まちの仕事人インタビュー
SNSの活用によりスピード解決へ導く
弁護士法人えそら 代表弁護士 馬場 龍行 (うまば たつゆき) さん インタビュー

1983年京都生まれ。鹿児島育ち。東京都立大学卒業後、名古屋大学法科大学院に進学。司法試験合格後は、全国に支店がある弁護士法人へ就職。一度、弁護士法人の立ち上げを経験した後、2020年、『弁護士法人えそら』を設立。趣味は将棋。好きな歌手は尾崎豊。

想いをサービスと職場環境に落とし込む

弁護士を目指したきっかけを教えてください。

中学の時に、校則に疑問を持ったことが、“個人の権利”について考えるようになったきっかけです。『男子は坊主にしなければならない』という校則があり、私はそれに反抗して入学から数か月間、髪を坊主にせずに通学していました。先生から「気持ちは分かるが、誰かが校則を破ることで、校則が変わってはいけない」と説得されて坊主にしたものの、その翌月に校則が無くなってしまうという出来事がありました。この経験が、社会におけるルールと個人の権利について考えるきっかけとなり、法学の世界への扉を開くことになりました。

事務所設立までの経緯を教えてください。

最初に就職したのは、交通事故を専門に扱っていた大手弁護士事務所です。事務所の就職説明会で、代表が“社会に対する自分の想い”を熱く伝えられ、それに強く共感しました。がむしゃらに働き、銀座支店を任せられるようになったときに挫折を経験します。ハードワークが続いたことで、辞める人が続出し、ついには辞めて欲しくない人までも辞めてしまう事態に。改めて自分のマネジメントの至らなさに気がつき、職場環境を整えることに注力しました。その後、売り上げを上げながら、業務時間を抑えることに成功したものの、他支店との働き方の違いが大きくなってしまったことから、事務所内での不平不満を増やしてしまう結果となりました。自分が信じる支店環境を整えたことが、他の支店の人たちに大きなストレスを与えていることに気がつき、事務所を離れることを決意しました。そのことを銀座支店で話したところ、支店で働いていたすべての弁護士と、半数の事務局のメンバーが、私についていきたいと言ってくれました。戸惑いも大きかったですが、あれは嬉しかったですね。その仲間たちと、自分が理想とするティール組織(上司がマネジメントしなくても、目的のためにメンバーひとりひとりが自分たちのルールや仕組みを理解し、独自に工夫し、意思決定をしていく組織)を目指した新しい事務所を立ち上げました。

順調に規模が拡大していく中で、ティール組織を作るための社内ルールが変更されるなど、自分の理想とする組織像から離れていったことから、改めて0から自分の理想とする組織を作りたいと思い、今の法律事務所を立ち上げました。社名の『えそら』は、絵空事(描いた絵があまりに美しく現実離れしていること)にちなんでいます。依頼者の想い(えそら)の力を信じる法律事務所です。

事務所の特徴はどのような点にありますか?

最大の特徴は、月額9,800円(税込)の、サブスク型顧問契約『えそらプラン』を持っていることです。法律相談を対面中心ではなく、LINEやSlackといったSNSを中心に行うスタイルのサービスです。SNSであれば、問題が起きた瞬間や、気になったことが浮かんだ瞬間に、その場で質問していただけますし、私たちも裁判と裁判の間のスキマ時間を活用して、質問に返信することができます。スピーディーな対応を心掛けており、ほとんどは当日、どんなに遅くとも翌営業日には必ず返信をしています。また、SNSでのやり取りは必ず文字で残るため、伝え漏れや聞き間違いがありません。お蔭さまで、直近では月10社のペースで、顧問契約が増えています。『えそらプラン』は、個別案件の着手金を無料(年1回)としています。個別事件のご依頼をいただく際には、着手金を頂戴するのが業界的には一般的なのですが、えそらプランをご利用いただければ、まとまった資金を事前にご用意いただかなくとも、問題解決に向かって一歩踏み出すことができるのです。

対応の速さで、問題を最小限に抑える

ご相談にはどんな方が多いですか?

お客さまは業種規模ともに本当に多種多様です。中小企業の方もいらっしゃれば、個人事業主もいらっしゃいますし、上場企業からもご依頼いただいています。相談内容として多いのは「●●なことがあったのですが、■■という対応で法的に問題ないですか?」といった、日常のトラブル対応に関するご相談です。1日あたり4・5社からご相談をいただいています。『えそらプラン』については、おおよその割合になりますが、全体の7割は初めて弁護士を利用される方、2割は他の弁護士事務所からの顧問の切り替え、残りの1割が他の顧問弁護士のセカンドオピニオンとしてご契約いただいています。また、契約書のレビューは別料金となりますが多くのご依頼をいただいており、ニーズの高さを感じます。

仕事をするうえで心がけていることは何ですか?

とにかく“スピード感を持って対応すること”を第一にしています。ご相談をいただく方は必ずトラブルを抱え、不安な気持ちでいらっしゃいます。弁護士を始めたての頃、師匠である弁護士から「自分が思っている3倍のスピードを、お客さまが求めていると思いなさい」と学びました。『えそらプラン』をご利用いただいている方からのSNSでの質問については、移動中や、食事中、家に帰ったあとでも、できる限り速やかに返信するようにしています。スピード感を持って対応することで、問題が大きくなる前に、被害を最小限に抑えることを常に目指しています。月額9,800円(税込)で何度でも相談無料、着手金も無料というサービスは他に類をみないものと自負していますが、これが業界標準にして日本の中小企業を支えたいと考えています。

インタビュー後記

「日本中で起こる中小企業の問題を、大きくなる前に解決したい」という想いと、「働きやすい社内環境を整えたい」という想いの両方を、熱く語られた馬場弁護士。圧倒的なスピードで問題を解決したいという考えは、SNSをフル活用した『えそらプラン』にその全てが表現されている。問題が発生しそうな会社はもちろん、まだ何も問題が無いと思われる会社についても、気軽にその場で相談できる弁護士を持つことは非常に有効だ。何か迷うことがあれば、すぐに馬場弁護士にSNSで相談して欲しい。きっとあなたが想像する3倍以上のスピードで返信が来ることだろう。

お問い合わせ

名称:弁護士法人えそら

所在地:東京都千代田区神田鍛冶町3-3-9喜助新千代田ビル7階72 

連絡先:03-4233-0796

HP:https://esola-law.or.jp

HP:https://顧問弁護士.jp

HP:https://business-law.sakura.ne.jp

*ご相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。