まちの仕事人インタビュー
フォロワーだけでなくファンを増やす
Custom made 代表 倉並 諒之 (くらなみ りょうの) さん インタビュー

1994年生まれ。港区出身。横浜市青葉区育ち。大学生時代からカメラマンとして活動、卒業後は会社員となるものの半年ほどで退職し、「SNSマーケティング」「SNSの運用代行」「インフルエンサーのキャスティング」「カメラマン」を事業とした個人事業主となる。アドレスホッパーとして国内を転々としながら活動範囲を広げた経験もあり、現在は全国に顧客から仕事の依頼を受けている。趣味は、テントサウナ、スキー、レーシングカート。

ホームレスとなり、人生が変わった3ヶ月

今の仕事をはじめられたきっかけを教えてください。

高校の頃から旅行が好きで、よく風景写真を撮っていました。大学で、モデルをやっていた友人から、オーディションに応募するための写真を撮って欲しいと頼まれ、「写真上手いじゃん!」と言われたことが、カメラマンとして人を撮るようになったきっかけです。元々風景を撮っていたので、景色の良さを活かして、モデルと一緒に旅行に行っているような写真を撮ることが得意です。在学中にインターンとして、SNSの運用代行をしている会社へ入りました。ちょうどInstagramが日本で流行り始めるタイミングだったこともあり、カメラマンとしてSNSを使って発信したことで、色々とお仕事の相談をいただきました。モデルさんとの撮影が多く、ある程度ネットワークができたため、合わせてキャスティングもやっていました。とは言え、学生時代は営業が苦手で、自分の仕事を思うように広げられませんでした。そこで営業力を高めたいと考え、大学を卒業して都内の不動産会社へ入社したのですが、これは自分の力不足を思い知った経験となります。(社会人としての一般常識や、仕事の進捗管理のスキルは身に付きました。本当に感謝しています。)半年でギブアップしてしまい、親からは忍耐が足りないと激怒されたうえ家を追い出され、新宿中央公園で寝るなど、ホームレスになりました。転機は、ホームレスとなり、優しい友人の家などを転々としていた中で出会った一人の社長さんです。「君は何がしたいの?」と聞かれ、個人事業主としてやり直したいとの決意を伝えたところ「俺が教えてやるから、ついてこい」と言っていただきました。そこから3ヶ月、大阪にあった社長の家に住み込み、カバン持ちとして様々な場所へ同行しました。営業のイロハだけでなく、普段のコミュニケーションのコツやメンタルのコントロール方法など色々と教えていただき、まさに自分の人生を変えた3ヶ月間となりました。その後、東京へ戻り現在の活動を始めることになります。最初から上手く行ったわけではありませんが、徐々に依頼が増え、ありがたいことに、今では沢山のお仕事の相談をいただいています。

仕事の特徴はどのような点にありますか?

現在、主に手掛けているのは「SNSのマーケティング」「SNSの運用代行」です。あわせて、「インフルエンサーのキャスティング」や、SNS投稿用の「写真撮影」も行っています。自分の仕事はフォロワーを増やすだけではなく、クライアントのファンを増やし、サービスの拡大を支援することだと考えているため、必ずしもクライアントの要望通りに、お引き受けするとは限りません。業界ごとの特徴や、他のサービスとの違いなどを見極めながら、クライアントにとって最高の結果につながるプランを提案しています。また、クライアントが個人事業主の場合、自分も同じ立場にいることで、ついつい情が湧いてしまい、依頼された業務以外にも“営業の仕方”や、“クライアントと距離を縮めるコミュニケーション術”など、活動を広げるヒントを出来る限りお伝えしています。


最高の成果に繋がるSNS活用を見極める

どんな依頼を受けることが多いですか?

ご依頼は、ありがたいことにほとんどがご紹介です。クライアントとしては、法人が7割、個人が3割です。法人では、採用に関するSNS活用のご相談が増えています。「独自の採用ページを作ったものの、一向に応募者が増えない」「SNSへの投稿は毎日しているものの成果が出ない」といった課題に対して会社の特徴や、サービス内容、利用者の属性を踏まえたSNSの活用方法をご提案しています。また、個人は個人事業主だけでなく、現在会社員で、これから事業を始めようとしている人から「自分のやりたい事が見つかったんだけど、どうやって広めていったら良いか分からない」といったご相談も増えています。独立したての頃の自分を見ているようで、“SNSを活用したサービスの魅せ方”や、“キャラ設定のコツ”など、ついつい話が熱くなってしまいがちです。

仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。

常に“準備が8割”と考えており、事前に成果の出せないリスクを可能な限り潰していき、「成果に繋がるサービスを提供する」ことを心掛けています。また、SNSの運用代行は、1回限りの仕事ではなく、毎月定期的に行うものなので、関係者との理解を深めることも重視しています。交流会などのイベントを主催して、関係者をお招きすることや、クライアント同士のビジネスマッチングも行っています。また、個人事業主になりたい人からの相談については、包み隠さず全てをお伝えするようにしています。必ずお話していることは、『個人事業主は辛いことが8割だけれど、残りの2割で辛いことを忘れられるほどの喜びを得られること』『いつでも相談できる専門家を(家族や友人以外で)3~5人見つけておくこと』の2つです。自分は遠回りをしたので、これから独立されるみなさんには、事前準備をしっかりして、夢を叶えて欲しいと願っています。私も全力で支援しますから、どうぞ飛び込んできてください。「ようこそ成長の場へ」。


インタビュー後記

「学生時代も、会社員時代も、全然結果を残せず、ホームレスになるなど、何度も人生のどん底を味わってきた」と、包み隠さず話してくれた倉並さん。その度に立ち上がり、前のめりで活動をしてきた経験が、とても20代とは思えない思考の深さに表れていた。これから事業を始める人にとって、過去の自分の姿と重ね合わせ、ひとりひとりの挑戦を、全力で支援してくれる倉並さんは、本当に心強い『いつでも相談できる専門家』の1人だ。

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*ご相談の際は、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。