
株式会社キャリアロケッツを経営する澤山浩和さん。大学では法学部に進み、弁護士を志した経験を持つ。その後、企業法務の道へ進み、さらに人事職へとキャリアを広げる。人事として長く採用に携わり、これまで1万人以上の採用面接を経験。多くの人と向き合う中で、「自社で採用できる人はごく一部でも、そのほかの方々にも必ず活躍できる場所がある」と考えるようになり、転職支援の仕事をスタート。現在は転職支援に加え、企業向けの人事・採用コンサルティングや退職代行サービスにも取り組んでいる。
今の仕事を始めたきっかけを教えてください。
もともとは法務職からキャリアをスタートしました。大学では法学部に進み、弁護士を目指していたのですが、早い段階でその道からは離れ、企業法務の仕事に携わるようになりました。その中で、企業法務という仕事に少しギャップを感じるようになり、人事職へコンバートする機会をいただいたことが、今につながっています。人事として採用に携わる中で、これまで1万人以上の方と面接でお会いしました。ただ、自社で採用できる方は、その中のほんの一部です。多くの方にお断りをお伝えする立場を経験する中で、「この方々にも、必ずどこかで活躍できる場所があるはずだ」と考えるようになりました。もっと大きな視点で、人と企業を結びつける仕事がしたい。そんな思いから、転職支援の仕事を始めました。
会社設立までの経緯を教えてください。
転職支援をするのであれば、自分が納得できる形で、人と企業のマッチングに向き合いたいと考えていました。転職エージェントとして働く道もありましたが、企業として利益を追求することだけを優先すると、本当にその方に合った仕事を紹介できなくなる可能性があります。私は、そこを大切にしたかったので、自分の考えを実践できる会社をつくることを選びました。もちろん、最初からすべてが順調だったわけではありません。会社を立ち上げて半年から1年ほどの間には、事業を軌道に乗せたいという思いから、転職を促す方向に寄ってしまった時期もありました。その結果、転職自体は決まっても、短期間で退職してしまうケースが続き、「これではいけない」と改めて考えました。そこで、最初に掲げた「適切なマッチング」という軸に立ち返りました。その経験が、現在の事業の土台になっています。
会社の特徴を教えてください。
キャリアロケッツでは、転職支援だけでなく、企業側の人事・採用コンサルティングや退職代行サービスにも取り組んでいます。企業側のコンサルティングを行うことで、企業の人事制度や採用の仕組みを深く理解できます。それを転職希望者の方への支援にも生かせることが、一つの特徴だと思います。また、転職支援では、履歴書や職務経歴書を作るためのヒアリングにかなり時間をかけています。一般的には短時間で書類を作ることもあると思いますが、弊社では1時間以上かけて、その方のこれまでの経験を丁寧に聞きます。職歴だけではなく、小学校や中学校、高校時代まで振り返ることもあります。本人が気づいていなかった強みを一緒に見つけ、自信を持っていただくことを大切にしています。
学歴やキャリアに関係なく、必ず輝ける場所がある
お仕事で大切にしていることを教えてください。
一番大切にしているのは、人と企業にとっての適切なマッチングです。転職希望者の方に対しても、企業側に対しても、どちらか一方の利益だけを考えるのではなく、「この人はこの会社で活躍できるだろうか」というところを大切にしています。そのため、相談に来られた方に対して、必要であれば「今は転職しないほうがいいですよ」とお伝えすることもあります。転職することそのものを目的にしてしまうのではなく、その方の人生にとって本当に必要な選択なのかを一緒に考えることが大切だからです。そして、仕事は人生を楽しむための一つの要素だと考えています。仕事がすべてになってしまうのではなく、自分の人生を楽しみながら働いてほしい。社員にも「しっかり楽しみなさい。しゃかりきに根詰めてやるものではない」と伝えています。自由度や裁量を持って働ける環境も大切にしています。
この仕事のどんなところが好きですか?
一番好きなのは、転職支援をした方が、自分に合った場所に入り、そこで活躍している姿を見ることです。そこに至るまでには、その方のこれまでの人生を聞く時間があります。これまで1万人以上の採用面接を経験し、その後も数千人の方とお話ししてきましたが、同じ人生を歩んできた人は一人もいません。それぞれに違った経験や物語があります。そのお話を聞きながら、これまで良かったことや大変だったこと、これからどうなりたいのかという思いまで知っていきます。すると、最初に「事務職がやりたい」と言っていた方が、話を聞いていく中で「安定して働きたい」「手に職をつけたい」「家族を支えたい」といった本当の希望に気づくことがあります。そこから建設系のエンジニア職や営業職など、最初には考えていなかった道を選ぶ方もいます。自分で可能性を限定していた方が、視野を広げて新しい一歩を踏み出す。その変化を見ることに、大きなやりがいを感じています。
今後やりたいこと等、展望を教えてください。
今後は、キャリアロケッツの事業や考え方を、もっと多くの方に知っていただきたいと考えています。特に力を入れていきたいのが、20代の若年層、なかでもキャリアについて考える機会が少なかった方への支援です。これまでさまざまな年代の方を支援してきましたが、20代のローキャリア層の方には、自分自身の可能性を小さく捉えてしまっている方もいます。しかし、実際にお話を聞いていくと、これまでの経験の中に必ず良いところがあります。それを一緒に見つけて、活躍できる場所へつなげていきたいと思っています。また、現在の労働市場について、転職エージェント、退職代行、退職給付金などの情報を正しく判断するための発信にも力を入れたいと考えています。必要なサービスを適切に利用するための情報を届け、働く方自身が自分に必要な選択をできるようにしていきたいです。
成功哲学を教えてください。
私自身は、「人生を楽しむために、どうしようかと考えながら行動すること」を大切にしています。利益を追い求めることだけを目的にして、無理をしながら仕事をしても、人生そのものを楽しむことにはつながりません。だからこそ、気持ちよく仕事をすること、そして自分自身の人生を楽しむことを大切にしています。これは仕事の進め方にもつながっています。人と企業を無理に結びつけるのではなく、その人に合った場所、その企業で活躍できる人を考える。そうやって一つひとつの出会いに向き合うことで、結果として良い仕事につながっていくのだと思います。若い方には、学歴やこれまでのキャリアだけで、自分の可能性を決めてほしくありません。必ず輝ける場所はあると思っています。その場所を一緒に探すことが、私たちの役割なのだと考えています。
インタビュー後記
澤山さんのお話を伺っていて、終始感じたのは、とても前向きで明るい雰囲気です。特に印象に残ったのが、「転職しないほうがいい」と伝えることもあるというお話でした。転職を成功させることだけを目的にするのではなく、その方の人生にとって何が良いのかを考える。その姿勢が、履歴書や職務経歴書を作る際の丁寧なヒアリングや、一人ひとりに合わせたキャリア支援にもつながっているのだと感じました。お話の中では、20代のローキャリア層に対する支援についても多く語っていただきました。学歴やこれまでの経歴だけで可能性を決めるのではなく、過去の経験を丁寧に振り返りながら、その人自身も気づいていなかった魅力を見つけていく。澤山さんの仕事は、単に求人と人をつなぐだけではなく、「自分にもこんな可能性がある」と気づくきっかけをつくる仕事なのだと感じました。
お問い合わせ
株式会社キャリアロケッツ
〒113-0033
東京都文京区本郷四丁目16番6号 天翔オフィス後楽園5F
代表取締役:澤山 浩和
HP:https://career-rockets.com/
*お問い合わせの際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。
