善人承継 リレーインタビュー
「暗い場所にも光を届けられる人になってほしい」    その願いを胸に、家族への感謝と地域への想いを大切に歩み続ける、清水尋明さんの物語。
有限会社 清水保険事務所 清水尋明さん (しみず ひろあき) さん インタビュー

出身:京都府

現在:福井県あわら市

趣味:テキサスホールデムポーカー


名前に込められた願い

「尋明という名前には、暗い深海のような場所にも光を差し込める人になってほしい、という願いが込められているんです。」

そう穏やかに話してくださったのは、あわら市で義理の父が保険事務所を立ち上げてから40年以上続く清水保険事務所で働いている清水尋明さんです。

お話を伺う中で印象的だったのは、人とのつながりを何より大切にする姿勢でした。その原点には、家族との思い出や人生の転機、そして地域への深い愛情がありました。

第二の母親のような姉の存在

京都で5人兄弟の末っ子として育った清水さん。年の近い兄とは、いたずらに泣かされた思い出もあるそうですが、特に年の離れたお姉さんには幼い頃からたくさん面倒を見てもらったと振り返ります。

「第二の母親みたいな存在でした。」

その言葉には、今も変わらぬ感謝の気持ちが込められていました。

また、中学校時代の担任の先生との出会いも大きな影響を与えました。

子どもの目線に立ち、頭ごなしに叱るのではなく、一緒に考えてくれる先生。

その姿に触れたことで、「自分も相手の目線に立てる人になりたい」と思うようになったそうです。

現在の仕事でお客様に寄り添う姿勢にも、その経験が生きています。



人生を変えた福井への移住

人生の大きな転機となったのは、奥様との出会いでした。

当時、京都で働いていた清水さん。将来への不安を抱える中、福井出身だった奥様が地元で就職することになり、一緒に福井へ移り住む決断をします。

住む場所も仕事も決まっていない状態からのスタート。

今振り返ると大胆な決断ですが、「あの時の一歩がなければ今はなかった」と話します。

福井で郵便局に勤めながら奨学金の返済を続け、完済した瞬間のことは今でも忘れられないそうです。

「景色が灰色から青色に変わったような感覚でしたね。」

長く抱えていた重荷から解放された瞬間でした。

郵便局から保険代理店へ

郵便局では配達員として働き、多くのお客様と接してきました。

仕事ぶりは高く評価されていましたが、昇進を目指した面接で理想と現実の壁を感じる出来事がありました。

そんな時、以前から声をかけられていた奥様のご実家の保険代理店を継ぐ話が再び持ち上がります。

悩み抜いた末に、新しい挑戦を決意しました。

郵便配達から保険代理店へ。

まったく違う世界でしたが、今では「人と話し、人に寄り添う仕事が自分に向いていた」と感じているそうです。


「保険を売る」のではなく「安心を届ける」

清水さんは保険の仕事をこう表現します。

「保険は、見えないリスクを想像できる形にする仕事です。」

事故や病気は誰も望みません。

だからこそ、人はつい考えることを避けてしまいます。

しかし、万が一が起きた時に「なぜ教えてくれなかったのか」と後悔してほしくない。

その思いから、お客様には必要な情報を妥協せずに伝えるそうです。

保険料を払う意味は、単に補償を買うことではありません。

不安な時に支えてくれる「安心」を買うことでもあります。



深夜でも駆けつける理由

清水保険事務所の大きな特徴の一つが事故対応です。

事故は休日や深夜を選んで起きてくれるわけではありません。

だからこそ、できる限り現場へ向かう。

大晦日も元日も関係なく、お客様が不安な状況で一人にならないようにする。

それが清水さんたちの信念です。

「来てくれただけで安心した。」

そんな言葉をいただくたびに、この仕事の意味を実感すると話します。

書類の手続きや事故相手とのやり取りだけではありません。

不安な気持ちに寄り添うことこそが、代理店の役割だと考えています。


地域をつなぐ橋渡し役として

京都出身の清水さんですが、今では地域の方から買い物中に声をかけられることも珍しくありません。

あわら市の人たちの温かさに支えられ、自分も地域の一員になれたと感じています。

一方で、空き家の増加や人口減少など、地域が抱える課題も見ています。

だからこそ、企業同士や人と人をつなぐ「橋渡し役」として地域に貢献したい。

SNSなど新しい取り組みも積極的に取り入れながら、義理の父が立ち上げた40年以上続く会社を100年続く会社へ育てていきたいと考えています。



幸せとは「孤独ではないこと」

最後に、清水さんに幸せについて尋ねました。

返ってきた答えは、とてもシンプルでした。

「孤独じゃないことですね。」

家族がいて、仲間がいて、お客様がいて。

誰かとつながりながら生きていけることが幸せ。

そして、自分も誰かの支えになれたら嬉しい。

そんな温かな想いが言葉の一つひとつから伝わってきました。

名前に込められた願いのように、誰かの不安な時間に光を届ける存在。

清水尋明さんは今日も地域の中で、人と人とのつながりを大切にしながら歩み続けています。


インタビュー後記

取材を通して感じたのは、清水さんの「人への優しさ」は特別なものではなく、日々の行動の積み重ねから生まれているということでした。

お客様のために駆けつけること。地域のために動くこと。家族を大切にすること。

どれも派手ではありませんが、誰かの安心や笑顔につながる大切な営みです。

「幸せとは孤独ではないこと」。

その言葉が、取材後も心に残り続けています。清水さんのような人が地域にいること自体が、多くの人にとっての安心なのかもしれません。

お問い合わせ

有限会社  清水保険事務所

福井県あわら市花乃杜2-12-26

TEL:0776-73-0893

HP:http://www.sjnk-ag.com/a/shimizuhoken

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。