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一粒万倍(いちりゅうまんばい)とは、
一粒の籾が万倍にも実る稲穂になるという意味。
何事を始めるにも良い日ともされ、仕事始め、開店、
出店、お金を出すことに吉であるとされる。
一粒のヒントやアイデアがあなたの運を万倍にする。
ビジネス評論家石塚 毅のビジネス系開運コラム。
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令和時代の新興財閥は
日本の戦前を振り返ると、かつて三井・三菱などの既存財閥が軽工業や商業などを中心に財閥を構成していたのに対して、新興財閥の日産・理研・日窒・日曹・森は戦線が拡大する中、膨張する軍事費に基づき重工業を中心に大きく伸ばした。
当時重工業は『新しい産業』であったのだ。
今の時代でいえばITやビッグデータやAIにあたるだろうか。
行き詰まり感が一杯だった当時の日本国内で新興財閥は、満州国という新マーケットで岸信介(のちに首相となる)など革新官僚と言われたニューウェーブ勢力と結び付いて、大きく成長したという。
一方、令和にもかかわらず日本人経営者の考え方は高度成長型が多い。
少子高齢化なのにいまだに新興国モデル。数や規模を追ってしまう。イノベーションで課題解決し、高付加価値の商品サービスを創り、少人数でも稼ぎだすしくみを構築することが急務なのに。真逆を行ってしまう。
時代の変化をいち早く察知する、ものごとの本質を見抜く
これは言うまでもなく経営者の資質である。
ソフトバンクの孫正義氏はここがズバ抜けている。
スマホ(当時はモバイルインターネットと呼称)をいち早く日本で売り始めた(2008年10月)のもこの御仁。毀誉褒貶が激しいが、事実は事実である。
しかし、この孫氏もいま大苦戦をしている。言い換えると時代の転換を予感する、とも言える。
コロナショックを受けて、多くの企業は既存事業のリセットと新規マーケットの開拓を同時にやることが求められるのではないだろうか。
既存事業のリセットは規模が大きいほど難しい、いや不可能だ。新規戦略を間違えると未来はない。でも難易度が高い。言うのはかんたん。しかし実際は本当にキツイしキビシイ。
まるで王手を指し続ける将棋のようだ。
コロナショックによって日本は『未体験ゾーン』に突入している。経済もビジネスも大きく変わる。雇用も会社も何もかも変わるだろう。景気は垂直落下してひどいことになるだろう。既存事業のリセットと新規マーケットの開拓を同時にできた企業こそが令和の新興財閥になるだろう。
さて、それはどこか?
トップはどんな経営者なのか?
5年後には答えが出ているような気がしてならない。
著:石塚 毅
石塚 毅(いしづか たけし)
1970年生まれ。ビジネス評論家。担当実績7,000社、相談実績15,000人に
裏付けされた企業経営・ビジネスモデル・社風・人材の情報通で博覧強記。
話がおもしろい!と評判。
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