中学・高校の6年間、同じ学年に担任として関われる教員は、都内にはあまりいないかもしれません。今年度、高校3年担任であった私は、そんな貴重な機会を得た教員の一人でした。3月15日に行われた、晃華学園高等学校の卒業式。6年間の思い出を噛みしめながら、私は私の涙の意味を考えました。

卒業式はまず、卒業証書の授与から始まります。
晃華学園は一人一人を大切にするカトリック校です。だからこそ、卒業生一人一人の名前が担任によって読み上げられ、学校長の手により卒業証書が手渡されます。
保護者の皆様からすると、わが子一人一人が舞台に上がる、まさに「晴れ舞台」。一方、担任からすると名前を決して間違えてはいけない、プレッシャーのかかる場面です。
そのプレッシャーを感じながらも、卒業生一人一人が階段を上がり、名前を呼ばれ返事をし、階段を下りる姿を、注目せずにはいられませんでした。
私は、最後の姿を目に焼き付けたかったのだと思います。

次に学校長告辞、在校生送辞と続き、その後、卒業生による答辞が行われます。この中で中1のオリエンテーション合宿のエピソードが語られたとき、私は驚きました。
「覚えていたのか」と。そして涙が止まりませんでした。6年前のその場面が目の前に思い浮んできたからです。
その後も、答辞の中の一つ一つのエピソードが私の心に
刺さりました。彼女たちが多くの困難を仲間と共に
乗り越えていった姿を、思い浮かべずにはいられません
でした。それは、答辞を聞いていた卒業生たちも同じ
だったのでしょう。皆、涙を流していました。

卒業式の後、高校3年生が学園聖堂に移り卒業感謝ミサを行います。
晃華学園の卒業感謝ミサは、「シャローム」という聖歌で卒業生を送り出すことで締めくくられます。私はこの「シャローム」をしっかり歌おうと思っていました。でも、無理でした。それはこの歌にある、
「シャローム 神様がいつも いっしょにいてくださる」という部分が響くからです。

私は言い切ることができます。
「晃華学園の卒業生は社会のどこに出ても良い、立派な人物である」と。
ですが私は、心のどこかで心配してしまいます。
「彼女たちは、本当に幸せになれるのだろうか」と。
そんな「生徒離れ」できていない私に、この歌詞は響くのです。
「神様がいつもいっしょにいてくださる」
そもそも私はカトリックの信者でもなく、晃華学園に奉職するまで、キリスト教について深く知ることはありませんでした。
そんな私にも、響くのです。

「シャローム」とは、ヘブライ語で「平和」を意味する言葉です。
卒業生の皆さんにとって、晃華とはここで一旦お別れですが、これは新たな始まりでもあります。
一人一人の卒業生が平和で幸せになるための、そして卒業生が世界の平和に寄与する存在になるための、晃華生としての新たなスタートです。
この聖歌が、卒業生の背中を押すエールとなることを願わずにはいられません。
高校3年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

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197 いいね! ('25/03/31 14:01 時点)