まちの仕事人インタビュー
フリーランスの力で日本の課題を解決する
株式会社テックビズ SESコンサルタント 深谷 信仁 (ふかや のぶひと) さん インタビュー

1987年生まれ。福島県出身。新卒で外務省に入省。5年後にフリーランスの営業職となり、販売に携わった教育教材の営業では、2年連続で全国250人中1位となる。仲間との人材研修会社の立ち上げや、自身での起業を経験した後、現職に至る。趣味はARスポーツのHADO

自分の成長を求めた末に、たどり着いた道

今の仕事をはじめられたきっかけを教えてください。

『日本社会の悩みを解決したい!』と考えたことがきっかけです。とは言え、初めからそのような思いを持っていた訳ではありません。外務省に入省した後、しばらくして看板や肩書ではなく、個人として勝負したいと考えるようになり、『自分の成長』をテーマに置いていました。その後、力を磨くため、フリーランスとして営業の世界に飛び込み、人材教育教材の販売に専念しました。営業のノウハウが身についたところで、仲間と一緒に人材研修の会社を作ったり、実店舗を持つビジネスをやってみたりもしました。順調に様々な経験を積み、自分を成長させ続けていた33歳のある日、急にモチベーションが湧かなくなりました。今振り返ると、成長に必要だと考えていた経験をすべて果たしたことで、次にやりたいことを完全に見失っていた状態でした。しばらく悩み続けた後、改めて自分がどんなことを仕事にしたいのか考え抜いた結果、「ビジネスは誰かの悩みを解決するためにある」と初心の考えに至り、やるのであれば、「日本社会の悩みを解決するような、大きくて意義のある仕事をしたい!」と決意。社会課題のうち“人材不足”は、これまでの経験を活かすことができると感じた領域であり、中でも自分にとって最も関心が高かった“IT”を扱いたいと考え、現在の仕事に就きました。

仕事の特徴はどのような点にありますか?

現在の仕事は、アプリやシステムの開発に関して、システムエンジニアなどIT人材を求めている企業と、仕事を求めるフリーランスのシステムエンジニアを、プロジェクト単位でマッチングさせるというものです。中でも私の役割は、プロジェクトに参画してくれるフリーランスの方を増やすことと、プロジェクト進行中のシステムエンジニアのサポートです。アプリやシステム開発は年々複雑になっており、システムエンジニアに高度なスキルを求められる仕事であればあるほど、企業の求めるスキルとのズレが、仕上がりや進行に大きな影響を与えます。上場企業など、クライアントの規模・予算ともに大きい仕事を受けることが多いため、システムエンジニアの方にとっては、腕の振るい甲斐のあるプロジェクトをご用意できています。

50歳までに、正社員とフリーランスを経験した方が良い

どんなフリーランスの方とお会いされていますか?

20代半ばから、30代半ばの方が多いです。男女比では半々ですね。ありがたいことに、お会いする方の7割が、今一緒にプロジェクトを進めている人や、その仲間の方からのご紹介です。2割は、ネットやSNSの情報を元に、私から声をかけた人。残りの1割が私のInstagramを見て連絡をくれた人ですね。ご相談では、現在正社員として2~3年程度の実績があり、フリーランスとして独り立ちすることを迷われている方が増えています。実際に、プロジェクトに参画していただいたタイミングでフリーランスになられた方も多く、「念願のフリーランスとして収入が増えた」「憧れのフルリモートでの働き方が実現できた」「自分の生活リズムに合わせた時間の使い方ができた」などの喜びの声もいただいています。また、ITの世界では日々技術が進化していくため、自ら外部の情報を取りに行かないと、今持っているスキルが業界内でどの立ち位置にいるのかが分かりにくくなっています。私は、システムエンジニアを雇いたい企業側の考えと、それぞれのフリーランスの方が持つスキルの情報を元に、常に最新のフィードバックを行うことができるため、システムエンジニアの方の、キャリアの棚卸としてもお役に立つことができます。

仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。

スキルや報酬の話だけでなく、理想の『生き方を聴く』ことを心掛けています。「働き方に求めるもの」や「今後伸ばしたいスキル」を聞くことで、その人の現時点のポテンシャルを最大限に発揮するだけでなく、理想のキャリアに近づくことのできるプロジェクトに参画してもらいたいと考えています。合わせて、話しているのがメールやチャットなどの『レスのスピード』です。各プロジェクトでは、円滑なコミュニケーションを取る上でも、レスの速さが重要です。レスが遅いことは、新しい仕事を得るチャンスを逃すだけでなく、業界内で悪いウワサが立ち、仕事そのものが減ることにも繋がります。レスが遅いためにチャンスを逃しているシステムエンジニアは少なくありません。中には、性格もあり、なかなかスピード感が出せないと言う方もいらっしゃいますが、そんな時には「私で慣れてください」と言って、わざと素早いレスを催促し、レスのスピードを上げるトレーニングをしています。また、私は、正社員、フリーランス、経営者の3つの経験をしているため、それぞれの目線から、考えていることを、どんどんInstagramで発信しています。今後も、フリーランスのシステムエンジニアの方を全力でサポートしつつ、日本の社会課題を解決するために、非IT人材のITリテラシーを上げるような取り組みもしてみたいですね。


インタビュー後記

プロジェクトとフリーランスのマッチング担当者で、深谷さんのように、フリーランスを経験している人は意外と少ない。それぞれの『生き方』に合わせたマッチングと、正社員、フリーランス、経営者という複数の視点でのサポートが可能な深谷さんは、フリーランスの力を引き出し、本気で日本の課題を解決しようとしている。フリーランスの人はもちろん、フリーランスになることを考えている人も、是非一度は会っておくべき人物だろう。

お問い合わせ

名前:深谷信仁

Instagram:https://www.instagram.com/nb.f_1987/

*ご相談の際は、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。