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「オネエ」っぽい部下がいるのですが、どう対応したらいいですか?
(2年前の記事です) 掲載日:2022/10/29
管理職をしています。新たに男性の部下をもったのですが、話し方や仕草がどうも女性っぽく、いわゆる「オネエ」ではないかと思っています。フロア内でも少し噂になっているようです。
最近はLGBTという言葉もよく聞きしますし、余計なことを言ってハラスメントで訴えられないか心配です。近日中に個人面談をする予定なのですが、思い切って真相を尋ねた方が対応しやすいかとも思っています。どうしたらいいでしょうか?
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

個人のセクシュアリティについて尋ねることは、原則として控えましょう。
個人のセクシュアリティを尋ねる行為は、ハラスメントとなる可能性があります。現状で具体的なトラブルが生じている等、合理的な必要性がある場合を除いて、原則として控えるべきものです。
また、「あの人オネエっぽいよね」などの噂がたっている場合、上司として、この状況を放置してはいけません。その男性部下が実際にLGBTQの当事者であるかどうかに関わらず、本人を傷つけてしまう可能性があるからです。
2019年に厚生労働省が行ったアンケートによると、LGBTQの当事者の8割は、職場の誰にもカミングアウトをせずに働いています。同じフロアの中に、見えていないだけでLGBTQの当事者がいるかもしれないのです(あるいは、LGBTQの家族が働いている可能性もあります)。
そのような人たちが、「あの人オネエっぽいよね」という噂話に胸を痛めたり、いつ自分がそのような噂話を立てられるのかと不安を感じているかもしれません。
もしも、セクシュアリティに関わる噂話を見聞きした場合は「そのようにLGBTQの方々を傷つける発言や、他人のセクシュアリティを本人の同意なく話題にすることはハラスメントになります。そのような発言は控えてください」と、毅然とした指摘を行うことが望ましいです。
このような言動によって部下を守ろうとする姿を見せれば、その男性社員だけでなく、すべての部下からの信頼を集めることができるはずです。
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