◆プロフィール
アーチ日本橋法律事務所
代表弁護士 吉岡正太郎さん
長野県出身
学習院大学法学部法学科卒業
日本大学法科大学院修了
2012年1月アーチ日本橋法律事務所
この仕事をはじめるきっかけはなんですか?
仕事を始めるきっかけという質問は委員会の職業説明会の活動で小学校・中学・高校などに行くとよく聞かれるんです。
実は小学生と高校生で話す内容が2つあるんです。笑
それを小学生向けのオモテの理由、高校生向けのウラの理由と言っています。笑
オモテの理由は、小学校入学前に祖父が交通事故で亡くなってしまうとてもショッキングな出来事に見舞われました。
高校2年の時には、目が悪かった祖母が長野県のバイパス工事で同意を求められて署名した書類が、持っている山を許可なく使用して良いという酷い内容だった事がありました。
困った時に問題解決がしたいと言う思いがこの頃に芽生えて弁護士を目指す理由になりました。
ここからウラの理由です。笑
学習院大学法学部に入るのですが、サークルとバイトで大忙しで学生の本業である勉強を全然していなかったんです。
単位も足りずいよいよこのままでは司法試験を受けずにフリーターになってしまうリスクさえあり、という事で危機感をもったので司法試験の予備校に通い、猛烈に勉強を頑張り始めたのです。
結果的に日本大学のロースクールに補欠の38番で入学できたのも奇跡のような話でした。
1年後にはしっかりと"学年トップの成績"をおさめました。
なぜこの仕事なんですか?
もともと弁護士しか考えていなかったんですが、
司法修習というものを1年間やりますが、2ヶ月周期で弁護士事務所、刑事・民事裁判所、検察庁を回ります。
検察庁は組織の上下関係が凄まじく、昔からの文化が残り続けている事もあり、元々検察官は選択肢にはありませんでしたが完全に選択肢としてなくなりました。
今は文化も変わり、公務員なので身分保証もしっかりされているという特徴もあり、人気が出てきてなりたい人が増えていると聞きます。
女性被害者の案件では質問したりする内容もあり女性検察官が重宝されるみたいです。
なぜこの場所なんですか?
学生時代から都内で生活を続けているという事もあり、東京駅近くという圧倒的なアクセスの良さを大切にしています。
JR、地下鉄もあり、新幹線も飛行機も使いやすい場所です。
問題が大きくなる前にすぐにいつでも相談できる、本当の意味での「市民に身近な弁護士」を目指しています。
ネタみたいな話なんですが、現在の北綾瀬駅は直通運転になりましたけど、昔は千代田線の支線だったので、事務所から行くと乗り換えが2回になるんです。大阪だったら新幹線1本で行けるんですよ。それくらいアクセスが良いんです笑
どのようなご依頼者、相談が多いですか?
離婚と不動産(業者・所有者)が多いです。
離婚は女性からの相談が圧倒的に多くて、皆さんことごとくモラハラなんです。
相談される方は共通して「誰のおかげで飯が食えてるんだ」とか自分の意見が通らないと1週間くらい無視をしてきたりと大体同じ悩みを持ってますね。
実は昨日も離婚が1件成立したんですが、正直こちらも相手方の行動パターンが読めるので、どうしたら離婚してくれる方に向かうかはわかるんです。
追い込み漁の様な形で布石を打っていくと、「その条件で良いから離婚します」って言わせることができて、依頼主の女性もとても喜んでくれました。
婚姻費用を決めて離婚は早く成立しなくても全然良いですというスタンスでいくと、男性は婚姻費用をなるべく少なくしたいので離婚を早く決めたいと思う様になるんです。これが追い込み漁なんです。
その代わり完全に追い込むと爆発するので、少しガス抜きして部分的に譲ると相手方も部分的に勝ち取ったと思ってもらえるのでwin-winになるんです。
私が依頼頂いて入ってからは3回で終わってます。
不動産購入検討していた方が決済前日にやっぱり見送りたいというご相談を頂いたんですが、手付流しだけでは無理なので違約金を払って解除にするしかないんですが、なんとか色々お話しして手付流しで対応いただける様になったんです。
仲介手数料は払いたく無いとなっているお客さんに困っているので、と不動産業者さんから依頼があったり、投資用不動産で借金が回らなくなって自己破産された方などもいます。
とにかく問題が大きくなる前にまずは相談することをお勧めします。
大切にしている考え方、価値観はなんですか?
やっぱりこの人の為になんとかしてあげたいと思う方のために力を尽くしたいと思いますね。
依頼は受けた方が収入的には良くなりますけど、しんどい思いをしながら後味も悪くなる様な仕事よりも、この人のために頑張りたいと思える方のためにはとことん力を尽くします。
大切にしている事があるんですが、悩んだり感情的になっている方の話を聞いて、賛同したり共感したりするだけで話の半分以上が解決することがあるんです。
話を聞くだけで離婚が成立したりする訳では無いんですけど、しんどかった事に共感するだけで話がしやすくなって関係性も良くなるので大切にしています。
初回の方が多いので、料金を事前にお伝えするのですが、もう少し安くならないですか?と聞かれる事もありますが、他の弁護士も同様今こそ適切な費用と労力をかける時ですよ。と伝えたいです。
スーパーでトマトの価格を節約する訳ではないので、適切な費用でパフォーマンスを出してもらう事を大切にして欲しいです。節約は本質的に損をするリスクがありますよ。
サービスの特徴、御社だからこそできる事はありますか?
共感力だと思っています。
弁護士も色々なスタンスの方がいるので、共感できる部分も様々だと思うのですが、いかに依頼主の方に寄り添って問題解決をするかという事を大切にしています。
例えば離婚相談などで裁判所に行った時に女性だと特に泣く方が多いんですね。
相談をしに来た方が感情的になっている事というのはあまりないですが、そういったシチュエーションでのサポートが大切ですよね。
そういった依頼主の精神的な面でのサポートをしながら問題解決への近道を探ります。
これからの展望とやっていきたい事を教えてください。
キチンと仕事をしていれば、その後の仕事もついてくると思います。色々な言い訳をしたくなる事などもあったりはしますが、今目の前にいるお客様を大事に、きっちり対応していくことを今後も続けていこうと思っています。
自分の好きな事とかから仕事に派生することもあると思っているんですが、大好きなお酒を飲みに行くと仕事に繋がったりする事もあります。
皆さんへのメッセージをお願いします。
弁護士にはなかなか相談に来てくれないんです。
早く相談に来てくれれば楽に解決できるのに、と正直思う事があります。
悩んでいる間に精神的に疲れてしまう方も多いので、いくつか回って良いと思うんです、いくつか回ってこの人だったら任せられるという人を見つけて任せれば良いんです。
お悩みの状況が良くなっていくことはほとんどないので、3〜5件まわれば見つかると思いますし、まずは騙されたと思って笑、フットワーク軽く相談に来てください。
うちだけではなくて色々な弁護士に相談してみると良いと思います。
インタビュー後記
世間の皆さんがなんとなく持っているであろう事だと思いますが、「弁護士に相談する」のはハードルが高いというのはイメージがガラッと変わりました。
大事なのはまずは気軽に相談を始める事、困った事は何もせずに放っておくと多くが問題が更に大きく複雑になるのではないでしょうか。
まずは気軽に、話を聞いてもらいにいきましょう。