
北海道生まれ。大学の法律学科を卒業後、大手小売会社を経て、特許事務所へ入所。商標、意匠、著作権などの業務に従事。2023年に、弁理士法人MSウィードを共同創業。趣味はジョギングとお酒。
大切な知的財産を守る

この仕事を始められたきっかけを教えてください。
働いていたホームセンターの同僚から誘われて行った飲み会で、弁理士の方に会ったことがきっかけです。誤解を恐れずに言うと、弁理士は“変人”が多いですね。弁理士の仕事は、大切な知的財産を、悪意を持っている人や、悪意なく権利を侵害してくる人から守ることです。そのため、どうしても世の中に厳しい目を持ち、うがった見方をしてしまいがちです。しかし、人とは違う視点を持っているところが「面白い!」と感じました。そのうち、弁理士の仕事に興味をもつようになり、自分の仕事にしたいと決意。特許事務所へ転職しました。大学は文系だったため、はじめは理系の出身者の多い『特許』領域ではなく、『商標』『意匠』の領域から関わるようになり、弁理士試験も無事に合格。独立を考えていたときに、同じ事務所の先輩が退所されると聞き、「一緒に独立しませんか!?」と声をかけ、2023年7月に『弁理士法人MSウィード』を創業しました。
仕事の特徴はどのような点にありますか?
『商標』『意匠』『著作権』といった権利を確保することで、自分のアイデアやビジネスが、周りから侵害されないようにサポートしています。ちなみに、『商標』や『意匠』などの知的財産を守りたい場合、出願(申請)は早いに越したことはありません。過去には、起業後しばらくして、会社名がすでに登録されている商標と被っていることが分かり、慌てて社名変更をした経営者もいました。権利取得には費用もかかるため、「事業が軌道に乗ってからの出願で構わない」と考える方は少なくありません。しかし、そう考えている間に、他社に商標を登録されてしまい、自社の事業が軌道に乗ったタイミングで他社から訴えられてしまうなど、トラブルになる恐れもあります。一般的に、商標の審査は半年以上かかりますから、やはり出願は早いに越したことはありません。
常に初心に戻り、丁寧に誠実に

どんなお客さまが多いですか?
大手企業からは、これから販売される新商品や新サービスの『商標』や『意匠』の出願に関するご相談が多いです。新規事業を立ち上げる際、事前に権利を取っておきたいという依頼もありますね。私が担当している法人としては、ソフトウェア開発の会社や、化粧品を扱う会社が多いですね。メーカーであれば、新商品が出るたびに商標出願を依頼されています。中小企業や個人事業主からは、「周りの社長から商標は取った方が良いと言われたけど・・・」「商標はいつごろ取ると良いの?」といった、商標に関するアドバイスを求められることが多いですね。起業の前にご相談にいらっしゃる方もいます。社名、サービス名、商品名など、商標として守りたいものが複数ある場合、権利取得の優先順位を状況に合わせてアドバイスしています。ありがたいことに、新規のお客さまは、知り合いや、これまでのお客さまからご紹介いただくことが多いですね。
仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。
お蔭さまで「弁理士になってよかった!」と感じながら過ごす毎日です。そんなありがたい環境の中でも「丁寧さ」「誠実さ」を忘れることなく、いつも初心に戻って1件1件に丁寧に対応することを心がけています。また、ここ数年は『特許』の手続についても取り組んでおり、自分のできることをどんどん広げていきたいと考えています。ちなみに、年末や年度末は法人の決算期が多いこともあり、仕事が多くなりやすいです。スポットで協力してくれる助っ人がいると助かりますね。もちろん『商標』『意匠』に関するご相談も、いつでも受け付けています。「こんな場合はどうなの?」など、小さなことでもお気軽にご連絡ください。これからもお客さまの権利を守るため、全力を尽くしてまいります。

インタビュー後記
弁理士は、視野が広く視座が高い。それでいて世の中の悪意を見逃さない。「変人が多い」と言われたが、それは似たような意識で生活している人が少ないことで、周りの人と違って見えるだけだ。自分のアイデアなど大切な権利を守りたいのであれば、ビジネスを始める前に、山本さんへの相談をおススメする。
お問い合わせ
名前:弁理士法人MSウィード
住所:東京都豊島区南池袋1-16-20ぬかりやビル6F
電話:03-6871-9596
HP:https://ms-weed.com
*ご相談の際は、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。