今回取材してきたのは、港区でお酒の卸・販売をしている

「ものがたり酒店(運営会社:有限会社三浦印刷所)」。


ものがたり酒店???

どうゆうことだ!?と疑問を持ちつつ、

取材には、店主の三浦さんが対応してもらいました。


取材を通して、「???」という部分が

全て消えて、納得と活動内容のすばらしさに感服しました。

●ものがたり酒店の成り立ち

運営会社である有限会社三浦印刷所の事業内容は、

印刷業がメインである。


事業を通して多くのアーティスト(デザイナー・イラストレーター・カメラマン等)

と付き合いが非常に多い。

そんなアーティストの作品を広めるため、

関連会社でシーガル(https://www.seagull.cc/)というサイトを運営している。


そんな中、事務所としている建物の老朽化が進み、リフォームを検討していく中で、

リニューアル後はアーティストの作品展示をメインにするギャラリーをと考えていた。


そんな時、ある方から

「酒造りもアートなんだ!」

と聞いたことから、出張の度に酒蔵へ直接話を聞く機会を設けた。


「確かにアートだ!」

地酒を造る酒蔵ではもちろんすべてが手作りである。

その時期の気候やその年に育つ米によって、

造りに少しずつ変化を加えながら、

変わらない味を表現する。


話しを聞き現場を見学させてもらう程に、強い衝動を覚える。

これは何百年も続いている芸術だと感じ、

「日本のお酒を広めたい!」


現在は、ワインやウイスキーが人気のある時代である。

そんな中でも、首都圏や関西圏で名前が売れてなくても

こだわり抜いた「日本酒や焼酎」がある。

そこに気づいて欲しい。


その一心から誕生したのが、

こだわりにこだわり抜いた日本酒や焼酎しか取り扱わない

「ものがたり酒店」の始まりである。


●ものがたり酒店とは

取り扱うお酒は全て現地に赴き、

酒蔵のお話を聞き、「ものがたり」のあるお酒しか扱わない。

日本国中に流通している有名なお酒は一切扱わないのが特徴である。

だからこそ、ここでしか手にできないお酒がほとんどである。


一番の特徴は、

「そのお酒がどのような歴史があり、

  どのような想いで作られているのか」

一つ一つのお酒のドラマを余すことなく酒蔵に代わり、

一般ユーザーに説明できることである。

https://monogatari-sake.com/about/


●米焼酎が一押し

焼酎と言えば「麦と芋」が主流である。

ただ、「米焼酎」の存在を知ってほしい。


米焼酎が盛んである熊本県に人吉・球磨地方という場所がある。

ここでは現在26の酒蔵が存在する。

(球磨川の氾濫で再興できていない蔵があります)


この地域では約500年以上前から球磨川の恵みの水で米を栽培し「米焼酎」を作っている。

 

500年以上前から存在するのになぜ米焼酎は世間に浸透していないのか。

歴史を紐解くと非常に面白い。

 

人吉・球磨地方は旧相良藩という。

この地はお米の栽培が盛んな地域であった。

江戸時代に「年貢」という仕組みがあり、

幕府に米を献上しなくてはならなかった。

現在でも米処で有名な地域である新潟県では、

多くの年貢を納めていて、米農家はひえや雑穀を食べて、

お米はほとんど口にできなかったという。

 

人吉・球磨地方は四方を険しい山に囲まれ、

役人が年貢を決めるための検地に訪れるのも苦労が多く嫌がる地域であった。

そこに目を付けた相良藩は、山を越え役人が藩に入る前の所で接待漬けにして、

山を越させず年貢の量を増やさないことに成功する。

仮に山を越えても見える範囲の田畑の他に隠し田を多く持つことで、

検地を逃れていたと言われています。

そのため、作家の司馬遼太郎は自著「街道をゆく」の中で、

人吉・球磨地方を「日本で最も豊かな隠れ里」と称している。

 

そのことから相良藩では、豊富な米が栽培でき、余った米で焼酎を作る文化があった。

明治まで公称2万石という石高だが、

実は10万石程度の生産量があったのではないかと言われている。

当然年貢は2万石分しか納めていない。

 

人吉・球磨地方は、交通の便が悪く容易に流通できなかったこともあり、

その間に芋焼酎や麦焼酎が全国に広がり今でも米焼酎はマイナーである。

 

ただ、米焼酎を飲んでみると芋焼酎とは違う味わいがある。

口当たりはやさしいながら、飲み込むと焼酎ならではの

のどに「ずしっ」とくる味わいがある。

食中酒としては、米焼酎が最適だと感じる。


そんな米焼酎をものがたり酒店では、

熊本県のサテライト販売店よりも多くの種類を販売している。


https://monogatari-sake.com/kumashochu-guide/

↑YouTubeもあるので、気になる方は是非ご覧ください。


●通販も可能

ものがたり酒店は、港区のオフィス街に拠点を構えているため、

なかなか赴くのは難しいという方へは、

通販でも販売をしている。

土地柄、大手企業も軒を並べる地域だが、

そんな企業が手土産に海外へ持ち込むことも多い。

https://ec.monogatari-sake.com/products/list?category_id=26



【お問合せ】

ものがたり酒店(運営会社:有限会社三浦印刷所

〒105-0014 東京都港区芝2-16-3

営業時間:11:00~19:00(土曜日18:30)(日・祝日休)

03-3451-6421

https://monogatari-sake.com/