2025.12.19 終業式
3学年だより「学年主任の言葉」

 
1・2年次、私は学年だよりに
年に2回ほどしか文章を載せてこなかった。
私の言葉ばかりを並べるよりも、多様な知見をもつ
先生方のコメントの方が、
より有意義であると考えていたからである。
しかし、今年度は違う。
今年度だけで、今回が4回目のメッセージとなる。
君たちに想いを伝えられる機会が、
残りわずかであると気づいたからだ。
せっかくなので、最後まで読んでほしい。

 
『お弁当』

先日、初めて子ども(小学1年生の息子)
のお弁当を作った。
普段は妻が担当しているが、
その日はたまたま出張で不在だったため、
私が作ることになったのである。
息子にとっては、小学校入学後初めての遠足で、
しかも行き先は大好きなアンデルセン公園だった。

「遠足をお弁当で台無しにしてはいけない」と、
私は1週間前から緊張していた。

前日に買い物を済ませ、当日は朝4時半に起きた。
一人であたふたしながらも、なんとか完成させた。
ポケモンの絵柄がついた小さな弁当箱に、
たまご焼き、枝豆、冷凍食品をいくつか詰めた。
別の容器にフルーツを入れ、
ラップで包んだおにぎりを二つ添えた。
他人から見れば、なんてことのないお弁当だが、
私にとっては大きな達成感があった。

しかし、その達成感のあと、すぐに不安が襲ってきた。
「おにぎりの塩加減はどうだろうか?」
「しょっぱすぎたらどうしよう」
不安になった私は、完成したおにぎり二つを、
それぞれひとかじりずつ口にした。
ちょうどよい塩加減だった。
これでよし、と思ったが、
私がかじったおにぎりを持たせるのはどうかと思い、
新たにおにぎりを二つ作った。
再び味見をしたくなったが、
同じことの繰り返しになるため、ぐっと我慢した。

朝6時、いつもより少し早く息子が起きてきた。
完成したお弁当を見て喜ぶ息子。
その姿を見て、私も嬉しくなった。
家を出る息子に、
「弁当持ったか?」「弁当倒すなよ!」と、
何度も声をかけた。
息子を見送り、私も出勤した。

その日は、自分でも驚くほど落ち着かない一日となった。
息子がお弁当を食べたかどうかが、
気になって仕方なかったのである。

「もう食べている頃かな」「量は足りたかな」
と考え続けていた。
とりわけ気がかりだったのは、おにぎりだ。
塩加減を確認しないまま持たせたことが、
頭から離れなかったのである。
仕事を終えて帰宅すると、
すでに息子は帰宅していた。
息子は一日の出来事を話してくれた。
話の最後に、「お弁当おいしかったよ」と、
空になった弁当箱を見せてくれた。
あんなに嬉しい気持ちで食器を洗ったのは、初めてだった。

 
『3年生のみんなへ』

君のことを想い、支え、応援している人は、必ずいる。
君の努力は、決して一人きりの戦いではない。
君を支えてくれている人の存在を忘れずに、
最後までベストを尽くしてほしい。
ファイト!

(3学年主任 山田)

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