まちの仕事人インタビュー
初心を忘れずに歩む 地域と共に育つ会計事務所
しんゆり会計 代表税理士 岡野 直純 () さん インタビュー

・北海道釧路市生まれ

・2021年  新百合ヶ丘にて独立開業

・川崎商工会議所 税務専門相談員(2024年~)

・東京地方税理士会川崎西支部 税務支援第1部 部長(2025年~)

・同支部 租税教育推進委員会 委員長(2025年~)

・FMヨコハマ「教えて税理士さん」出演、新聞掲載などメディア多数

税理士を目指されたきっかけ、開業の経緯を教えてください

出身は北海道・釧路。大学進学で上京し、麻生区で学生生活を送りました。新百合ヶ丘の映画館で映写のアルバイトをしながら、映写室で税理士試験の勉強を続けたのが原点です。大学卒業後は資格の大原で受験講座・受験指導に携わり、三十歳ごろに実務の現場へ。十四〜十五年の実務経験を経て独立し、新百合ヶ丘駅から徒歩三分の場所に事務所を開設しました。開業は約四年前(2021年末頃)。田舎から出てきた自分を受け入れてくれ、自分が志した場所に恩返しをするため、開業地を自分の原点である新百合ヶ丘に決めました。


どのような特徴がある事務所ですか?

「町のお医者さん」をご想像してもらえればと思います。まずはお話を聴くところから始め、最初から最後まで岡野が対応するスタイルです。担当が変わることはありません。十分に説明し、理解・納得のうえで一緒に進める――インフォームド・コンセントを大切にしています。法人税・所得税・相続税といった主要な税目を満遍なく扱います。規模の大小は問いませんし、年齢層も幅が広いです。女性のお客様が比較的多いという特徴もあります。どんなに忙しくても、基本を大切にということと、一つひとつ丁寧にすることを心がけ、地道な実務を積み重ねています。


どの様なことを大切にされていますか?

「あたりまえを、ちゃんとやる」ことです。派手な提案よりも、継続して安全に事業や暮らしを支えることが目的。押しつけはせず、相談しやすい空気を整えることを意識しています。エリアは新百合ヶ丘周辺が多いものの、遠方のお客様も少なくありません。オンライン面談を活用しつつ、必要な場面では対面で――距離に縛られないやり方で伴走しています。


どのようなタイミングで相談するのがベストですか?

病院と同じで、税務も“かかりつけ”の関係が理想です。毎年の確定申告など平時のやり取りを重ねるほど、その人のお金の動きやお考えが見え、適切なご提案がしやすくなります。相続は「不安が芽生えた時点」で一度の健康診断のように相談を。法人成りは、今後の安定した売上に確信が見え始めた段階が検討のしどころです。飛び込みで一発解決するより、継続的な関与のほうが、よりよりご提案が可能となります。ちいさなご相談から賜りますので、迷われているようでしたらお早目に、というところでしょうか。


今後、目指されていることはどんなことですか?

地域とのつながりを強くすることですね。地域の中・高校生の職業体験受け入れのイベントをすることや、意識的に地域の若いスタッフの雇用し、育成することに注力しています。最近は、簿記の良さを広く伝えるため、事務所のInstagramでクイズ形式の発信を始めました。今後は、地域を巻き込んだ簿記に関する大きなイベントを開き、将来的には、簿記を学べる小さな学校をつくりたいという思いがあります。簿記は記録して検証し、未来を予測する力。起業にも暮らしにも役立つ“簿記”を、新百合ヶ丘から広げていきたいと考えています。

インタビュー後記

大学時代を過ごした新百合ヶ丘に「恩返しの気持ち」で事務所を構えた岡野先生。派手さよりも「当たり前を、ちゃんとやる」という姿勢が印象的でした。丁寧に耳を傾け、相手の立場に寄り添う姿勢は、税理士である前に一人の人間としての誠実さそのもの。地域の若者に簿記の魅力を伝える取り組みも進めており、数字の先にある人の暮らしを見つめる温かい眼差しが印象に残るインタビューでした。

お問い合わせ

しんゆり会計

代表税理士  岡野直純

住所:神奈川県川崎市麻生区上麻生1-6-1  かわしん新百合丘ビル306

TEL:044-400-0505

HP:しんゆり会計 | 岡野直純税理士事務所

Instagram:https://www.instagram.com/shinyuri.accg/

*相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。