まちの仕事人インタビュー
M&Aを「見える化」し、経営者に寄り添う伴走者
かけ橋パートナーズ株式会社 代表取締役社長 丸山 真路 () さん インタビュー

会社設立の経緯を教えてください

1992年に山一證券のM&A部門に配属されてから、30年以上この分野の仕事に携わってきました。スペインへの社費留学と勤務を経験したあと、M&A部門に異動になりました。当時はまだM&Aという言葉も浸透しておらず、自分自身も最初はよく分かっていなかったんです。でも関わっていくうちに、この仕事にやり甲斐を強く感じるようになりました。

そして、この仕事を天職として、信念を持って経営者と向き合い、寄り添うM&Aを実現したいと考えるようになりました。その思いから、2017年に「かけ橋パートナーズ株式会社」を立ち上げました。社名には、企業と企業、人と人、想いと未来をつなぐ“かけ橋”になりたいという気持ちを込めています。

どのような特徴のある会社ですか?

信頼できる弁護士、税理士、公認会計士などの専門家の方々と協力し、案件ごとに最適なチームを組んで取り組んでいます。

最初のご相談から、相手探し、交渉、契約書の調整、そして成約後のフォローまで、経営者に寄り添って、顔の見える関係の中で一つひとつのステップを丁寧に進めるよう心がけています。

幅広い業種に対応しており、食品、卸・小売、住宅などの“オールドエコノミー”と呼ばれる業界が中心です。これまで深く関わってきた分野なので、業界構造や業務の流れを理解しているという強みがあります。一方で、ITやハイテクのような分野については、自分の理解が及ばない場合には無理にお受けせず、お断りすることもあります。中途半端な理解のまま進めてしまうと、結果的にお客さまの時間を無駄にしてしまいますから。


仕事をするうえで大切にされていることは何ですか?

一番大切にしているのは、M&Aの目的、経営者の思い、期待を正しく理解して、報告と相談を密にして情報を共有し、M&Aの工程を「見える化」して、お客様に納得していただきながらすすめることです。 

M&Aは、会社を手放す、あるいは受け入れるという大変大きな決断です。どちらも一生に一度あるかないかのことですので、その背景にはたくさんの思いや事情があります。そうしたことを丁寧に受け止めながら、お客様と一緒に考えていく姿勢を大切にしています。

お客様の理解も納得もないままに相手探しや交渉を進めるのではなく、 「他に選択肢はないのか」、「相手側はなぜこの条件を提示してきたのか」、「将来のためにはどう判断すれば良いのか」等、“納得したうえで判断していただくこと”を大切にしています。たとえ話がまとまらなくても、「結果には納得している。相談してよかった。」と思っていただくことが重要だと思います。

お客様のM&A検討の目的、期待、背景といったその本質を一緒に整理していくことも自分の重要な役割だと感じています。


業界の課題についてどうお考えですか?

こここ数年でM&Aという言葉が広まり、業界もプレイヤーも急速に増えてきました。それ自体は良いことだと思いますが、一方で質の部分に課題を感じる場面もあります。

例えば、相手企業の実態や目的をしっかり確認しないまま話を進めてしまった結果、トラブルになるケースが増えています中には買収詐欺のような、悪質な事例も目にします。

M&Aはどんな相手でも構わないから、早く契約が成立すれば良いという訳ではありません。相手側のM&Aの目的や会社の経営状況、事業内容や社風等を分析したうえで、良い相手かどうかを見極めることが重要です。


今後、どのようなことを目指されていますか?

会社を大きくしたいとか、従業員を増やしたいといった気持ちは、正直あまりありません。今のように、お客様とじっくり向き合えるスタイルを大切にしたいと考えています。

M&Aというと、「会社を売る=マイナス」と思われがちですが、実はそうではありません。会社の将来や社員の生活、お客さまの信頼を守るために、あえてバトンを渡すというのはとても前向きな経営判断だと思っています。

後継者がいなくて悩んでいる経営者にとって、第三社への事業承継(M&A)は唯一の解決策です。新しい経営者に経営を託し、会社の株式を現金化することができます。また、将来性のない事業をあえて売却し、それで得た資金を投資することで新しい事業を育てて、再成長につながるケースは少なくありません。M&Aは“終わり”ではなく、“次のステージへの橋渡し”なのです。

これからも、自分にできる範囲で、しっかりと誠実に支援を続けていきたいと思っています。


インタビュー後記

かけ橋パートナーズが「一人ひとりの経営者の想いに真摯に向き合い、丁寧に寄り添う」姿勢を大切にしていることが伝わってきました。M&Aという人生でも大きな決断において、誰よりも信頼できる伴走者でありたいという強い信念のもと、日々支援を続けています。後継者不在に悩む方、事業の将来に不安を感じている方、誠実な相談相手を求めている方は一度、かけ橋パートナーズに相談されてみてはいかがでしょうか。

お問い合わせ

かけ橋パートナーズ株式会社

〒104-0061

東京都中央区銀座六丁目14番8号 4階

TEL:03-6869-4321 / 090-3105-2688

HP:かけ橋パートナーズ

メール:maruyama@kakehashi-p.com


*ご相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。