにかむ古澤室長。


他人の事であれば、じゃぶじゃぶと書く内容が溢れ出す。

「自分が書くことで、お客さんのビジネスに貢献できたりしたらいいな、なんてね。そんな事が目標です。」

と、控えめに笑いながら室長は話す。

理容師の域を超えたサービス。



ブログは、笑いに満ちたとにかく明るく楽しい内容。


だから、室長とお会いする前に

私がブログを読んだ時、私の頭の中で、まだ見ぬ室長はテンション高く

ケラケラと楽しくおしゃべりしていた。


しかし、実際にお会いしてみた室長は、事前のイメージとは全く違った。




少し低めの声でゆったりとお話される様は

理容師さんというより、まるで老舗喫茶店のマスター。

挽きたての温かい珈琲を入れてくれるのだろうな。

そんな事を連想させる。


お店は、老舗理容室らしい懐かしい雰囲気と

落ち着いたおしゃれな雰囲気が融合していて

3代目室長のこだわりを感じる。


そしてなんと、理容室には珍しい半個室タイプ。

しかも2席しかないので、ほぼ貸し切りのような状態になる。

完全予約制なので、待っている人もいない。






お客様は、ただ髪を切りに来るだけが目的ではない。



安らぎを得に来る人。

深い眠りを求めて来る人。

マッサージを受けに来る人。

エステをしに来る人。


「コロナの頃に、客層が入れ替わったんですよ。」


コロナの少し前に半個室を導入し、完全予約制にし、エステに注力した。


古澤室長が髪を切り、笑顔の素敵な奥様がその後のフローを担当する。

その後のフローとは、髪を洗ったり、髭をそったり、マッサージをしたり、といった癒しの部分だ。

その仕掛けが、功を奏した。

コロナ期に、コロナ期にも関わらず予約でごった返した。


メンズエステに興味がある。

でも、エステサロンは敷居が高い。

かと言って、美容院に行くのも面映ゆい・・・。


そんな人たちの心を掴んだ。

ブログを見て、遠くは九州からも新しいお客様がやってくるようになった。


「予約が取れない」

と、既存顧客から不満の声が上がった。

だから、一時新規顧客をお断りせざるを得なくなった。

その後、お客様にヒヤリングを重ね、枠を増やす事にした。



【完全予約制は、冒険だった。】


完全予約制にしているのは、癒しを追求したから。


完全予約制にすれば、

待ち時間がない。

そして、自分が施術してもらっている間

誰かが自分が終わるのを待っている、というプレッシャーも、ない。


短時間で、お客様をさばき、回転率が命。

そんな営業スタイルだった理容室にとって、

完全予約制にするのは、大きな挑戦だった。


予約が苦手なお客様は、残念ながら離れていった。

一時的に、客足はがくんと落ちた。

でも、その後売り上げは以前を上回った。



【眠れる理容室。】


お店のメニュー表など、あらゆるところに「眠れる」「眠り」

という魅惑の言葉が散りばめられている。


眠れるのは、リラックスできるからこそ。

リラックスできるのは、信頼しているからこそ。



鈍行電車に揺られて

今日も理容フルサワに

お客様がやってくる。


至極の安らぎを求めて。






インタビュー後記

古澤室長との出会いは、室長が長年続けているブログだった。


私の実家で製造販売している黒砂糖について、丁寧に鮮やかに書き上げて下さっている人がいる。


その事に衝撃を受けた。


会ってみたい。

そう思い、コンタクトを取った。

2つ返事で快諾して下さった。

するとそこから、そんな私に会いたいと言う方に話が伝わり、当日は賑やかな取材となった。


古澤室長が綴り続けた事で生まれた出会い。


古澤室長と会いたい。

そんな出会いを演出できるよう、私も貢献したいと思う取材だった。


お休みの日にも関わらず、取材にご協力いただきありがとうございました。



お問い合わせ・お店情報

鶴見市場駅から徒歩2分、

八丁畷/川崎/鶴見からも数分でアクセスの床屋。



理容フルサワ~LIVINGROOM~
〒230-0021 横浜市鶴見区市場上町2-33
TEL.090-8179-0092
店舗専用駐車場あり(1台/予約不可)

シェービングやヒゲ脱毛などメンズスキンケアに特化した理容室。


眠れる顔そりは癒しと乾燥肌対策に。


金・日は22時まで営業。



室長といえばブログ。

【室長】Tatsuya Furusawa Blogroom はこちら



*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。