まちの仕事人インタビュー
ご縁とご恩を大切にあなたの町の石材店
株式会社水口石材 代表取締役 水口 衛 (みずぐち まもる) さん インタビュー

1964年、川崎区生まれ。サラリーマンを経て、祖父の始めた石材店に加わる。2020年に独立し「(株)水口石材」を起業。現在は16人の社員で、年間500件以上のお仕事をご依頼いただいております。

ご恩とご縁を大事に

この仕事を始められたきっかけを教えてください。

昭和9年に祖父が、川崎区の渡田で「水口石材店」を始めました。その後、父が会社を継ぎ、私も中学・高校の頃には、アルバイトで手伝うようになっていました。社会人は一般のサラリーマンからスタート。その後、兄に声を掛けられ26歳の時に「水口石材店」に入社。最初は職人の手伝いからスタート。水汲みや道具の用意、物を運んだり、雑用をしたりしながら仕事を覚えていきましたね。それでも、やりたい仕事だったので、夢中で働きました。石職人としての仕事だけでなく、営業など、石屋のあらゆる仕事に関わりました。祖父の孫にあたる男はみなそれぞれ石屋さんをやっていたので、私も満を持して2020年に今の会社を立ち上げることに。屋号は、祖父の屋号に近い「水口石材」としました。

地域のみなさまやお寺さまとのご縁は広がり続けており、おかげさまでお問い合わせは年々増加しています。多くのお寺さまやお客様からいただいたご恩やご縁があって当社がありますので、当社の精神的規範を【ご恩とご縁を大事にする】とし、いつまでも忘れることなく、慢心せずに、心のある仕事を皆でしていきたいと考えています。


仕事の特徴はどのような点にありますか?

仕事内容は、お墓の「新規建立」もありますが、当社では一番ご用命が多く、強みとしているお墓の「リフォーム」や「メンテナンス」を行っています。また、近年需要が増えている「樹木葬」の企画、工事・販売、「お墓じまい」のご相談・工事「ご遺骨をパウダー化する事業などを行っています。

また、設計や工事に関して他社とは差別化をしています。地盤改良・基礎工事、お墓の地震や衝撃等への対応等はお墓の根本的な安全性に大きく影響をしていますが、十分な工事が行えない石材店は少なくありません。保証やアフターサービスがない石屋さんもいます。

首都圏では珍しくなっていますが、当社は自社でデザイナー・設計担当者もいますし、工事を外注化せず自社の国家資格を有する社員で工事を行い、特許取得技術等を用いて常に最新の確かな技術でお仕事をさせていただいていますので、デザインだけでなく、安全性、耐久性、機能性に優れたお墓を建てたり、リフォーム・修理が可能です。

尚、「リフォーム」や「メンテナンス」については、現状のお墓を専門の担当者が点検したうえで写真付きの報告書を提出してご報告し、どこが問題で、原因は何か、直す方法も複数ご提案をし、ご予算やご要望にあった内容で、お客様が理解、納得されることを一番重要視してお仕事をさせていただいてます。リフォームや修理することを目的とするのではなく、まず現状を正しく知っていただくことが何より重要であると考えており、その上で修理する、リフォームする、またはしないをご判断されることがお客様にとって一番為になることだと思っています。

なお、お墓の点検は無料で行っていますので、気になる方らいらっしゃれば、お気軽にご連絡ください。


常にお客さま視点で

(左)施工前(右)施工後

どんなお客さまが多いですか?

ご納骨やお墓のリフォーム、修理に関しては、多くはお寺さまの檀信徒の方たちです。また、公営霊園の抽選に当たったという方から、直接弊社へご連絡いただくケースも非常に増えています。対応エリアとしては、東京、川崎、横浜、横須賀、藤沢、相模原市、東は千葉県まで対応しています。

尚、ご納骨や戒名等の彫刻の作業費は首都圏では他社と比較して非常にリーズナブルに対応させていただいていますので、檀信徒の方からのご紹介やWEB等を見て、ご依頼を頂ける件数も増えているので、非常にありがたく思っています。

お客さまに伺った弊社を選んでいただいた理由で圧倒的に多いのが、「紹介されたり、評判を聞いて」「見積もりのわかりやすさと具体性」「長期保証や写真付きの施工証明があり、安心できるから」がありました。これは業界の課題でもありますが、ざっくりした見積もりだけで受注し、契約書のなかったり、あってもお客様の権利保護等が記載された内容でなかったりという業者は少なくありません。また契約内容と違う部材を使用したり、正しい工法で工事をしていなかったりすることもあります。大切な人を想い続けるためのお墓ですから、弊社では「納得のいく見積もり」「納得のいく契約」「安心出来るたしかな工事」「安心出来る保証やアフターサービス」であることを常に大事にしています。


仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。

お寺の檀信徒の方に対しては、「お寺さまとお客さまの良質な潤滑油のような存在」であるよう心掛けていますね。お客さまとお寺さまが、お互いに聞きにくい、言いにくいことなどあれば、間に入ってやり取りをしたり、お互いのご縁を深めていただけるような橋渡しを行っています。檀信徒以外の一般の方には、これは檀信徒の方々も同じですが、「お墓のことはわからない」方々が多くいらしゃいますので、「常にお客様視点」に立ち、ビジネス優先ではなく、正しく、わかりやすくアドバイスやご提案をすることを従業員一同心がけています。

近年「お墓じまい」が増えていますが、多くのお客様は「お墓じまい」をしたことに後悔をされているケースが非常に多くあります。「お墓じまい」をして、その後のことを考え切れてなかったので結果的にものすごくお金がかかるようになってしまったとか、「お墓じまい」以外の方法がわからなかったので「お墓じまい」をしたが、後でそれ以外の方法もあったのを知り、後悔したなど・・・。たしかに「お墓じまい」も大切なお仕事の一つですし、売上にもなります。当社は首都圏では「お墓じまい」の工事費用もダントツでお安くなっていますので、ご相談・ご依頼件数も非常に多いのですが、当社では、安易に「お墓じまい」のお仕事をお受けするのではなく、まず理由やご事情ををお聞きし、本当にお墓じまいをする必要があるのかないのかの分析をし、かつ他の方法がある場合は、それらをアドバイスさせていただくようにしています。実際、ご相談いただいた方の4割程度は「お墓じまい」をされない結果になりますが、当社としては売上という意味でのお仕事にならなかったとしてもお客様にとってそれが一番良いご判断であれば、良いお仕事をさせていただけたなと思っています。

これからも、ご縁とご恩を大切に“あなたの町の石材店”として、身近な存在で居続けられるよう頑張ります。何なりとお気軽にご相談ください。




インタビュー後記

今後ますます多死社会となる日本。一方お墓とのかかわり方は「墓じまい」や「改葬」など、時代とともに変化している。約35年、石を扱い続けた水口さんなら、きっとあなたの意思を形にしてくれるだろう。

お問い合わせ

名前:株式会社水口石材

住所:神奈川県川崎市川崎区東田町4-14

電話:044-276-9893

HP: https://mizuguchisekizai.co.jp

*ご相談の際は、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。