法律の勉強をしている時に「私たちの生活は法律に基づいているので・・・」というようなフレーズが紹介されることが多いのですが、それは、日本は法治国家であるから、法律の中で様々なルールが決められているのですよという事を言いたいのだと思われます。

 

私はそのような勉強をしてこなかったので、法律に関しては無知に近い状態であると思っております。私は学校に通っている時よりも社会人になって「必要と感じた」勉強をその都度して参りました。

 

葬儀社に就職した際にも、相続のことだとか、お墓についても墓地、埋葬等に関する法律など、お葬式の仕事でも覚えておかないといけない法律が存在する訳でして「法律についてはよくわかりません」では仕事ができないこともあるのです。

 

少し話が脱線しますが、私は祖父からのある言葉を思い出します。その言葉は私が大学を卒業した時に祖父に言われた言葉で「ずっとずっと勉強をしていかないといけないよ」という言葉でした。私はこの言葉を社会人になってからすごく思い出します。祖父から私への相続財産はこの言葉なのだと勝手ながら感じており、良い言葉を相続させてもらえたと思っております。

 

そんな私なので、ネットニュースだろうが何であろうと、自分の仕事に直結したキーワードとなる言葉が目に飛び込んでくると、祖父からいただいた言葉が思い出されて、読んで勉強してしまうのです。祖父に少しカッコつけて書かせていただいておりますが・・・。

 

 

そんな時に、終活コンサルタントを名乗る、本業が士業の先生がインタビューを受けて出来上がった記事に、「終活」について書かれていたので読むことにしました。そこに衝撃的なフレーズが書かれており思わず読んでしまいました。

 

その内容とは、終活コンサルタントなのに「終活にはやらない方が良いものがある」というものでした。その中でも衝撃的だったのは「墓じまい」について書かれていたお話しが、あれ?と思うようなものだったので今回書かせていただきました。

 

その衝撃的なフレーズは「墓じまいさせる詐欺の手口」というものでした。詐欺の手口?詐欺という事は罪を犯したという事になりますよね?これは聞き捨てなりません。では、少しずつ読み進めて行きましょう。

 

書き出しは、「最近恐ろしいことに、終活をきっかけに『詐欺被害』に遭い、老後の資金を失う人が急増している」というものでした。さらには、「墓じまいをさせて、新しい場所に高額な墓を買わせる業者」とか、「予約金を払わせてそのまま姿を消してしまう業者」「生前に葬儀を予約して本人が支払いを済ませても、亡くなった後に葬儀費用を上乗せして遺族に請求」など唖然とするものばかりでした。

 

それでは少しずつ読み進めて行きましょう。「墓じまいをさせて、新しい場所に高額な墓を買わせる業者」については、詐欺のように書かれておりますが、墓じまいを進める上では、撤去する前に、「改葬許可書」を作成する上で新たな納骨先を決めておく必要があります。だから、正確には「高額な墓を買わせる」という表現は悪意があります。

 

次は、「予約金を払わせてそのまま姿を消してしまう業者」とありますが、しっかりとお店を構えている石材店に相談しましたか?

 

ちなみに、ネット業者から安く品物を買ったが一向に商品が届かないというお話しをよく耳にしますが、こんな業者としっかりとお店を構えて営業している業者を同じ括りにして欲しくないとしか言いようがないほどの「ほんの一握り」の業者をネットで選んでしまったことが今回の悲劇を生んだということに注目して欲しい案件だと思っております。

 

若い方はネットでの買い物に抵抗はないと思いますが、葬儀、石材店など、その会社のホームページから選ぶのは問題ないと思いますが、「価格が安い業者を紹介」というようなサイトだと不親切な業者が紹介されてしまうことはあると思いますので、注意が必要だと思います。

 

最後に「生前に葬儀を予約して本人が支払いを済ませても、亡くなった後に葬儀費用を上乗せして遺族に請求」とありましたが、この書き方は悪意があると思います。例えば、火葬だけでよいと生前に故人が言っていたとしても、遺された子どもは「祭壇」を飾ってあげたいと考える方もいるでしょうし、親戚に「祭壇も飾ってもらえないの?」という嫌味だって言われる事もあるのです。

 

何が言いたいかと申しますと、士業という立派な肩書の方が、悪意のある書き方をすると、「そうなんだ」と不安になり、こういったお話しを信じてしまう方も少なくないと思います。こちらの方が「だましている」ように聞こえますよね?皆さんどう思われますか??

 

こちらのブログをご覧のお葬式のご相談をご希望されている方は、メールにてお葬式の事前相談を実施しております。あなたがもしもの時に慌てない為にも是非ご活用ください。d.kobayashi.sousaidr1@gmail.com (1級葬祭ディレクター  小林大悟  相談メール)

 

 


著:一級葬祭ディレクター 小林大悟